イースター島 動物調査 PART.1

おまたせしました。イースター島 動物ウォッチング。
植生調査に続き、自分の足と目で探してきたよ。

ガイドさんがモアイ像の解説してるとき、ひたすら地面ほりかえしてコオロギ追いかけてた不審人物がここにいます。(←おい…)


(1)人間

基本的に島民はかつてモアイ立ててた人たちの子孫。+その配偶者のチリ人。島の土地はイースター島民しか所有が認められていないため、外資系大手ホテルやチェーン店などはなく、外国人もチリ本土の人も一時的に居住しているのみ。
例外として、日本人でイースター島に永住が認められているご夫婦がいらっしゃいますが、そのご夫婦も自分たちで土地をもってるわけではないです。また、永住権を申請したのはその日本人ご夫婦が最初とのこと(前例がなかったのでわりとアッサリ申請通ったらしい^^;)。それ以降、続いた人がいるのかどうかは不明。


(2)牛

島中にたくさんいますが、島民の持ち物ではないそう。
かなりフリーダムに島内を歩きまわり、モアイ像の上にもモリモリと脱糞していく傍若無人っぷり。ちなみに島民は

 乳の絞り方を知らない

…そうで、乳牛がいるのに牛乳は輸入。
もともとヨーロッパ人が連れ込んできたものなので、あんま興味ないみたいです。。

(3)馬

おしりに焼印があり、いちおうは所有者がはっきりしているものの、半野生のフリーダム放牧。
夜中に宿を出ると、町中の道で馬がつったって寝ていたりしてけっこうビビります。島民は自転車がわりに使用。
いちおうレンタル馬もあるらしいですが、半野生馬のため遠乗りは危険と思われる。。

(4)ヤギ、羊

19世紀末、島が放牧場とされ植民地化されるにあたり持ち込まれ、当時は大量に島にいたはずなのですが、現在は一頭もいません。15年ほど前までは少しいたらしいですが、牛同様に遺跡の上に脱糞する、石をひっくり返すなど遺跡を荒らしていたのが問題になり、所有者も特に決まっていなかったことから、

 じゃあ邪魔だし食っちゃうか。

…ということになり、島民が全部食っちゃったんだそうです。
ちなみに島民はイタズラ好きなので、そのときわざわざヤギや羊を昔の石窯の遺跡でBBQして、その周囲に骨を捨てたんだとか。

おかげで、現在も遺跡の周囲にはこんなかんじで骨が。。

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(5)犬

島中にたくさんいます。現在は人間に飼われていないものでも子犬の時から人間に慣れ親しんでいるため人懐っこい。狂犬病も島には無いので、全般的に犬派にはタマンネェ的なパラダイスに。ていうか人懐っこすぎて逆に困る。宿の前にいつもいる犬は顔をあわすたびに全力で舐めまわしに来てくれてどうしようかと思ったわ。

もともとポリネシアからイースター島に移住してきたときにも犬は連れていたらしいですが、現在島にいる犬はチリ本土と同じ種類なので、ポリネシアから来た犬ではなさそう。元からいた犬は… なんかなんとなく「全部食っちゃった」というパターンのような気が…。

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(6)猫

数は少ないけど一応います。飼われているわけでもないのに毛並みがふつくしい。
犬ほど人なつこくはないですが、たまに触らせてくれる子もいる。猫はもともと島にはいなかったので、どこかの時点で持ち込まれたもの。

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(7)すずめ、はと、からす

どこの国でもいる3点セットですが、この島にはチリ本土と同じ小型のスズメしかいません。
ハト、カラスは全く見かけない。さすがに最寄りの土地から遠すぎるので、貨物船に紛れ込む以外で動物が自力で渡ってくるということは滅多にないようです。

(8)海鳥

カモメとアジサシの中間みたいなかんじの海鳥が、島の東の山に巣を作ってました。
種類はなんなのかわからんかったです。

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(9)とんび

渡り鳥ではないのになんでいるのかというと、島で増えすぎたネズミを食べさせるために人工的に持ち込まれ、そのまま一般的な鳥として根付いてしまったんだそう。
猫と一緒に持ちこまれたのではないかと推測。

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かつてはイヤってほどいたというネズミ、島に滞在中は一回もみかけませんでした。だいぶ減ったんではないかと。


(10)にわとり

島中にいるけど誰も飼ってない。写真とってるとナチュラルに見きれてくるくらい普通にそのへんに住んでる。モアイ像作ってた時代はニワトリ小屋を作っていたはずなのに、現在では作られていなくてニワトリ完全野生化。たまごも鶏肉も輸入に頼っています…。ええんかそれで。

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島にいる哺乳類としてはだいたいこんなかんじ。
次回は、むいむいに特化して動物調査をお送りします。

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