古代エジプトの訓戒文学の一つに、「メリカラー王への教訓」と呼ばれるものがある。第一中間期の終わり、ヘラクレオポリス王朝の最後の王メリカラーに対し、父王ケティが授けたという体裁で書かれたものだ。
その中に、東からやってくるアジア人に対して防衛せよという内容があるのだが、水路らしきものを備えていたと読める部分がある。
(99行目)
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なんか何でもいいから本読みたい! という発作が来たので、図書館でテキトーに借りてきた本が、アラブ人という民族のナショナリズムに関わる内容だった。
ウマイヤ朝までのアラブ人は、それぞれが「xx族」のどれかの集団に属していることになっていて、その血縁関係の纏まり単位で系譜(ツリー)(になっていたという。で、「xx族」のツリーに属してる人は…
夏山シーズン終了。山はもう秋です。山の上に見える空も。草花も。天候も、全部、秋。
なんか…ようやく普通に山に登れる…暑さに生命の危機を感じない…。
いやマジで、今年はクッソ暑かったんで、ちょっとマジメに死ぬかと思いましたねエエ。
吹き出す汗がハンパない。ちょっと1000mほど高度上げるだけで4Lの水を消費する。…
ナスカの地上絵をAIで追加発見! というニュースが流れていた。詳細は山形大のプレスリリースで見られる。
AIによってナスカ調査が加速したことで、既知の具象的な地上絵の数がほぼ倍増し、地上絵の目的が明らかになった
https://www.yamagata-u.ac.jp/jp/information/press/20240924
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かつて、キプロス島には小型のカバとゾウがいた。
カバは150万年くらい前に原種のカバ(Hippopotamus amphibius)から分岐して、島嶼化と呼ばれる小型進化の過程を経てイノシシほどのサイズにになっていたし、ゾウはヨーロッパと西アジアに生息していた原種(Palaeolocodon antiquus)の10%ほどの大きさまで…
「エル・チチョン」というのはメキシコにある火山の名前。1982年に噴火したが、その事件がタイトルとなっている。
ずいぶん前の話だなと思うかもしれないが、この本は実際にその頃からメキシコ南部の先住民の村で民俗的な調査をしていた話を取り扱っている。そして、増補版が出たのが最近のこと。
つまり、この本は、メキシコ南部の村の生活がどのように…
ディル・エル・メディーナ出土のパピルス一覧を見てたら、痔の治療法が懇切丁寧に書かれてて、ああ、座り仕事…。ってなったお話。
この村は、古代エジプト・新王国時代の墓作り職人たちの職人村である。その時代に古代エジプトの首都だったルクソールの西対岸にあり、歴代の王族・高官の墓がある「王家の谷」とか「王妃の谷」にアクセスし易い場所に作られてい…
現代日本では大安・仏滅とか日によって吉兆があるけれど、古代エジプトにもあるんですよ。
成立はおそらく中王国時代ごろ、「トト神によって成立した」とされている神話的な吉兆カレンダーがいくつか残ってて、研究書とかも出ている。古代エジプトの日常生活を考えるなら、これ結構重要なポイントのはずだよね。ってなわけで書いておく。
Calenda…
少し前、「トリノ聖骸布が本物でないことは確定している」という話を書いた。
とはいえ、現存しないものも含めると、とにかく「奇跡さえ起きれば本物の聖遺物!」という風潮があり、13世紀くらいまでは権威のため聖遺物を欲しがる権力者がけっこういた。
「東方キリスト教の世界」(ちくま学芸文庫)によると、聖遺物 Relic(レリック) は、も…
古代エジプトの生命のしるし「アンク」といえば、見たことある人も多いと思う。こういうやつ。お守りとか、何かのデザインとととかで使われているのをよく見かける。
この印、元がなんだったのか良くわからないと言われることがある。
有力な説としては、元々は「お守りとして使われていた紐の結び目」ではないかというもの。エジプトの歴史の初…
チャタル・ホユックはトルコにある、先史時代の遺跡である。
紀元前7,500年頃から居住が開始され、5,500年頃には放棄されていたとされる。石材を使った建築物があること、本格的な農業を行っていなかったにも関わらず高い人口密度で人が住んでいたことなどが特異であり、先史時代の人類史を語る場合や都市文明の発達について論じる場合にはほぼ必ず言…
かつて、古代史の世界において階級社会の誕生は、「農耕が始まり、余剰作物が生まれることによって生産に関わらない王や神官といった階級が生まれ…」という風に説明されることが多かった。最近では、各地の遺跡から古代世界の実態が分かってきたことにより、この単純化された見方も色々とツッコミが入り始めているが、ここでは古代エジプトの話に特化したい。
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最近の記事で、「モアイ像のイースター島、DNA分析で通説覆す 文明崩壊なかった?」というものが出ていた。
お約束のように「定説をくつがえす」と書かれているが、毎度おなじみのパターンで、5年位前からもう書き換わりつつあって今回のはダメ出しの論文なんスよ。
https://www.asahi.com/articles/ASS9C1V…
エジプトくわしくない人が「ラメセス2世の時代のエジプトは平和だったはず。大国ヒッタイトと平和条約を結んだから大きな戦争はなかったと思う」と言っていて、えっマジで?軍事王だからめちゃくちゃ遠征してて戦争アリアリの時代だけど? と思ってしまった。
というわけで、知らない人が勘違いしている部分が見えたので、ちょっと解説しておきますね…
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タイトルの「弱体なる帝国」と帯の「強くない国家が長く続いたのはなぜか」というのが秀逸だった。
そして開いたとこにある「神聖でもなければローマ的でもなく、そもそも帝国でもない」という18世紀の帝国評を見て、あっこれは分かってる人が書いてるなと思ったので読んでみた。ややこしい存在について綺麗に整理され、読みやすいしわかりやすい本だった。
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