アビドス王名表: 7番目の王の謎

ブログのTOP画像にする写真を漁っていてふと気がついたもの。
…これなんだ。

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どこから持って来たのかというと、出所はアビドスのセティ1世葬祭殿の回廊。
歴代王様の名前がずらーーって並んだ壁面の最初のほう。

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歴代王たちの名前が並んでるのに向き合うセティ1世とその王子。ご先祖様バンザイ、偉大な王家に連なる俺たちバンザイ! …みたいなシーンになっており、カルトゥーシュに囲まれた名前は左上から右へ右へと読んでいき、右端までいったら二段目の一番左へ戻ってまた続く、という感じ。左上はメニ王。実在が不明な伝説上の初代王。

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で、右へ移動していくと… 7代目にくだんの問題の王様が。


 読めない。


これヒエログリフじゃないじゃん! 杖もって立ってる人の絵じゃん!

だが資料を漁ってみたら、これはSemsuと読めて、しかもセメルケト王のことを指すらしい。

 ? ? ?


なんのこっちゃと思ってよくよく調べたら、これは見たまんま、「神官」を指すんだそうだ。
セム神官 = sem = sesum。で、そのあたりの代で音の似てる名前の王様だから、たぶんセメルケトだろう、という特定の仕方。
ヒエログリフには、トキの姿をとる神様の名前が「トト」だから、トトという音のかわりにトキの絵を描く、とかいう文字の略し方がよく出てくるけど、そういう略の一種ということ。
これはわからんわ(笑)

文字を単なる文字として音を拾うだけだと意味が分からないことがある。
エジプト人はこういうなぞなぞを仕込んでくるから侮れない…



セメルケトは第一王朝の王様で、他の王名表では名前を消されていることもあるいわくつきの王様。
アビドス王名表は完璧というわけではないし、他の王名表と比べると抜けていたり名前が少し違っている王様もいるわけだが、他では消されているセメルケトの名前を敢えて入れたのは面白いと思う。

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