「シャブティ」と「シャワブティ」と「ウシャブティ」の違いを調べてみた。

「シャブティ」像とは、古代エジプト人の埋葬の際、一緒に墓に収められた、木や陶器で作られた「人形」のこと。

死後の世界で王(または貴人)に仕える召使で、初期の頃は実際に人間を殺して埋めてたのを、それじゃイカンやろということで人間の代わりに埋めるようになった、まあ日本でいうところのハニワみたいなもん。最初の頃は数も少なかったのに、だんだんと増えて、1日1体=365体、さらに10体に1体の監督官をつけることになり400体以上。大小さまざま、中には1体でも立派な芸術品と見えるゴージャスものもあったり、ハンドメイドなので1体ずつビミョウに表情が違っていたりして、なかなか楽しい副葬品です。

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で、これの呼び方が、本によって一定していない。
「シャブティ」、「シャワブティ」、「ウシャブティ」… 一体どれが正しいのか。またはどれが古いのか。


うちのサイトでは、「ウシャブティ」=答える者、「シャワブティ」=ペルセア樹を意味する「シャワブ」に関係したより古い名前、と書いていたのだけれど、調べてみると少し違っていたようだ。


shabti/ushabti/shawabti

<シャブティ>の語源は不明であり、その点では別名の<シャワブティ>も同じであるが、末期王朝時代(前747-332)までには「答える者」を意味する<ウシャブティ>という用語が広く使われるようになった。

大英博物館 古代エジプト百科事典(原書房)


と、いうわけで、シャワブティがペルセアの木に由来する、というのは、一つの仮説でしかないらしい。

だが、シャブティの語源が木を意味する、と書いてあった本では、確か、初期のシャブティ像が木材で作られていたことに触れていたはずだ。中王国時代のエジプトには、戦乱の時代が長かったせいで外国から立派な木材の輸入が出来ず国内の貧相な木材で棺を作るしかなかったり、豪華な埋葬をする余裕がなく粘土模型で誤魔化したりしてた背景がある。だから、初期のシャブティ像が木で作られていて、のちの時代よりはシンプルなものであったのは確かだし、それが像の名前の由来になっているというのも、納得は出来る話なのだ。

しかし「ウシャブティ」が末期王朝から使われだした用語とは知らなかった。新王国くらいかと思ってた(笑)
相当最近(つーても二千年以上前だけど)の話なんだなあ…




ちなみに「ファラオ」という用語も新王国時代以前は王を指すのには使われていなかった言葉。
もともとは、大きな宮殿を意味する「ペル・アア」という言葉で、それがギリシア語に訛って出来たのが「ファラオ」という呼び名。
だから厳密に言うとナルメル王とかクフ王とかはファラオじゃないのだ。

エジプト用語の今昔。知ってるようで、調べてみるとなかなかに奥深い。

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