テオドリクが何故「大」王と呼ばれたのかという話
シドレクス・サガという物語がある。
主人公のシドレク(ドイツ語だとディートリッヒ)は、実在したイタリアの王、ゴート人でありながら西ローマ(ローマも含む)領地を任された出世頭、テオドリクが元ネタとされるキャラクターだ。テオドリクは慣習的に「大王」と呼ばれる。アレキサンダー大王みたいなものだ。
その昔、「テオドリクはどうして大王と呼ばれるんだい?」と聞かれたとき、なんだか巧く答えることが出来なかったのだが…
あれから数年、答えが出ました…
民衆に 人気があったら みんな「大」がつく。
クヌート「大」王とか、カール「大」帝とか、そのへん大ついてる人はみんな民衆に人気があった人。
大ハーンとか大カリフとかもそーだ。
じゃ民衆に人気が無かったら大つかないのかというと、おそらく。ポイントになるのは、その人物に敬意を払う純粋な人数で、数として民衆が知識階級を下回ることはまず無いから、一部支配者層だけに人気があるような人は「大」つかないか、つきにくい。死後何百年経っても「大」がつく人は、それだけ、生前にゆるぎない支持を集めていたという証拠なのだと思う。
じゃあ「大」がつかない人気者、たとえばアーサー王なんかはどうなの? って話だけど、まずアーサー自体がブリテン島に住むローマ化されたケルト人のヒーローという超ローカル、どマイナーな英雄だったことに注目したい。ご当地ヒーローみたいなもんである。ブリテン島からローマが去ってから目立ち始めるわけで、ローマが(多分)認識しておらず、有名どころの歴史家や著名な文筆家が言及しなかったのもイタイ。ローマ=電通とするならば、アーサーは地方ローカル局のCMにしか出たことないカンジ。
しかもアーサーは結論として「国を守れなかった」人である。いわば敗者の英雄だ。ケルト人はサクソン人やノルマン人に端っこのほうに追いやられ、だからこそ彼らは「いつかアーサーが戻ってきたら俺らにも再び栄光が!」と言うしかなかった。生前にリアルタイムで支持を集めてないと「大」はつかない。アーサーはそれに該当しない。
しかも、実在したとすればテオドリクとほぼ同時代のはずなのに、実在したという証拠も、何をやったかの記録も、確かなものは何一つ見つかっていない。後世にロマン的な物語で売れはしたけど、実在の人物として民衆の尊敬を集めたとは言いがたい…。
主人公のシドレク(ドイツ語だとディートリッヒ)は、実在したイタリアの王、ゴート人でありながら西ローマ(ローマも含む)領地を任された出世頭、テオドリクが元ネタとされるキャラクターだ。テオドリクは慣習的に「大王」と呼ばれる。アレキサンダー大王みたいなものだ。
その昔、「テオドリクはどうして大王と呼ばれるんだい?」と聞かれたとき、なんだか巧く答えることが出来なかったのだが…
あれから数年、答えが出ました…
民衆に 人気があったら みんな「大」がつく。
クヌート「大」王とか、カール「大」帝とか、そのへん大ついてる人はみんな民衆に人気があった人。
大ハーンとか大カリフとかもそーだ。
じゃ民衆に人気が無かったら大つかないのかというと、おそらく。ポイントになるのは、その人物に敬意を払う純粋な人数で、数として民衆が知識階級を下回ることはまず無いから、一部支配者層だけに人気があるような人は「大」つかないか、つきにくい。死後何百年経っても「大」がつく人は、それだけ、生前にゆるぎない支持を集めていたという証拠なのだと思う。
じゃあ「大」がつかない人気者、たとえばアーサー王なんかはどうなの? って話だけど、まずアーサー自体がブリテン島に住むローマ化されたケルト人のヒーローという超ローカル、どマイナーな英雄だったことに注目したい。ご当地ヒーローみたいなもんである。ブリテン島からローマが去ってから目立ち始めるわけで、ローマが(多分)認識しておらず、有名どころの歴史家や著名な文筆家が言及しなかったのもイタイ。ローマ=電通とするならば、アーサーは地方ローカル局のCMにしか出たことないカンジ。
しかもアーサーは結論として「国を守れなかった」人である。いわば敗者の英雄だ。ケルト人はサクソン人やノルマン人に端っこのほうに追いやられ、だからこそ彼らは「いつかアーサーが戻ってきたら俺らにも再び栄光が!」と言うしかなかった。生前にリアルタイムで支持を集めてないと「大」はつかない。アーサーはそれに該当しない。
しかも、実在したとすればテオドリクとほぼ同時代のはずなのに、実在したという証拠も、何をやったかの記録も、確かなものは何一つ見つかっていない。後世にロマン的な物語で売れはしたけど、実在の人物として民衆の尊敬を集めたとは言いがたい…。