「どう見ても似てねーだろ」と書くだけでこの長さ。真面目にツッコミ検証するとこうなるんだな…大変だな…という感じ。
ギリシャ神話に登場するグリフィンは、中央アジアで見つかる角のある白亜紀後期の恐竜、プロトケラトプスの化石が元になっているのでは。という説が、1990年代にアドリエンヌ・マヨール(Adrienne Mayor)という人に…
日本の農作物は大陸から渡ってきたのものが多いが、縄文人が多く食べていたことが知られるようになったアズキは、実は日本で栽培化されたものだと最近の研究でわかったらしい。
アズキの全ゲノムデータ解析が可能になり、さらに東アジア全般のアズキ栽培種・野生種も分析されて、比較できるようになって起源地が見えてきたということだ。
決め手となった…
古代エジプトの歴史はだいたい3,000年ある。なので「古代エジプト」というだけで資料を集めると、縄文時代から江戸時代くらいの時間幅の資料が集まってしまう。ピラミッド作ってた時代からツタンカーメンまでは1,000年開いており、ツタンカーメンかクレオパトラまでは1,000年以上違う。
だが、周辺の「大国」たち、エジプトと対等な口を聞い…
クーラーに当たりに本屋に入ったら、新刊コーナーにアッシリア本がありまして。
おっ読むか~と手にとり(以下いつもの)
アッシリア 人類最古の帝国 (ちくま新書) - 山田重郎
というわけで、エジプトやメソポタミアに比べて少ないアッシリアの資料本がでたのですよ。
ヒッタイト史から見たアッシリアは、まだ帝国になる以前の時代…
古代世界において、古代エジプトの医療技術が進んでいた、という話はよく見かける。ミカ・ワルタリの文学作品「エジプト人」の主人公シヌヘも名医という設定で、外国で重宝されたり、アクエンアテン王の宮廷で御典医をしていたことになっている。
だが、同時代のメソポタミアがどうだったのかについて言及されていることが少ない。
部分的に言及されるの…
最近のインドの話題では、「ヒンドゥー・ナショナリズム」というキーワードが良く出てくる。
まあ意味はググるなり何なりしてもらえばいいのだが、簡単に言うとヒンドゥー教原理主義であり、インド版アーリア人至上主義である。分かりやすい側面としては、イスラム教徒の弾圧・追放。中国でいう中華思想に近いかもしれない。
多文化・多言語の国がひとつ…
定期的にいろんなジャンルの本を読まないと衰弱して死ぬ呪いにかけられている中の人です。解呪不可。
けっこう本買ってるよね? とか言われるけど、うちには積み本というものはない。まとめて買ったやつ順番に読んでいく間だけ積まれていることはあるが、長くてせいぜい一ヶ月。それ以上積むくらいなら買う本を絞るし、そもそも手つかずの本が積まれている…
シャニダール洞窟、といえば、マニアの人はすぐにぴんと来ると思う。
ネアンデルタールの埋葬の地として、「ネアンデルタールは死者に花を手向けていた! 埋葬の習慣があった!」という話とセットにして語られる場所である。
だが、現在では、この話をそのまま信じている人は少ない。
いまだに何も注釈なく書いてる人は、ネアンデルタール知性過激派…
エジプトのナイル上流、ルクソールにあるカルナック神殿は、新王国時代以降の主神であるアメン神の本拠地だ。
そのため、新王国時代を通して歴代の王たちに増改築されまくっている。
※増改築の履歴はこちらの本を参照
だが、本体神殿と神殿の中心を走る軸の部分は、最初にここに神殿の建てられた中王国時代に設定されたもののはずで、そ…
(マニアの間で)よく知られた常識として、古代エジプト人は、異常な天体現状を観測しても記録しない、というものがある。
具体的に言うと、日食や月食、彗星などである。それらは不吉なものとされ、世界の秩序の乱れと考えられたため、書き残して永遠のものとすることは許されなかったのだと解釈される。(ちなみに、プサンメティコス/プサメティク1世の治世…
ぷらぷら歩いていたら「ネアンデルタール」の文字が見えたので、ん? と思って記事を読んでみた。
現生人類は2-5%くらいネアンデルタールのDNAを引き継いでいるが、何故かY染色体(男系遺伝子)は引き継がれていないっぽい、何でだろうね。という話である。
Modern human DNA contains bits from all …
マラリアといえば、古代エジプトでも流行っており、ツタンカーメンにも感染の痕跡があったなどと話題になったことがある。
そのマラリアが、一体いつから、どのくらい広がっていたのか? というのを、古代人の遺体からマラリア原虫のDNA破片(DNAの特徴的な一部分の領域、ローカス)を検出して調べようぜ。という研究についての論文が出ていた。
…
大手旅行代理店FTIが6月はじめに破産し、エジプト各地に取り残されている人が難儀しているというニュースを見て、この件は日本ではあんまり騒がれてないなと思ったのでメモ。
欧州3位の大手旅行会社が破産、予約が予想を大きく下回る、米国投資家グループが1ユーロで買収
https://www.travelvoice.jp/20240604…
何かと過激な言動で知られるエジプト人考古学者ザヒ・ハワス博士が、同じくエジプト人考古学者のモニカ・ハンナ氏に、発掘資金を不正に流用したとして訴えられている。
この二人は犬猿の仲、というか相反するポリシーで動いているので、対立は今に始まったことではない。
政府べったりで、話題になって観光客がいっぱいくればそれでいいザヒ博士と、儲け至上…
ぺらっと開いたら、ローマ支配下のアレキサンドリアで活躍した地理学者・プトレマイオスの話が出ていたので、そのまま読み始めた。
プトレマイオスの描いたとされる「世界地図」は現存していないが、アラブに輸入され、アラビア語からラテン語に翻訳されて、のちのヨーロッパに蘇った。
この地図が、のちの大航海時代の下敷きとなり、最初の一歩となったこと…