被災地に生きる「勿体無い」の心 頑張れガソリン回収班

** 以下導入部 **

津波や地震で壊滅状態になった集落で今、放置された車から残ったガソリンを集めて回っている人がいるという。
車の多くはひっくり返ったり水に浸かっていたりで、もう走らせることは難しい。

まだまだ続く寒さの中、道路も復旧されておらず被災地では燃料の枯渇が深刻化している。そんな中、生きる知恵として、放置された車から残ったガソリンを集めて再利用しようとしている人たちがいるという。

使えるものは何でも使う。今は一滴のガソリンも無駄にするべきではない。
被災地にも、日本人の「勿体無い」の心が生きているようだ。

** ここまで **



――と、ここまで読んだところで、以下の記事を見ていただきたい。


ボランティア称し“震災泥棒”横行 「日本人は誇りを失ってしまったのか」
http://sankei.jp.msn.com/region/news/110323/myg11032315530005-n1.htm

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うん、察しのいい人はもう気がついたと思うんだ。
この記事のタイトルは引っ掛けなんだ。


同じ事象を目の前にして、この記者は 被災地で盗難している酷い奴がいる と、嘆いている。
たしかに、ボランティアのフリをして盗みを働く人はいるだろう。だが、この場合

・横転している車(廃車確定、持ち主の生存すら不明)
・場所が給油の望めない宮城県南三陸町
・わざわざ県外から来ている(転売目的で集めに来るには、ちょっと遠い。本当にボランティアで来た帰りの可能性あり)

あたりの記事の情報からして、「勿体無いから使わせてもらおう」と考えて回収していたのではないか?
この記事を書いた記者の頭には、他人の車から燃料を抜き取るなんて言語道断! という考えしかなかったのだろうが、今は命をつなぐために少しでも多くの燃料が必要なとき。それを考えずに「日本人は誇りを失った」などと煽るあたり、オマエはまだまだ青いんだよ。と言いたくてしょうがない。それに、こんな個人を特定できるような書き方は公の場での晒しあげだ。個人の日記でやっとけと。





ていうか、いつも思うんだけど、書いた人の名前を記事に入れろ。

会社の影に隠れて、個人では何の責任も負わない連中が、おれたちが世論を作って世間を動かしているのだと息巻いている。ジャーナリズム(笑) 勘違いの塊だ。

いまどき、個人のブログだって書いた人はわかるだろう。書いた記事がひどかったら、書いた人「個人」が責任を持って叩かれるんだよ。酷いことや間違っていることを言ったらソッコーでツッコミがくるんだよ…。今回の地震報道で改めて認識したけど、マスコミ様はあまりに無神経で無責任すぎる。



暖房ないと死ぬかもしれん時だ、かまわん。
そのへんに転がってる車からは残ってるガソリン残らず抜け。んで有り難く使わせてもらえ。
どうせ時間が経てば劣化して使えなくなる資源なんだから。こんな記者の日記は気にせんでええぞ。


…ただし、そのへんに置いてある、まだ走れる車とか、所有者のいる車からは抜くんじゃないぞ。それは、泥棒だからな。

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