ミイラに服を…

マンチェスター博物館で、来館者の意見によりミイラに服を着せたという記事を発見。

…紛らわしいですが記事の写真は問題のミイラではない模様。

エジプト学者が「そんなアホなことせんでいい」と言ったらしいのだけれど、ということは服を着せるのがナンセンスなようなミイラだったのか。保存状態がよくて、あきらかに人の形を留めている、とか、美女顔だ、とかいうのなら、見ている人の感情的には「ハダカはまずいよ」と言いたくなる気持ちも分からなくはない。

と、いうわけで更なるソースを求めて、れっつごう。 >>マンチェスター博物館

行って速攻、リンドウ・マンの記事見つけて寄り道していたことは内緒で。(笑
記事の中にある「同館のウェブログ」ってのは、これですかねえ…。

http://egyptmanchester.wordpress.com/

ここの5/6の記事。「Covering the mummies」というやつ。【写真

えーと、すいません…これ、

服っていうより、覆いなんですが。


これじゃ展示してる意味ねぇ! 何も見えない!
コメント欄が軽く炎上している意味が分かった。そりゃ、布で完璧に覆われたミイラなんて見に行ってもどうしようもないですもん。

人目から隠すことでしかミイラの人としての尊厳が守れないのなら、いっそ展示しなければいいのに。
と思ってコメント欄を開いたら、まんまなコメントがあって笑ったのですよ。やっぱり皆、思うことは同じですかー。

リンドウ・マンの特別展示にあわせて隠す、となっているけど、何か関係があるのかな?

* リンドウ・マンは、微生物の働きが抑えられる低温の湿地帯で自然に作られるミイラ、いわゆるボッグ・マン。どちらかというと北欧神話やケルト、ゲルマン人の文化等に関係するジャンルです。ちょっと前のナショナル・ジオグラフィックで特集が組まれていました。

*ボッグ・マンは儀式的に殺されているケースが多く、古代の人柱だったと考えられているんですが、「同性愛者や姦通者を処刑したものだ」という信仰も根強かったりします。



皆めちゃくちゃマジメにコメントしているので20番目くらいで力尽きましたorz が、「博物館に人体を展示することは死者の冒涜ではない」というのは同意。
それによって古代や異文化に対する親近感が湧くこともあるし、少なくとも、はるか昔に生きた人間を、自分たちと同じ生き物と認識することに役立つ。
それに、死者の体は、当時の気候、食物状況、病理、その他さまざまな情報を現代に伝えてくれる重要なメッセンジャーだと思うのです。死者の声に耳を傾けることなく、その口を永遠に閉ざすということは、実は、かえってそっちのほうが残酷なんじゃないのかな?

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