蝶の羽根の色は曜変天目に似ている。自然界の「美」と人工の「美」の違いとは

5月目前ともなれば春生まれの蝶も舞い始める頃。晴れた日に外に出ると、優雅に花々の間を舞っている蝶たちの姿が見られるようになった。 それでなんとなく眺めていて、ふと、曜変天目っぽい蝶がいるな、、、と気がついた。 ルリタテハである。 写真だけだと全然伝わらないが、この蝶は羽根に瑠璃色の筋を持ち、その部分は、光の当たる加…

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人類学の論争:ホビットの祖先は「どこ」から来たのか? 「いつ」までそこにいたのか?

「ホビット」とは、インドネシアで見つかっている小型の人類、ホモ・フロレシエンシスの愛称である。架空の種族にちなんで名付けられた。 近年になって見つかった新種のホモ属で、現生人類との交雑はないとされている。かなり小柄で、ヒトには違い無さそうだが現生人類の系譜と何処でつながるのかが分からない。 その「ホビット」について、二つの疑問が…

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その気候は「令和ちゃん」のせいではない。~地球の気候は昔から不安定だという話

4月の半ば頃、前日まで20度まであがった気温がいきなり10度まで叩き落されるような変動があり、周りではわりと体調を崩している人がいた。「令和ちゃんは気候調整が苦手」というのがSNSの定番ネタになっているところもある。 しかし、…しかし、である。 そんなの毎年なんである。 いや、つか、みんな記憶消えてない?? もう20年も前…

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アンティキティラの機械が「起動」したのは紀元前204年か178年か。専門家たちの議論について

「アンティキティラの機械」の概要については、適当にWikipediaでもググれば出てくると思う。 たぶん皆、一度はどっかで見たことがあるはずのもので、紀元前3世紀~1世紀頃に作られた歯車式のカレンダーであり、その複雑さから「世界最古の機械」と呼ばれることもある。かつてはオーパーツとされたことすらあるが、仕組み的には当時の技術で作れるこ…

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トンガ噴火から三ヶ月と半。支援ビール発売中の話とコロナ対策問題

人の噂も七十五日、と古来より言われるとおり、三ヶ月も経つとほとんどの人に忘れられている気がするトンガ噴火。 だがこちとら、夜中に津波警報で叩き起こされたことは忘れないぞ、あと噴火でソニックブームが地球二周するとか、あれで日本まで届く津波来るとか、ちょっとソッチ系の学者が論文アップ始めるくらいのインパクトはあった。 という話は置い…

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知らない世界の扉が開く…「妖怪学の基礎知識」

タイトルに惹かれて読んでしまった本。お硬いタイトルだが中身は読みやすく、「妖怪は何か」や「日本における妖怪の変遷・歴史」、近代の「妖怪ブーム」についてなど、全般を網羅的に扱ってくれている。そもそも妖怪に「学」をつけて研究しているのが面白く、さらに「妖怪研究が民俗学に入れられているのはなぜなのか」といった基本的な話にも触れてくれている。 …

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紀元前2000年のメソポタミアの船、幽霊の如き状態で発掘される

幽霊ってなんだよ…という話だが、こういうことです。 「かつてそこに物体の存在した影」とでも言うべき状態。うん…、これ船の形はしているけど、船そのものじゃないよね…。 Archaeologists unearth ancient Sumerian riverboat in Iraq https://arstechnica…
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あなたの知らないイネの世界。「イネの歴史」を読んでみた

元々は、「イネって作物以前に植物としてはどーなんだっけ」と植物学の資料を探していたのだった。 そんで農学者の人が書いてる本を見つけた。イネの研究は日本がかなり進んでいて、資料は豊富なので助かる。 イネの歴史 (学術選書) - 佐藤 洋一郎 この本は、「イネの原種オリザはもともと薄暗い森を好む植物だった。」という、一般的にあ…
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フェニキア人の町のプール、軍港ではなく宗教施設と判明する

シチリア島の北西部にあるモティア島の遺跡にある巨大プールが、再調査の結果、実は軍港ではなく隣のバアル神の神殿に付随する宗教施設だったと判明したそうだ。今まで通称名として使われていた「コトン(kothon)」とは、古代のギリシャ人やローマ人による軍港の呼び名で、近隣の遺跡では似たような構造体が多く見つかっているという。 似てるんだか…
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4万年前の人骨は現代人の「祖先」と言えるのか。オーストラリアの「ムンゴ・マン」人骨、再埋葬されることに

オーストラリアの先住民アボリジニの祖先の骨が再埋葬されることになった、と聞いて、ふーん? と思いながらニュース開いたら思ってた内容とだいぶ違ってた。 対象の人骨が4万2千年前のものだった。 えっいや…確かにオーストラリアの先住民は、近代の研究では5-6万年前に居住してきた人間の子孫だとされているから、どっかで繋がってはいるんだろ…
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人類の起源と古人類学の常識の転換期:現在何が問題になってるかということ

最近出た古人類学の本を読んでいたのだが、「今までの常識は変わろうとしている!!!(ドーン)」みたいな書き方してるわりに意味がわかりづれぇなこれ…ってなってイマイチだったので、もう面倒くさいので自分で要点だけまとめておくことにした。 初心者にあの書き方じゃわからんわ。 まず、ここ最近になって、ヒトという種族の起源や、別系統のヒト(…
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古代エジプトゲームブック、タイトルと帯が秀逸すぎた

友人から「面白そうなエジプト本あるよw」と連絡きて、気がついたらポチってました。 うん、…これは、タイトルが秀逸すぎるよね?! あと本の帯の「7回死にました。(14才・男性)」ってw 《古代エジプト・サバイバル》ミイラの地下墓地から大脱出 生死を決める130の分かれ道 - フィリップ・スティール, 岡本由香子 昔よくあった…
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インカの前身かマヤの系譜か。情報の少ない「カスマ・セチン文化」について調べてみた

未知なる文化とか謎の文明とかいう言葉に踊らされるのは嫌いじゃないけど、全く謎だったらそもそも話題に上がってこないので「何か」までは分かっているはず。その「何か」がインターネットでポチポチすれば調べられてしまう、とても便利な世の中になりました。 というわけでカスマ・セチン文化(Casma–Sechin culture)についてである…
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地球の酸素濃度と生物の今後。長いスケールで見た進化の行く末は

どういうわけか地球の酸素濃度の変化について調べることになった。 というか環境団体とかかが「山火事など人間の活動で酸素が減っていきます」という感じの論調で宣伝を展開していて、「たかが人間の活動ごときでそんな変化するわけないやろ(笑」と思ったのがキッカケである。 そもそも地球の酸素濃度が濃いのはなぜかというと、過去の地球は酸素が…
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