世界中にある洪水伝説 その正体とか
世界中に洪水伝説があるんだから、地球規模の洪水がきっと過去にあったに違いない。
そんなふうに思っている人たちには残念なお知らせであるが、ざっくり言うと
それらの伝承の時間軸は同じではない。
日本では2011年に大きな地震に伴う洪水が発生したが、チリにおける大洪水といえば1960年の大地震に伴う津波。
これらの「大洪水」が後の世に伝承されたとして、原因となった二つの地震の間に直接的な関連はないし時間は50年ほどズレている。これなどはまだ50年なのでマシなほうだが、伝承によっては数千年単位で「元になった出来事」の発生年代がズレている可能性があることを忘れてはいけない。
忘れてはいけない、というか最初に考慮すべき話だと思う。
でもって、伝承の元ネタなんて、はっきりわからんことが多い。元ネタが分かったとして「紀元前3000年から2500年の間くらい」みたいなアバウトの年代しか分からないことも多いし、元ネタが無い可能性(実際は大洪水ではなかったが、局地的な災害を伝承の中でスケールアップしちゃったとか)も考えられる。
単純に「伝承にあるから実際に洪水はあったんだ!(キリッ」というのは根拠にもならない。
幸いにして、一番有名な洪水伝説、聖書に書かれた「ノアの箱舟」にまつわる伝説は、すでに元ネタがわかっている。
もともとメソポタミアの古伝承にそっくりそりままの話があったことが知られており、メソポタミアの古伝承の元は、実際に起きたチグリス・ユーフラテス川の大洪水が関わっている可能性が高い。
というのも、チグリス・ユーフラテス川は頻繁に鉄砲水を起こしており、メソポタミアの都市群を何度もまるごと飲み込んできたことが、発掘から分かっているからだ。
これについては、過去に記事にしたことがあるので、以下参照。洪水によって堆積した分厚い泥の層が何箇所かから見つかっている。
古代エジプトに「洪水」は無く、メソポタミアに「洪水」はあった
https://55096962.seesaa.net/article/200905article_29.html
地球規模の災害などに原因を求めなくても、地球上には、様々な形の「洪水」「災害」が現在も起きている。
ヨーロッパに点在する洪水伝説、たとえば海底の沈んだ都市イスなどは、局地的な津波や地震で説明がつく。
海から遠い山岳地帯での洪水は、何年か前に豪雨でマチュ・ピチュ周辺が壊滅状態に陥った出来事や、高い山であれば雪解けによる雪崩が想定できる。
日本やアメリカ東岸はしょっちゅう台風・ハリケーンの被害で水びたしで、ひどければ山まで崩れる。
豪雨や火山の噴火の後に出来た天然ダムが決壊すれば下流の町はすべて押し流されてしまう。
原因はひとつではないと考えるほうが自然だし、現代の世界のニュースを見ていれば、現在進行形で、異なった原因を持つ小規模ではない洪水が毎年世界各地で起きていることは分かると思う。
まあ難しい話は必要ないんだ。
海抜ゼロメートル地帯広がってるエジプトには、洪水伝説が無いんだよ…。(結局そこなのかよ)
そんなふうに思っている人たちには残念なお知らせであるが、ざっくり言うと
それらの伝承の時間軸は同じではない。
日本では2011年に大きな地震に伴う洪水が発生したが、チリにおける大洪水といえば1960年の大地震に伴う津波。
これらの「大洪水」が後の世に伝承されたとして、原因となった二つの地震の間に直接的な関連はないし時間は50年ほどズレている。これなどはまだ50年なのでマシなほうだが、伝承によっては数千年単位で「元になった出来事」の発生年代がズレている可能性があることを忘れてはいけない。
忘れてはいけない、というか最初に考慮すべき話だと思う。
でもって、伝承の元ネタなんて、はっきりわからんことが多い。元ネタが分かったとして「紀元前3000年から2500年の間くらい」みたいなアバウトの年代しか分からないことも多いし、元ネタが無い可能性(実際は大洪水ではなかったが、局地的な災害を伝承の中でスケールアップしちゃったとか)も考えられる。
単純に「伝承にあるから実際に洪水はあったんだ!(キリッ」というのは根拠にもならない。
幸いにして、一番有名な洪水伝説、聖書に書かれた「ノアの箱舟」にまつわる伝説は、すでに元ネタがわかっている。
もともとメソポタミアの古伝承にそっくりそりままの話があったことが知られており、メソポタミアの古伝承の元は、実際に起きたチグリス・ユーフラテス川の大洪水が関わっている可能性が高い。
というのも、チグリス・ユーフラテス川は頻繁に鉄砲水を起こしており、メソポタミアの都市群を何度もまるごと飲み込んできたことが、発掘から分かっているからだ。
これについては、過去に記事にしたことがあるので、以下参照。洪水によって堆積した分厚い泥の層が何箇所かから見つかっている。
古代エジプトに「洪水」は無く、メソポタミアに「洪水」はあった
https://55096962.seesaa.net/article/200905article_29.html
地球規模の災害などに原因を求めなくても、地球上には、様々な形の「洪水」「災害」が現在も起きている。
ヨーロッパに点在する洪水伝説、たとえば海底の沈んだ都市イスなどは、局地的な津波や地震で説明がつく。
海から遠い山岳地帯での洪水は、何年か前に豪雨でマチュ・ピチュ周辺が壊滅状態に陥った出来事や、高い山であれば雪解けによる雪崩が想定できる。
日本やアメリカ東岸はしょっちゅう台風・ハリケーンの被害で水びたしで、ひどければ山まで崩れる。
豪雨や火山の噴火の後に出来た天然ダムが決壊すれば下流の町はすべて押し流されてしまう。
原因はひとつではないと考えるほうが自然だし、現代の世界のニュースを見ていれば、現在進行形で、異なった原因を持つ小規模ではない洪水が毎年世界各地で起きていることは分かると思う。
まあ難しい話は必要ないんだ。
海抜ゼロメートル地帯広がってるエジプトには、洪水伝説が無いんだよ…。(結局そこなのかよ)