人は黄金を求め、黄金は経済を回す ー黄金の世界史
「黄金の世界史」、黄金を中心として人類の歴史を語ってみようというなかなか面白い本である。
黄金、といえば、現在では富と権力の象徴としてイメージされることが多い。しかし歴史的に見た場合、黄金は、まず王侯貴族の地位の象徴として、また宗教的な儀式の中心として人類の歴史に登場している。初期の黄金は、「権力」よりは「神秘性」の象徴だったようだ。そこから、交易に使われる普遍的な価値を持つ代理通貨としての役割が生まれ、各地で盛んに採掘されるようになっていく。
なぜなら黄金はそのものが「価値」として扱われたためで、それを掘り出すことは、すなわちダイレクトに「財を増やす」ことを意味していたからだ。その点、もともと金鉱を持っていた国が最初から豊かだったのは当たり前の話である。金がとれるなら、必要なものを金と交換に輸入することも出来る。金で交換できないものはそうそう無かっただろう。ある一定の期間までには、金は富の象徴としての地位を確立する。
また、金の価値は、それが「交換」に用いられたときに発揮されることも示されている。
交易という概念が誕生し、世界各地でそれぞれの地域ならではの交易路が生まれると、金は交易のために採掘場所から散らばっていくことになる。
金を中心とした世界史の大半が交易概論になっているのはこうしたわけで、交易路は、すなわち「金の通路」を意味していたことになる。たとえば大航海時代、金は、西アフリカから砂漠を縦断しヨーロッパへ、また東アフリカを通じてインドへも流れた。アジアの金もやはりヨーロッパへ流れ込んでいる。しかしそれほどまでに金を集めておきながら、ヨーロッパ自身はそれを戦争や贅沢で使い込んでしまい、手元に残らなかったというから面白い。
金は権力の集まる場所に流れこむという。算出する場所は世界各地だが、そこから交易によって流れだし、それぞれの時代で最も集まっている場所が最も権力を集めている場所なのだと。もちろん金のみによって権力の有無をはかるのは乱暴な考え方でもあるが、しかしこれも一理あると思う。今現在、金製品が発掘される遺跡は、ほとんど例外なく大規模な文明が栄えた中心地だからだ。
過去、金は多くの争いを引き起こし、人を集め、または離散させ、経済的な刺激を喚起し、ある側面において文明すらも発達させていた。
これほど歴史的な因縁の深い物質も他にない。たかが地球上の一物質にすぎないが、確かに、そこには不思議な力(人を惹きつける魅力)があると言えよう。
黄金、といえば、現在では富と権力の象徴としてイメージされることが多い。しかし歴史的に見た場合、黄金は、まず王侯貴族の地位の象徴として、また宗教的な儀式の中心として人類の歴史に登場している。初期の黄金は、「権力」よりは「神秘性」の象徴だったようだ。そこから、交易に使われる普遍的な価値を持つ代理通貨としての役割が生まれ、各地で盛んに採掘されるようになっていく。
なぜなら黄金はそのものが「価値」として扱われたためで、それを掘り出すことは、すなわちダイレクトに「財を増やす」ことを意味していたからだ。その点、もともと金鉱を持っていた国が最初から豊かだったのは当たり前の話である。金がとれるなら、必要なものを金と交換に輸入することも出来る。金で交換できないものはそうそう無かっただろう。ある一定の期間までには、金は富の象徴としての地位を確立する。
また、金の価値は、それが「交換」に用いられたときに発揮されることも示されている。
交易という概念が誕生し、世界各地でそれぞれの地域ならではの交易路が生まれると、金は交易のために採掘場所から散らばっていくことになる。
金を中心とした世界史の大半が交易概論になっているのはこうしたわけで、交易路は、すなわち「金の通路」を意味していたことになる。たとえば大航海時代、金は、西アフリカから砂漠を縦断しヨーロッパへ、また東アフリカを通じてインドへも流れた。アジアの金もやはりヨーロッパへ流れ込んでいる。しかしそれほどまでに金を集めておきながら、ヨーロッパ自身はそれを戦争や贅沢で使い込んでしまい、手元に残らなかったというから面白い。
金は権力の集まる場所に流れこむという。算出する場所は世界各地だが、そこから交易によって流れだし、それぞれの時代で最も集まっている場所が最も権力を集めている場所なのだと。もちろん金のみによって権力の有無をはかるのは乱暴な考え方でもあるが、しかしこれも一理あると思う。今現在、金製品が発掘される遺跡は、ほとんど例外なく大規模な文明が栄えた中心地だからだ。
過去、金は多くの争いを引き起こし、人を集め、または離散させ、経済的な刺激を喚起し、ある側面において文明すらも発達させていた。
これほど歴史的な因縁の深い物質も他にない。たかが地球上の一物質にすぎないが、確かに、そこには不思議な力(人を惹きつける魅力)があると言えよう。

