ついにエジプト人が相撲をとる時代になりました。

エジプト人力士が誕生するかもしれんとか何とかいうニュースの話の流れで「古代エジプトって相撲っぽいものあったっけ」という話になったので。

相撲はなかったけど、レスリングはあったよ。

レスリングの図は古王国時代には既にあり、時に中王国時代に多数描かれている。下のは第五王朝のサッカラのものだけど、中王国時代のベニ・ハッサンの墓内の絵が特に有名。

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ただ、この「レスリングに似た競技」を意味する単語は不明。図柄としては多数残ってはいるんだけど、それに対応する文章があまり残っていない。
ルールも詳細は不明で、図からして、腰に帯だけを巻き、二人一組になって相手を投げ飛ばしたほうが勝ち、というものだったようだ。一般人の競技としてはもちろん、兵士の必要技能として鍛錬に使われてもいたようだ。


レスリング、取っ組み合いという競技自体は、道具も難しいルールもなくはじめられる人類共通の普遍的なスポーツなのでどこの文明でもあったんだろうが、それにルールを儲けて観戦していたところや、兵士の教育の一貫として体系化していた痕跡が早くから見られる(というかそれをイチイチ絵で記録してある)ところが、エジプトの面白いところと言える。



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…それにしても、日本人大関がいないとか、大丈夫なのか国技・相撲。

伝統は守り伝えるだけではなく定期的に刷新していかないと成長しないものだと思うんだ自分的に。守ろうとするだけだと停滞するんでな。無理に若者に訴える必要などない。相撲は、もう江戸時代のような「大衆娯楽」のポジションには戻れないのだから、それを分かった上でどう生き残るか舵取りを迫られていると思うんだが…。




古代エジプトで王侯貴族に人気No.1のスポーツは狩猟。イングランド貴族様と似たようなシュミですね。
庶民の記録はあんまないですが、道具なしにお手軽に始められるレスリングや水泳あたりを楽しんでいたのではないかと。

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