映画「英国王のスピーチ」 可もなく不可もなく。

映画「英国王のスピーチ」。
http://kingsspeech.gaga.ne.jp/

1936年の英国。国王ジョージ5世の後継として長男のエドワード8世が即位するが、離婚歴のある米国女性と結婚するために1年もしないうちに王座を捨ててしまう。ジョージ6世として王位に就くことになった弟のヨーク公は内気な性格に加え幼い頃から吃音症に悩み、公務でのスピーチは常に苦痛の種だった。そんな夫を優しく励ます妻のエリザベスは、オーストラリア人のスピーチ矯正専門家ローグを見つけ出すのだった。



今の英国女王のお父さんのお話ですね。

ストーリーは単純だし、登場人物も少ないので何も考えずに気楽に楽しめる映画。一般人むけ。
アカデミー賞をとったとかでめっちゃ人並んでたけど、映画自体は地味な感じなので賞をとってなければ見る人は少なかったと思われる…。

で、まぁ、面白かったは面白かったものの、こういうアクの少ない普通の映画はどうも感想が述べにくく。まあ面白い映画なんではないかと。奥さんがいい人。兄貴のチャラ男っぷりがすごい。ローグの食わせ物っプリとか雰囲気がよく出来てたと思う。

ヨーク公の正装は、スコットランドなのでタータンチェックのスカートだったりするわけですが、それに背広あわせて着てるんですね。マジメなシーンでもアレは笑う。てか…王子がチェックのスカートに背広は無いわ…。(笑)





で、ちょっとフト思ったのが、この映画って 第二次世界大戦に突入していく時代 の物語なんだよね。
ラストシーンでジョージ6世がやったスピーチって、「ヒットラーは協定を破りやがった。ウチの国はドイツと戦争に入る。国民一丸となって皆で頑張ろう、おー!」…っていう内容なんだよね。

ドイツがイギリスを狙ってて、たとえ宣戦布告しなくても向こうから仕掛けてきただろうとしても、英国は自らドイツに宣戦布告して第二次世界大戦突入したんだよね。


えー…と、
反戦団体の皆さん、この映画ってアリなんですかぁー?


や、そんな過激な内容ではないにしろ、モロに戦争開始しますよってスピーチやってたわけで、戦争スピーチのために吃音の治療やってる映画なわけで…。あらゆる戦争は悪と断罪する平和主義な皆さんが全くツッコミ入れないのはどうかと(笑)

民衆を戦争に駆り立てるスピーチですよ。
国のために死ね的な発想にも繋がってますよ。

しかも彼らが一番標的にする第二次世界大戦が、まさに始まるその瞬間なわけですが。もしかして、日本がかすらない戦争はどーでもいいの?



まぁ、さすがにこんな映画にまで戦争賛美がどーたら言い出したらマジキチだけど、戦争反対というスジは通すことになるので「それはそれでアリ」だろう。英国王の戦争スピーチを拍手で迎えた自称・平和主義者は、たぶん私より危機感度が低いと思う。

#第二次世界大戦におけるイギリスの死者数を検索してみませう。
#一般市民もめちゃめちゃ死んでます主にドイツさんに空爆されて。

日本の天皇さんが第二次世界大戦を「煽った」ことになるのなら、この英国王も大量の死者が出る戦争を「煽った」ことにならんと、おかしいと思うのです。何を主張するのにしても、要は一本筋通ってればそれでい。

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