古代エジプトの船 ~追加考察
古代エジプトの船って、実はイカダなんじゃないか…? というフトした思いつき
https://55096962.seesaa.net/article/201003article_31.html
↑こいつの追加。
まずエジプト人にとって、船は基本的に川を移動するものであって、海のことは考えていなかったと思われる。(そもそも「海」っていう単語自体が外来語だったりする)
なので耐波性能や、嵐の対処、もちろんエジプトは雨がほとんど降らないので上から降る雨に対する対処なども考慮されていないものが多い。交易用の船はおそらく例外。
なので、航海用の船と古代エジプトの川用の船を比較する時は、用途の違いを考慮しないといけない。
というわけで、航海船を調べてみた。
古代エジプトの船に船倉がないというのは、どうも… 古代エジプトの運搬船はバランスが悪くて転覆の恐れがあるので船倉に大量のバラストを積まなくてはならなかった、だから船倉に荷物は詰めなかった、という 説があるようだ。

帆が横幅も縦幅もかなりでかい。
壁画に描かれた帆と船体の比率がどれだけ正確かという問題もあるが、古代エジプトの船は常に帆は一枚で描かれているので、実際に大きな帆一枚でがんばっていた可能性は高い。
#DOLで喩えるならバルシャですね(笑)
…が、帆がでかすぎるのと、川用で喫水が浅いのとで、ちょっと風強かったり荷物が偏ったりすると転覆するという危険が。そこで船倉におもりを入れて、転覆を防いだ。おもりを移動させると重さが偏って船がひっくりかえるので、このおもりは動かせない。=積み下ろしをする荷物ではダメ。 というわけ。
でも、エジプトにはピラミッドや大神殿を建てるのに船を使ったんじゃないか? 重いものは運べたんでは?
…実は、オベリスクなど重量のある石材の運搬に使ったのは、船というか「はしけ」らしい。
石を水の上に浮かせるための巨大な台座を作って浮かせて、川の両側からロープで引っ張って運搬する。これはもう船じゃない。
こうしてみてくると、古代エジプトの船は「ナイルに特化」という、とても特殊な川船の歴史なんだなあと思う。
軍船も持っていたけど、実はナイル下流のぬかるみの多いデルタ地帯で足場にして戦うための船団だったという。川から出ることは考えてないし、ラムアタックなんかの船特有の戦い方もなし。そもそも、軍船といえど強度が弱いので、敵船と接触すると沈没した恐れがある。
海に出る船は、「古代エジプトの船」というカテゴリの中では、かなり特殊な存在だったと思ってよさそうだ。
古代エジプト人にとって船は重要な道具だったが、それは国土の中心を流れる川が移動のさいの「メインストリート」だったからであり、もう一つの理由として「川が冥界に通じている=船はこの世とあの世を繋ぐ乗り物」という宗教的な思想があったからだろう。葬送の儀式にも使われ、墓の側や中に実物または模型を埋めることもあった。この儀式用の船は、現実の世界を航海するわけじゃないから、強度や荷物の運搬効率は考えなくてもいい。
ヴァイキングも船を埋葬に使うが、ヴァイキング船は実用的なのに対し、エジプト人の船は儀礼的な意味あいが大きいという違いがありそうだ。
めも>ヴァイキング船は船倉ありました
「北欧初期社会の研究」未來社
(Magnus Magnusson, Vikings!)
https://55096962.seesaa.net/article/201003article_31.html
↑こいつの追加。
まずエジプト人にとって、船は基本的に川を移動するものであって、海のことは考えていなかったと思われる。(そもそも「海」っていう単語自体が外来語だったりする)
なので耐波性能や、嵐の対処、もちろんエジプトは雨がほとんど降らないので上から降る雨に対する対処なども考慮されていないものが多い。交易用の船はおそらく例外。
なので、航海用の船と古代エジプトの川用の船を比較する時は、用途の違いを考慮しないといけない。
というわけで、航海船を調べてみた。
古代エジプトの船に船倉がないというのは、どうも… 古代エジプトの運搬船はバランスが悪くて転覆の恐れがあるので船倉に大量のバラストを積まなくてはならなかった、だから船倉に荷物は詰めなかった、という 説があるようだ。
帆が横幅も縦幅もかなりでかい。
壁画に描かれた帆と船体の比率がどれだけ正確かという問題もあるが、古代エジプトの船は常に帆は一枚で描かれているので、実際に大きな帆一枚でがんばっていた可能性は高い。
#DOLで喩えるならバルシャですね(笑)
…が、帆がでかすぎるのと、川用で喫水が浅いのとで、ちょっと風強かったり荷物が偏ったりすると転覆するという危険が。そこで船倉におもりを入れて、転覆を防いだ。おもりを移動させると重さが偏って船がひっくりかえるので、このおもりは動かせない。=積み下ろしをする荷物ではダメ。 というわけ。
でも、エジプトにはピラミッドや大神殿を建てるのに船を使ったんじゃないか? 重いものは運べたんでは?
…実は、オベリスクなど重量のある石材の運搬に使ったのは、船というか「はしけ」らしい。
石を水の上に浮かせるための巨大な台座を作って浮かせて、川の両側からロープで引っ張って運搬する。これはもう船じゃない。
こうしてみてくると、古代エジプトの船は「ナイルに特化」という、とても特殊な川船の歴史なんだなあと思う。
軍船も持っていたけど、実はナイル下流のぬかるみの多いデルタ地帯で足場にして戦うための船団だったという。川から出ることは考えてないし、ラムアタックなんかの船特有の戦い方もなし。そもそも、軍船といえど強度が弱いので、敵船と接触すると沈没した恐れがある。
海に出る船は、「古代エジプトの船」というカテゴリの中では、かなり特殊な存在だったと思ってよさそうだ。
古代エジプト人にとって船は重要な道具だったが、それは国土の中心を流れる川が移動のさいの「メインストリート」だったからであり、もう一つの理由として「川が冥界に通じている=船はこの世とあの世を繋ぐ乗り物」という宗教的な思想があったからだろう。葬送の儀式にも使われ、墓の側や中に実物または模型を埋めることもあった。この儀式用の船は、現実の世界を航海するわけじゃないから、強度や荷物の運搬効率は考えなくてもいい。
ヴァイキングも船を埋葬に使うが、ヴァイキング船は実用的なのに対し、エジプト人の船は儀礼的な意味あいが大きいという違いがありそうだ。
めも>ヴァイキング船は船倉ありました
「北欧初期社会の研究」未來社
(Magnus Magnusson, Vikings!)