トルコの笑い話集「ナスレッディン・ホジャ」が謎すぎる…

トルコの本屋をうろうろしていて、気になって買ってきた「ナスレッディン・ホジャ」という本。
「世界を笑わせたトルコ人」というアオリ文句がついており、どうやらホジャの語った笑える小話を集めたものらしいのだが…。

 半分くらい笑えない
 そして意味が分からない


ただしこれらは、文化の違いというより翻訳があまりよろしくないことにも起因しているようだ。

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笑えない例↑

これは別訳を読むと、「天使がおまえさのことを気にいって一緒に連れて行ってくれるかも。いや、もしかしたらわしのことを忘れてくれるかも…」と、いう話のようである。(=奥さんをじぶんの身代わりに天国へ行かせようとしている)

 まさに外道

聖者として崇められているという話もあるが、本人はわりと酷いキャラクターである。盗みもすれば人も騙す、借りた金を借りパクもする。それでも愛されるということはトルコのトリックスター的な存在なのかもしれない。

各土産物屋によって置いてある日本語版の本が違っていて、中には中学生の落書きみたいな挿絵のついてるホジャ本もあった。(笑) トルコでは有名なキャラクターなのかな?

私の買ってきたやつの挿絵が一番きれいだったが、ちょっと高くて24リラ。
ただし、この本、印刷がズレてるわ誤字脱字誤変換の嵐だわ、いまどき同人誌でももうちょっとマシだと思うの…ってカンジの本である。まあそのへんの土産物屋に積まれてた色あせたブツなので文句は言いませんが。

トルコで変わった土産を買いたい人は探してみるといいかも。


ちなみに、Wikipediaを見ると、主人公のホジャは実在の人物を元にした説と、実在はしなかったが色々な話が統合されていくうちに生み出された仮想人格という説があるようだ。買ってきた本では、ホジャは実在の人物として扱われていて、生没年が1208年-1284年、アクシェヒルに住んでいたということになっている。

職業はイスラム教の教師のはずなのだが…説教めいた話は出てこない。むしろ貧乏話がやけに多く、ロバや食べ物に関する話がとりわけ多いようだ。というかホジャはロバ盗まれたり狼に食われたり金に困って売り飛ばそうとしたり、どんだけロバ好きなんだ…。


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そこで何故馬に乗ろうと思った。
落ちているホジャが味わい深い。


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ホジャは貧乏。貧乏だけど奥さんが二人いたり、お菓子をたらふく食べたがったりします。スイカや桃をパチりにいったり、バイトで商売したりする。教養のある教師という設定でありながら、「立場が高くてもいいはずなんだけど外道で世俗的」というところが面白いのだろうか?


と、こんな雰囲気の本。

買ったばかりのレバーをトンビに持っていかれる話や、カモ肉が食べたいのに食べられなくてカモを見ながらパンを齧る話などは、笑えるというより切なくてどうにもならん。クスリとできる話もあるんだけど、なぜこんな話を語り継いだんだろう、と首をひねる部分も多い、なんとも不思議な小話集である。

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