ペルーぶらり旅PART.5 アグアスカリエンテス村~マチュピチュ博物館
マチュピチュ最寄りの村、アグアスカリエンテス。
現在は「マチュピチュ村」という通名でも通っているというが、そんな名前で呼んでるのは、カタカナの苦手な日本人だけじゃないかと思う(´・ω・`)
ここは温泉のある街。
正確に言うと温水のわき出す場所が村外れにあるだけなのだが、それが由来となって村は「アグアス」「カリエンテス」と呼ばれてきた。ちなみに今回は諸事情により、その「温泉」こと温水プールに行くことは出来なかった…。
話はワイナピチュから下山した頃に遡る。
マチュピチュ遺跡自体はあっちこっちに写真や説明が転がってるので、今さら書く必要もないだろう。山から降りてきたばかりの爽やかな気分もふっとばすほどの人、人、人の群れに正直うんざりし、見るもん見たらとっとと村に帰ろう… と思ってしまったくらい。各国語で飛び交う、かまびすしいガイドの声、カメラを手に嫌ってほど群がる観光客。
も う い や だ 。
マチュピチュ遺跡だけだったら、私ここ来てませんから(´・ω・`)
後ろの山に登りたくて来てますから…。
この、どこ向いても人、人、人な状況で感動できる人は、きっと人間にフィルターかけて見ないフリが出来る凄い能力持ってる人なんだろうな…。
あんまりにも人居すぎでろくに写真も撮ってない、そんな俺。
人混みに酔いながら、一通り見終わった時点でも、まだ12時ちょっと過ぎ。
次の日もマチュピチュ入場券を買っているので、今日は昼飯食って早めに帰ろうと思い立つ。
マチュピチュには食べ物の持ち込みが禁止されており、入り口のカフェで何か買うか、そうでなければ「マチュピチュ・サンクチュアリ・ロッジ」のバカ高いランチビュッフェを食べるしかない。
逡巡の挙句、
「コメが食いたい。」
そんな理由で、後者を選んでみた自分。
値上がりしてました。
40ドル(or 112ソル) …ここもか! ここも値上がりなのか! 事前情報だと33ドルって言ってたのに…。
明らかに現地通貨のソル払いのほうが安いので、ソルで支払ってランチビュッフェに挑む。
ここのランチは「高いわりにマズい」と旅行掲示板ではあまり評判がよろしくなかったのだが、食べてみると聞いてたほどマズくはなかった。味付けは全般的に薄くてビミョウな感じではあったがしかし、肉が美味かった。ごはんの影に隠れているビーフが。あとチキンもあった。
ビーフとポテトサラダが美味しくて、そればっかりモリモリと食べた。デザートにケーキもあったけど、ペルーのケーキは全般的に何か合わなかったのでスルー。かわりにドリンクバーでインカコーラを浴びるほど飲み、ついでに空になったペットボトルにソーっと水を足した。(笑) 山登りのあとは腹減るし喉も渇きますからね!
マチュピチュは、入場券を持ってれば同日なら再入場も可能。
しかしこの日はあまりにも人が多すぎて、もはや遺跡を見る気力は尽きている。
満腹したところで村に帰ろうとバス停に行ってみたところが、
バス停よ、お前もか。
村のほうが昼飯が安いので、朝イチからマチュピチュに来て、昼まで観光して帰る人もいるらしい。
行列はぐるーっと回って、最後尾はこんなところに。「徒歩で山おりようかな…」と三回くらい思った。でもバスがピストン輸送でガンガン来るし、列はスムーズに流れているので、30分ほど我慢。
ちなみにこの時、バスに乗る時、運転手さんに「ムセオ(博物館)で下ろして下さい。」とお願いしていた。
マチュピチュ博物館、通称ムセオはマチュピチュからの山道を下りきって、村へと続く川沿いの道に入る直前にある。なので、帰り道に途中下車して寄ると、村から往復するよりも楽なのだ。
運転手さんは「わかった、わかった」と言っていたのだが、…この日は客が多くて忙しかったのだろう。
すっかり忘れられたまま村に到着(´・ω・`)
ムセオを過ぎてしまっていることに気づいたものの。とっさに「止めてください!」のスペイン語が出て来なかった私の敗北であるorz (運転手さんはスペイン語しか通じなかった。)
運転手さん「ごめんごめん、忘れてた…」
仕方ない。時間はあるので、村から歩いてみることにする。
徒歩でも村からムセオまでは30分ほど。
今朝はやくバックパッカーたちがKIAIでマチュピチュを目指していた、川沿いの道。
バスが通るこの道を、マチュピチュ方向に向かって歩いて行く。一本道なので迷うことはないが、舗装されていないので、バスが通るたびに砂埃がすごい。
ウルバンバ川沿いの温泉街、振り向くと断崖絶壁。
誰かが「鬼怒川温泉か熱海っぽい」と言っていたけど、私にとってこの風景は見慣れた 大歩危 の峡谷である(笑) すげー見慣れてる感覚…。
川に橋がかかってるのも大歩危っぽい。
この橋をわたると、すぐ右側にあるのがムセオ入り口。
吊り橋の手前には看板が立っているし、吊り橋のたもとに駐屯所があって警備員さんが立っているので、迷うことはないと思う。ちなみにご丁寧に売店 兼 カフェまであるという…。
橋を渡ったところにある看板。
ここが、マチュピチュへ向かうバスが通る道から分岐する、ムセオへ続く横道。
ちなみにこの道は途中で、さらに徒歩でマチュピチュへ上がるための石段と分岐している。
石段の急さを見て、「あーこれ徒歩で昇り降りするのは相当キツいな…。」と悟る俺。かつてここの名物だったグッバイボーイは、この階段を駆け下りていたんだろう。
ムセオ入り口。
山から降りてきたらしい、疲れたハイカーたちが休憩している。
ちなみにここの入場料は22ソル(´・ω・`) タケェヨ。そして入場の時にパスポートのコピーを取られる。何でやねん。
中の展示は英語とスペイン語、映像系の展示はスペイン語のみ。
金かかってそうな最新の設備を備えたキレイなハコものではあるけれど、わざわざ見に行くほどのものかというと、ちょっと「うーん」…。いやーハイラム・ビンガムの遺跡発見に関わる情報なんて。いまどき何処でも手に入るしなあ。展示してる土器とかも、あえてここで見なきゃってほどでも無いかと…。
次に、併設されている植物園に行ってみた
ランなどの現地の植物が植えられている。
でもこれも、敢えてここまで見に来るほどのものか? といわれるとビミョウ。ていうか、狭い。
雨季にくればまた違った雰囲気があるのかもしれないけれど、乾季の今は狭い庭にややぐったりしたランが植えられている程度で、とくに面白いというものでは無かった。
まあ、時間が余ってる人向けなのかな。
ここに来るまでの途中の渓谷の風景が楽しいので、ちょっと歩いてみたい人には良いかも。ただ、行くなら、ここよりは(後日ネタにする)マンドルの滝のほうが断然オススメである。
******
空に異変が起こったのは、小一時間ほどでマチュピチュ博物館を堪能し終わり、ちょうど村へと引き返した時だった。
雨降ってきたし
エエエエ、さっきまでめっちゃイイ天気だったじゃないですかー!
いきなり夕立っすか!
ものすごい勢いで叩きつける雨、しかも雷オプションつき。雨の少ないこの国では、雷雨は神の歓喜を意味する。しかもいま乾季でそもそも雨降らないはずだし。やばい、雨の神がお喜びだ。なんだかよくわからないけど、すごくお喜びだ。マチュピチュで踊りすぎたのか…?!
雨を避けながら駆け込んだ、屋根のある民芸品市場もバケツ並べてえらいことになっていた(笑
乾季に雨装備持ってきてるバックパッカーは少なく、雨宿りのため町役場周辺の屋根の下に集まる人々。
一時間ほど待ってみて、小ぶりになったスキをついて宿まで走る。小さな村なので宿まで5分。
宿に駆け込むと、フロントが雨漏りでえらいことになっており、ここでもバケツの行列。
部屋に入った瞬間、背後で滝のような音が響いてさらに雨が激しくなっていた…。
(´・ω・`)夕飯前に温泉プールに遊びに行こうと思ってたけど、それどころじゃねえよコレ…。
雨季は雨降りすぎでたまに線路流されたりしてますけどねえ。乾季に雨とか笑うしかねえ。
結局、雨は夜になっても降り止まず、その日は川と雨の音を聞きながら早めに眠りについたのであった。
つづく。
―――――
まとめ読みはこちら
現在は「マチュピチュ村」という通名でも通っているというが、そんな名前で呼んでるのは、カタカナの苦手な日本人だけじゃないかと思う(´・ω・`)
ここは温泉のある街。
正確に言うと温水のわき出す場所が村外れにあるだけなのだが、それが由来となって村は「アグアス」「カリエンテス」と呼ばれてきた。ちなみに今回は諸事情により、その「温泉」こと温水プールに行くことは出来なかった…。
話はワイナピチュから下山した頃に遡る。
マチュピチュ遺跡自体はあっちこっちに写真や説明が転がってるので、今さら書く必要もないだろう。山から降りてきたばかりの爽やかな気分もふっとばすほどの人、人、人の群れに正直うんざりし、見るもん見たらとっとと村に帰ろう… と思ってしまったくらい。各国語で飛び交う、かまびすしいガイドの声、カメラを手に嫌ってほど群がる観光客。
も う い や だ 。
マチュピチュ遺跡だけだったら、私ここ来てませんから(´・ω・`)
後ろの山に登りたくて来てますから…。
この、どこ向いても人、人、人な状況で感動できる人は、きっと人間にフィルターかけて見ないフリが出来る凄い能力持ってる人なんだろうな…。
あんまりにも人居すぎでろくに写真も撮ってない、そんな俺。
人混みに酔いながら、一通り見終わった時点でも、まだ12時ちょっと過ぎ。
次の日もマチュピチュ入場券を買っているので、今日は昼飯食って早めに帰ろうと思い立つ。
マチュピチュには食べ物の持ち込みが禁止されており、入り口のカフェで何か買うか、そうでなければ「マチュピチュ・サンクチュアリ・ロッジ」のバカ高いランチビュッフェを食べるしかない。
逡巡の挙句、
「コメが食いたい。」
そんな理由で、後者を選んでみた自分。
値上がりしてました。
40ドル(or 112ソル) …ここもか! ここも値上がりなのか! 事前情報だと33ドルって言ってたのに…。
明らかに現地通貨のソル払いのほうが安いので、ソルで支払ってランチビュッフェに挑む。
ここのランチは「高いわりにマズい」と旅行掲示板ではあまり評判がよろしくなかったのだが、食べてみると聞いてたほどマズくはなかった。味付けは全般的に薄くてビミョウな感じではあったがしかし、肉が美味かった。ごはんの影に隠れているビーフが。あとチキンもあった。
ビーフとポテトサラダが美味しくて、そればっかりモリモリと食べた。デザートにケーキもあったけど、ペルーのケーキは全般的に何か合わなかったのでスルー。かわりにドリンクバーでインカコーラを浴びるほど飲み、ついでに空になったペットボトルにソーっと水を足した。(笑) 山登りのあとは腹減るし喉も渇きますからね!
マチュピチュは、入場券を持ってれば同日なら再入場も可能。
しかしこの日はあまりにも人が多すぎて、もはや遺跡を見る気力は尽きている。
満腹したところで村に帰ろうとバス停に行ってみたところが、
バス停よ、お前もか。
村のほうが昼飯が安いので、朝イチからマチュピチュに来て、昼まで観光して帰る人もいるらしい。
行列はぐるーっと回って、最後尾はこんなところに。「徒歩で山おりようかな…」と三回くらい思った。でもバスがピストン輸送でガンガン来るし、列はスムーズに流れているので、30分ほど我慢。
ちなみにこの時、バスに乗る時、運転手さんに「ムセオ(博物館)で下ろして下さい。」とお願いしていた。
マチュピチュ博物館、通称ムセオはマチュピチュからの山道を下りきって、村へと続く川沿いの道に入る直前にある。なので、帰り道に途中下車して寄ると、村から往復するよりも楽なのだ。
運転手さんは「わかった、わかった」と言っていたのだが、…この日は客が多くて忙しかったのだろう。
すっかり忘れられたまま村に到着(´・ω・`)
ムセオを過ぎてしまっていることに気づいたものの。とっさに「止めてください!」のスペイン語が出て来なかった私の敗北であるorz (運転手さんはスペイン語しか通じなかった。)
運転手さん「ごめんごめん、忘れてた…」
仕方ない。時間はあるので、村から歩いてみることにする。
徒歩でも村からムセオまでは30分ほど。
今朝はやくバックパッカーたちがKIAIでマチュピチュを目指していた、川沿いの道。
バスが通るこの道を、マチュピチュ方向に向かって歩いて行く。一本道なので迷うことはないが、舗装されていないので、バスが通るたびに砂埃がすごい。
ウルバンバ川沿いの温泉街、振り向くと断崖絶壁。
誰かが「鬼怒川温泉か熱海っぽい」と言っていたけど、私にとってこの風景は見慣れた 大歩危 の峡谷である(笑) すげー見慣れてる感覚…。
川に橋がかかってるのも大歩危っぽい。
この橋をわたると、すぐ右側にあるのがムセオ入り口。
吊り橋の手前には看板が立っているし、吊り橋のたもとに駐屯所があって警備員さんが立っているので、迷うことはないと思う。ちなみにご丁寧に売店 兼 カフェまであるという…。
橋を渡ったところにある看板。
ここが、マチュピチュへ向かうバスが通る道から分岐する、ムセオへ続く横道。
ちなみにこの道は途中で、さらに徒歩でマチュピチュへ上がるための石段と分岐している。
石段の急さを見て、「あーこれ徒歩で昇り降りするのは相当キツいな…。」と悟る俺。かつてここの名物だったグッバイボーイは、この階段を駆け下りていたんだろう。
ムセオ入り口。
山から降りてきたらしい、疲れたハイカーたちが休憩している。
ちなみにここの入場料は22ソル(´・ω・`) タケェヨ。そして入場の時にパスポートのコピーを取られる。何でやねん。
中の展示は英語とスペイン語、映像系の展示はスペイン語のみ。
金かかってそうな最新の設備を備えたキレイなハコものではあるけれど、わざわざ見に行くほどのものかというと、ちょっと「うーん」…。いやーハイラム・ビンガムの遺跡発見に関わる情報なんて。いまどき何処でも手に入るしなあ。展示してる土器とかも、あえてここで見なきゃってほどでも無いかと…。
次に、併設されている植物園に行ってみた
ランなどの現地の植物が植えられている。
でもこれも、敢えてここまで見に来るほどのものか? といわれるとビミョウ。ていうか、狭い。
雨季にくればまた違った雰囲気があるのかもしれないけれど、乾季の今は狭い庭にややぐったりしたランが植えられている程度で、とくに面白いというものでは無かった。
まあ、時間が余ってる人向けなのかな。
ここに来るまでの途中の渓谷の風景が楽しいので、ちょっと歩いてみたい人には良いかも。ただ、行くなら、ここよりは(後日ネタにする)マンドルの滝のほうが断然オススメである。
******
空に異変が起こったのは、小一時間ほどでマチュピチュ博物館を堪能し終わり、ちょうど村へと引き返した時だった。
雨降ってきたし
エエエエ、さっきまでめっちゃイイ天気だったじゃないですかー!
いきなり夕立っすか!
ものすごい勢いで叩きつける雨、しかも雷オプションつき。雨の少ないこの国では、雷雨は神の歓喜を意味する。しかもいま乾季でそもそも雨降らないはずだし。やばい、雨の神がお喜びだ。なんだかよくわからないけど、すごくお喜びだ。マチュピチュで踊りすぎたのか…?!
雨を避けながら駆け込んだ、屋根のある民芸品市場もバケツ並べてえらいことになっていた(笑
乾季に雨装備持ってきてるバックパッカーは少なく、雨宿りのため町役場周辺の屋根の下に集まる人々。
一時間ほど待ってみて、小ぶりになったスキをついて宿まで走る。小さな村なので宿まで5分。
宿に駆け込むと、フロントが雨漏りでえらいことになっており、ここでもバケツの行列。
部屋に入った瞬間、背後で滝のような音が響いてさらに雨が激しくなっていた…。
(´・ω・`)夕飯前に温泉プールに遊びに行こうと思ってたけど、それどころじゃねえよコレ…。
雨季は雨降りすぎでたまに線路流されたりしてますけどねえ。乾季に雨とか笑うしかねえ。
結局、雨は夜になっても降り止まず、その日は川と雨の音を聞きながら早めに眠りについたのであった。
つづく。
―――――
まとめ読みはこちら