【ゆく年】今年もなんとか生き延びられました。【くる年】

忙しすぎて死ぬかと思った。 皆を楽にするシステムを作るために馬車馬のように働いた。 そんな一年間。 数年ぶりに遠くの山へも遠征、足を滑らせたらチヌ系の垂直岩登りとかめっちゃ楽しかったです!! さて今年も一年の振り返りということで、各月の記事ピックアップとかしていきますよ。 **************…

続きを読むread more

令和の時代にいにしえの名著が帰ってきた。「ルーン文字研究序説」

これは北欧神話とかルーン文字とか興味ある人はマストバイな本なのでぜひ手に入れてほしい。 体系的に読めるまっとうなルーンの本が無くて、大学の紀要取り寄せたりしてつなぎ合わせていたあの頃※の苦労は一体。 ※このページを作ってた頃。 検索しても占い系とかろくなの出て来なかったので作った。 一冊でだいたい主要なとこ入ってる、あり…

続きを読むread more

エジプトさんの首都移転、公式で「26回目」と主張される。―そこから見る中央視点とは

エジプトは今、首都カイロが手狭になったことから新首都へ移転を実施しようとしている。 場所的に東部砂漠の中であり、ここどうやって水引いてくんの? 足りるの? というのはちょっと心配なところ。また、財政状況があまり良くないのに他国から多額の融資を受けての首都建設は「砂漠の錬金術」とも揶揄されている。これから経済発展が見込めるからこそなのだ…

続きを読むread more

フン族の民族大移動には平原の干ばつが関係していたか? 疑問はあるが一説としてはアリかも

フン族は、4世紀なかば以降にヨーロッパに侵入し、ローマ帝国領内を荒らし回った騎馬民族である。 馬を操り、その機動力を生かして各地に壊滅的な被害をもたらした。ローマ側では、神がもたらした罰だという思想から、フン族の王アッティラを「神の鞭」と読んだりもしたが、キリスト教なにそれおいしいの状態のフン族側からしたら、いい迷惑だったたろう。 …

続きを読むread more

来年はウサギ年なので。古代エジプト人の描いた「ウサギ」の種類は何だったのか

古代エジプト人は、壁画にしばしばノウサギを登場させていた。 またヒエログリフにもウサギが存在し、ウナス王の名前にもウサギの文字が入っている。 来年はウサギ年ですよね! ということで、古代エジプトネタでウサギ https://55096962.seesaa.net/article/201012article_12.html …

続きを読むread more

エジプト神話における神々の誕生日設定とは。/誕生日=守護する日

神様に誕生日が設定されている神話は、あまりみかけない。しかしエジプト神話では、一部の神々の誕生日が暦と密接に結びついていた。 たとえば太陽神ラーの場合、「メスト・レー(ラーの誕生)」という月名がある。これは夏至を含む真夏の時期で、太陽が最も高くなる日=ラーの誕生日、と設定した思想があったのだと思われる。 カレンダー h…

続きを読むread more

バチカンからギリシャへ、パルテノン神殿の彫刻返還…ただし「寄付」という名目で

先日、大映博物館がついにエルギン・マーブルをギリシャに返還するのでは、というニュースがあったというのを取り上げた。今回はバチカンからギリシャである。 ローマ教皇、パルテノン神殿の彫刻をギリシャに返還へ…バチカン美術館所蔵 https://www.yomiuri.co.jp/world/20221217-OYT1T50148/ …

続きを読むread more

イケメンで覚える名画の世界「イケメン美術館」

タイトルがなんか尖っていたのでちょっと開いてみたらタイトルのまんまだった。 著者が「これは!」とグッときた名画のイケメンたちを紹介している本である。そしてそのチョイスがなかなかにセンスがいい。美少年、美青年、イケオジ、イケジジイまで様々なタイプが揃っている。絵画の世界から自分好みのイケメンを探せ。 イケメン美術館 - 中山 庸子…

続きを読むread more

ルーブル美術館を巡る「盗掘品売買」騒動のさなか、クローズ・アップされたツタンカーメンの石碑について。

まずは、ここまでの話をまとめておきたい。 今年の春、ルーブル美術館の元館長が「アラブの春」の政変時に盗掘された可能性のある疑わしい遺物の売買に関わったとして拘束された。 ルーブルは、UAE側が新しく作った博物館「ルーブル・アブダビ」のプロデュースに関わっており、「ルーブル」の名を貸すのにも高額の取引をしている。遺物の目利き部分も…

続きを読むread more

そろそろ知らない人も増えたと思うので。最近テレビに出ているエジプト考古学者について

最近、久しぶりにテレビに吉村作治というエジプト考古学者が出るようになった。 元々は数十年前にテレビによく出て持て囃されていた人で、最近は出なくなっていたので、日本にこんな学者がいたんだーとか、有名な人らしいー、とか知らない人の反応も増えてきた。なので改めて注意喚起をしておきたい。 この人は権威ではないし、一流の学者ではない。 …

続きを読むread more

アマルナ時代のエジプト美術から読み取れる野鳥たち/宮殿壁画の読み取り方

アクエンテアンが築いたアマルナの都は、居住した時間が短く、かつアクエンアテンの死後は求心力を失って速やかに放棄されたため、保存状態が良い。 かつての王たちの宮殿が残っている場所は、現代の大都市が上に乗っかっていない僻地に限られる。 そんな貴重な宮殿壁画から、描かれている野鳥の種類を特定しようとしている研究があった。なお、宮殿壁画は緑…

続きを読むread more

遺伝子の多様性から探る「飼い猫の起源」。猫の家畜化の始まりは農耕開始とともに

これまで様々に論文の出てきた「飼い猫の起源」について、ひとまず全体的なコンセンサスの取れそうな説が出てきた。 中東起源、リビアヤマネコ(F.s. lybica)からイエネコになった、という既存路線は再確認された。最初の祖先は1万2千年前まで遡り、人間が農耕を始めた時代。かつ場所的にも「肥沃な三日月地帯」の東側、つまり小麦の農耕が開始さ…

続きを読むread more

「海の民」の謎ヘルメットについての知られざる物語。あれが出身地標識だった

「海の民」とは、新王国時代ごろから古代エジプトの文書や壁画に登場するようになる様々な異国人集団について、現代人がまとめて呼ぶためにつけた総称である。 色んな本に「海の民」は出てくるが、その内訳まで書いている本は少なく、古代人が使っていなかった名称だということまで書いてくれていることもほとんどないので一つの民族だったと勘違いしている…

続きを読むread more

ネアンデルタール人のDNAが現代人の免疫を左右する。新たな知見が開く「現生人類生存の理由」

まず、ここまでの流れを自分の把握できている範囲でおさらいしたい。 ●ここ15年くらいでDNAの分析技術が発達し、現生人類とネアンデルタール人、デニソワ人が混血していたことが明らかに  ⇨人類の祖先とネアンデルタール人、多くの子孫残していた ●デニソワ人の骨はチベット~ロシアあたりから多く発見されており、混血が起きたのもユー…

続きを読むread more

知られざる納豆の世界「謎のアジア納豆 そして帰ってきた日本納豆」

なんとなく食レポだと思って読み始めたら、けっこう深いところまで踏み込んでて面白かった。 東南アジア地域に点在する「納豆を食べている民族」を辿って、実際にその納豆を食べてみたり、作ってみたりしながら関連や起源を調べてゆくというもの。 中国に豆腐があるのは知ってたけど、納豆ないのは知らなかった。というか南方の苗族なら納豆作ってる、とかい…

続きを読むread more