カッパドキアと岩のおうち巡り PART.2 赤い川のほとり・アヴァノス編

カッパドキアの岩のおうち、赤くない赤い川のほとり、陶器づくりの町アヴァノス。
かつてヒッタイトの栄えたクズル・ウルマック(赤い河)のほとりにあるんだけど、川は普段は赤くない。増水した時だけ赤くなるらしい。で、かなり上流のほうなので川幅は狭い。

この町も、町の奥のほうに山が見える。お察しの通り山=昔の集落跡…。

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川沿いの通りは繁華街。アヴァノスの繁華街は川沿いだけ。川を離れると工房とか民家とかしかなくなっちゃう。
郊外には昔の隊商宿跡があると聞いたけど、今回はそこまでは行けていない。レストランが多い町なので、昼飯時になると何処からともなくツアー客が現れる。

真夏は閑散としているけど、春など観光シーズンにはイスタンブールからもお客さんがくるんだって。

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この町が陶器作りの町として記録に登場するのは、ローマ時代。
…の、はずなんだが、何故か町の名産品の陶器には「ヒッタイト模様」というレパートリーがある。
「これオスマン模様。これヒッタイト模様。…」などと店の人が説明してくれるのだが、えっでも君らヒッタイト人の子孫じゃないでしょ?? みたいな。謎だ…(少しは血が混じってるのかなあ?)

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陶器工房の見学。ヒッタイト模様の実演をしてくれた。
壺作ってみる? とロクロを勧められたが、さすがにそれは遠慮しておいた。

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こういう土器を見てるとドキドキしてくる土器スキーには、ちと誘惑が強すぎる。出来立ての幾何学模様の壺とか! 結局、誘惑に抗えず壺をひとつ買ってしまった…。だからリュックで旅行してるんだっつの。割れ物は買うまいとあれほど…!
初日にこの町に行ったせいで、残りの工程はビクビクしながら歩くはめに。

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そんな陶器作りの町アヴァノス、ローマ時代から栄えてるってことは勿論、町の歴史も古い。
おされな街並みの裏手にある急な階段を登っていくと、山を取り巻く古い町…

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焼け焦げているのは火事の跡ではなく陶器の窯の跡。たぶん。
炭がところどころに落ちていたりする。

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もはや遺跡なのかただの廃墟なのか区別がつかない。
何となく有難い感じもするような… 最近の建物のような…。

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ちなみに足元はでかい岩の塊。家は削った岩のブロックで建っている。
ここらへんは全部廃墟っぽく、野良犬が住んでたりする。もちろん観光客が来る場所ではない、たぶん。

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山の頂上近くから川を見下ろすと、けっこうな眺め。
この斜面に住むには足腰が達者じゃないと厳しかっただろうなーと思う。視界に広がる町は最近できた家ばっかりで、古い時代の面影は(自分の見た範囲では)この山の周囲にしか感じられなかった。

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でも街並みより何より、昔から続く陶器作りと絨毯織りが、この町の歴史なんだろうな、たぶん。


*おまけ
アヴァノスのレストランでごはんを食べていると、突然テレビ撮影が始まり…
ケバブを美味しく食べる役として映されましt…

なんだったんスかね、この撮影会。レストランのプロモーションビデオとかにひっそりおいらが出演してたら笑ってください…。


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次回は鳩の住む谷・ウチヒサールへ。

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