ネタに使える「古代エジプトのオーパーツ」と、その実態

別館でやっているエジプト限定・オーパーツコレクションに入れるネタが何かないかと探していたら、何かがひっかかってまいりました。

細胞分裂の図が書いてあるパピルスがあるらしい。

マジか!(笑) なんだそれ!
と、いうわけで「ホンス・メスのパピルス」という単語を手がかりに探してみました。

ホンス・メスというエジプト名はたぶんコンス・メス、コンス神の息子 とか、 コンス神の生んだもの とか、そういう意味の名前。

Khonsu mes あたりの単語でググってみると…あっさりでてきた。これですかね?

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わりと普通の、なんの変哲もない死者の書のようです。左端の白い服の人が礼拝してる部分は有名だし、エジプト本で見た覚えがある。
で、どこが細胞分裂やねん。と探してみると…

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…もしかしてココ?


細胞分裂て。その発想はなかったわ…。
まあ確かに円の部分が細胞壁っぽく見えなくもないですし、二つの太陽は核が分裂しているように見えなくもない…ですかね。でも両端に女神様いるのにその真ん中の部分だけ取り上げて細胞分裂に見立てるというその発想力が凄い。

と、いいますかこれ、全然オーパーツじゃないですやん…


ちょこっとだけ解説すると、このパピルスは右から左にむけて読みます。

でバンザイしてる人は古代エジプトの数字のページに載せた「百万」=「無限」を意味するヘフ神。ヘフという言葉は数学上は数字として扱われつつ、その数字の意味する"無限"を擬人化した神様でもあります。ヘフ神が手に「アンク」="生命"を意味する文字をかけているので、「永遠の命」という意味。

でまあ永遠に生きよとかなんとかの呪文が書かれていて、ラー神に死後の復活を意味する儀式をやってるマアト女神がいて。

赤い矢印のところにいる納豆みたいな形の物体は、以前ブログエントリでネタにした冥界の神様です。ほかにも、ツボとワニを組み合わせた神様とか、足の長いヘビ(!)の神様とか、死者の書ではお馴染みの方々が鎮座ましましており…

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青い矢印で示しましたが、細胞分裂? に見えてるところの上に「アケト」=地平線の絵文字が載ってる。
拡大すると細胞壁っぽく見えるところは両側から二人の女神が水を注いでいて、その次にくるのが白い服を着た故人がイチジクの樹の女神から乳を飲んでいるシーン。と、いうことは…

冥界の神々がいる=冥界、死後の審判中?
  ↓
細胞分裂っぽく見えるところ=復活中
  ↓
白い服の故人が活動している=復活完了、楽園で生活中

こんな感じの流れになってるんじゃないのか。
二人の女神がイシス・ネフティスで、「地平線」の文字の下で分裂しているように見えるのが死せる太陽と新しく生まれた太陽だとすると、死者の書の中でも「太陽(ラー)とともに蘇らん」の呪文の部分じゃないのかなコレ。

調子に乗って適当なことを言ってると間違えてたときハズいのでこのへんで。
本体サイトに掲載する前にちゃんと調べてみます。


もう一つ見つけたネタはツタンカーメンの副葬品の鉄の短剣。
「湿度の高い墓所にあったのにまったく錆びていない」って書いてるサイトがあった… けど…

錆びてましたよ

展示前に復元しましたよアレ… 墓が湿度高かったというのもソース不明ですが。
ツタンカーメンの頃の鉄器なんて、エジプト側からヒッタイト王に「鉄の武器くれ」とせっついた記録や実際に鉄の武器が輸入された証拠、ヒッタイトもエジプトの軍事増強をしたくなかったらしく送られてきた数が少なかったのでエジプトが文句言ってる記録までアマルナ文書としてざっくり残っているので、何もオーパーツじゃないという。


あとは何かどっかの壁画が宇宙人に見えるとかなんとかいうネタが…。



しかし探してみて痛感したのは、オーパーツ好きな人って、自分で探そうとしないのな。
どこかの本からの引用しかない。しかも引用は一言一句まで同じ。
海外サイトまで赴けば、何かオリジナルなオーパーツネタを握っている人がいるのかしらん。

こちらからすると、在り得ないものなんて存在しない。上の死者の書もそうだけど、瞬時に見慣れている部分を判別して意味のあるものに変換してしまうから、「これは何だ?! もしかして!」と思う過程がない。その「もしかして」から空想を働かせて未知の可能性を引き出すのがオーパーツ好きの仕事なんじゃ。

もうちょっと骨のある反証しづらいオーパーツネタとか、「その発想は面白い! 発想は!」と手を叩けるような面白いもの出してください。。。

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