マスターキートン買ってきたわー!

いゃっほーう。マスターキートン、版権の諸事情あって絶版状態になっていたの復活おめ。
さっそく復刻版の1、2買ってきたーよ。


MASTERキートン 1 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
小学館
2011-08-30
浦沢 直樹

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MASTERキートン 2 完全版 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
小学館
2011-08-30
浦沢 直樹

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これ実家に親の買ったのが転がってて読んだのが多分さいしょで、昔は「なぜ考古学者が戦っているんだ…」とか思いながらよく分からずに読んでたんですよね。時代的に、インディー・ジョーンズから来る「戦う考古学者」的なのが流行りだったのかなあ。主人公のパパも出てくるし。

タイトルの「マスター」キートンのマスターが教官という意味だったのは今になって気がついた。大学講師は失業しちゃってるので後半は軍の教官のほうか。
後半に行くと考古学ネタが切れたのか単純に戦ってる話が多くなってくるけど、前半は「考古学者」でありながらフリーの「保険調査員」かつ「元英国特殊空挺部隊のエリート」という三足のわらじをうまい具合に履きこなしながらストーリーが進んでいく感じ。

特にタクラマカン砂漠のネタはよく出来ていると思う。「砂漠では実はスーツ着てたほうが生き残りやすい」「日がのぼったとの二時間で干からびて死んでしまう」とかのトリビアがネット上では有名だけど、このネタはイスラム圏で発掘する難しさのほうに注目するべきかもしれない…。

今読んでみると、いろんなネタがその後の「MONSTER」に生かされているのが分かる。東西ドイツネタとか、売春に身を落とした女性を助けて帰ってこない元特殊部隊兵のおいちゃんとか、頭はいいけど人間味に欠けて奥さんに逃げられたエリート銀行員とか、なんか似たようなキャラがMONSTERにもいたなぁ…と。絵柄は「YAWARA」に近いけど、その後の浦沢直樹の作品に通じる諸々が多分ここにある。

そして大人になった今読んでみると、考古学がやりたいけど生活のために別の仕事をやらなくちゃいけないとか、人間はなぜ学ぶのか? とか、その学説を発表するということは学会を去らなくてはならないということだ…とか、昔は分からなかった言葉の意味が分かってしまって、主人公は明るく振舞ってるけど何気に重いストーリー展開なのだということも気がついたり。



難を言えば、ミステリーとか推理とかアクションは少なめにして、もう少し考古学的な要素とサバイバル知識多めで「C.M.B. 森羅博物館の事件目録」みたいな感じの仕立てにしてくれたほうが面白い、と思うのだが。

2巻の後半はソ連とかドイツとか元スパイとか、なんかゴルゴっぽい展開多いからなー。




とりあえずあれだ、「愛蔵版」とか「復刻版」に多い、巻末になんかわくわからんアーティストが推薦の言葉といいつつ自分の感想文みたいなもん書いてるのがなかったのは良かった。あれは実に盛り下がる。盛り下がるのだよ。個人的な感想はブログでやれ。浦沢本の巻末ゲストで面白かったのは西原理恵子だけです。 あれこそプロのあるべき姿。西原せんせー、キートンは幼女出てくるから華があるってことでいーんすよねー?(笑)

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