パタゴニア先住民の「舟葬」、紀元前から行われていた証拠が見つかる

パタゴニアというのは南米の南のほう、チリとアルゼンチンにまたがる南極に近いエリアのこと。 そこにかつて暮らしていた先住民の文化として「舟葬」があるらしいので、へえ…と思ってちょっと論文読んでみた。舟葬というのは舟の中に人を埋葬する風習で、南極に近い地域ではあまり大きな木は生えづらいのでなかなか珍しいなと思った。 A pre-Hi…

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知られざるロシアの中の多民族世界「アジアとしてのシベリア」

ロシア、と聞いてみんながイメージするのは何処だろうか。 最近はニュースで連呼されることも多く、国自体にネガティブなイメージを持ってる人も多いと思うのだが、そういう時にイメージされているのは、たぶん首都近辺、つまりヨーロッパのすぐ隣にある人がたくさんいる地域のことだと思うのだ。 ロシアは広大で、隣接する文化圏もいくつかに分…

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(ネタバレあり)映画「ジュラシック・ワールド」を見て来た―というわけで、”イナゴ映画”として批評するよ!

「ジュラシック・ワールド」シリーズ最新作かつシリーズのフィナーレという「新たなる支配者」を見てきた。 この映画は、かつて大ヒットとしたジュラシック・パークシリーズの系譜に繋がるもので、現代に蘇らせた恐竜がテーマパークからうっかり逃げ出しちゃって野生化、今では世界中に存在する…という設定で展開されている。 公式サイト https…

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北米最古の「人口建造物」はルイジアナ州のマウンド(土盛り)らしい

北米大陸に人類が進出したのは、だいたい3-1.5万年くらい前とされている。(人により説あり) その中で人類が建造した、最古の「建造物」とは何か。 ルイジアナ州の州立大学キャンパス内にあるマウンド(日本でいう古墳のイメージに近いが、墓ではなく儀式用の丘)らしいのだが、その土盛りについて改めて年代調べてみたよ、というのが今回の研究報告で…

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現代エジプトの地下水資源と、水争奪戦の行方とか

エジプトは国土の90%以上が砂漠で、ほぼナイル川沿いにしか人が住んでいない国だ。なにしろ水がないので人は住めない。 川沿い以外で水があるのは西方砂漠のオアシスくらい、――なのだが、実はエジプトの地下には巨大な帯水層が眠っている。 ヌビア砂岩帯水層(Nubian Sandstone Aquifer System)と呼ばれる、約3万…

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山で死なないために。登山中の体調不良と対処法

登山は知識と体力と経験が必要で、最後に運に頼る、というアウトドアスポーツだ。 どれかが足りないか、足りていても運が悪いと一生物のケガを負うか死ぬという、なかなかハードな趣味。地図や天気図の読図はもちろん、体調不良やケガの応急処置などの知識も必要になる。 死ぬまではいかなくても、高山病で頭痛に見舞われるとか、捻挫するとか、息苦しく…

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中世の修道士たちは寄生虫に苦しんでいた…有機野菜の罠か

イングランドはケンブリッジのオーガスティン会修道院で、かつてそこで活動していた修道士の墓が発見された。 この修道院は1280年代に設立され、以降、250年ほど活動していたらしい。が、その修道たちの遺体は、多くが寄生虫の死体つきだった。 手や体を洗う水があり、共同の便所もあり、他の貧しい農民家庭よりは衛生環境の良かったはずの修道士…

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陸の氷、全部抜く。およそ40万年前、グリーンランドの氷床が全部溶けていた

グリーンランドが本当に「グリーン」に覆われていた時代があった、という研究。 過去100万年の間に2回は氷がほとんど溶けており、少なくとも1回、おそらく40万年ほど前には、氷が全くない時代があったはずだ、という。 この研究は、1966年にアメリカ陸軍の工兵隊がボーリングで回収していた氷床の下に眠るサンプルが、最近になってデンマーク…

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イランにも富士山がある? ペルシャ富士こと「ダマーバンド山」について調べてみた

ダマーバンド山とは、イラン高原の奥、アルボルズ山脈にある6000m級の高峰である。アジアで最も高い火山とのことで、今も噴煙は部分的に上がっているらしい。 日本人はそこを「イラン富士」とか「ペルシャ富士」とか呼んでいるとのことなのだが、またまた~どうせ似てないのに「富士」って名付けちゃったんでしょ~? と思ってちょっと調べてみた。 …

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ファイユームのほとりの廃墟神殿、カスル・エル・サグハ(Qasr el-Sagha)の資料を探してみた。

旅行いきてーなー早く海外渡航アリな雰囲気にならないかなー的な感じでエジプトの観光ガイド眺めてたら、エジプト中部のファイユームからのサファリツアーで廃墟みたいな神殿を通っているのがあった。 しかも名前は「カスル(城)・エル・サグハ」とついているくせに、どうも古代エジプト時代の遺跡らしい。 ちょっと気になるな…というわけで調べてみた…

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【不道徳】おっさんx少女のエロ画像といえば古代エジプトが先駆者だよな、という話

コミケといえばえっちな薄い本の日は大地が鳴動するという言い伝えがありましたね。(昔物語風に) さて、えっちな同人誌といえば、おっさんと美少女の組み合わせが結構多いんですよね。え、なぜ知ってるかって、それはまぁ置いときまして。 同人誌ってのはだいたい、描き手のドリームなわけです。若くてそこそこイケてるような男子は何もしなくても普通…

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バッタの嗅覚がガン発見に役立つ…? サイボーグ・バッタは人類の未来を変えるか

科学系のニュースを適当にザッピングしていたら見つけたこれ。「バッタの嗅覚でガン細胞が発見できるかもしれない」という話に、ん…? となった。一瞬フェイクニュースかと疑う内容だが、ガチである。 Locusts Can Smell Cancer, And It Could Give Us a Brilliant New Way to S…

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古代エジプトの王名とカルトゥーシュの雑学。意外と知られていないあれこれ

カルトゥーシュというのは、こういうやつのこと。 古代エジプト王の名前を囲んでるマーク、として有名だ。これがあるのでヒエログリフ読めなくてもどこに王様の名前があるかがわかりやすい。また、このカルトゥーシュに囲まれていたお陰で「クレオパトラ」という文字が特定出来て、ヒエログリフ解読の切っ掛けになった、というエピソードも有名だ。…

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ついにベネチアのモーゼが動き出した、が…。環境保護の視点が必要な現代の「海割り」

モーゼの海割りは、古代世界だから文句言われなかったのである。 現代だと、干潟が侵食されるとか、海辺の動植物に配慮しろとか、色々と環境保護の視点が必要。なるほどなぁ…という感じ。 というわけで、ベネチアに作られていた対高潮防御システム「モーゼ」の話をしたい。 このシステムについては、かなり前に一度取り上げたことがあった。 …

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