ペルーぶらり旅PART.6 マチュピチュ・インティプンク~インカ橋

夜明け前。

昨日の大行列を鑑みて、今日は始発バスに挑戦するぞと朝5時に目覚めたところ、何やら様子がおかしい。
…フロントが真っ暗だ。

あれ。

…あさごはん…


 まさかの宿スタッフ総寝坊。

HAHAHAなんだこの宿、面白すぎるぜ。
昨日の雨漏りと格闘した残骸を横目に、フロント横で飲み放題になっているコカ茶だけ飲み、途方に暮れながらバス停へ向かうバックパッカーたち。

たどり着いたバス停はというと、まだ夜が明けていないというのに、すでにこの状態である。

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うん、前日よりマシだけど… やっぱこの行列、おかしいよな…。
一日2500人の制限なんて絶対ウソやで…。

朝飯を食っていないので、行列の側で売られていたサンドイッチを買い込み、バスに乗る。

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昨日の雨のお陰で、周囲の山に雲がかかって幻想的な感じに。
時間が早いため人も少なし。



さて、この日はワイナピチュとは逆方向。
インティプンク、マチュピチュ山、インカの橋があるサイドを攻めることにする。

インティプンク(太陽の門)はインカ道トレッキングの最終地点。
と同時に、このマチュピチュ遺跡が作られた当時の「正門」だったと言われている。いま観光客が入場している場所は、あとからつけられた入り口なのだ。

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インティプンクへ続くインカ道。
さすがにここを通る人は少ない。

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マチュピチュ山への分岐点。

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本当は、この日はマチュピチュへ登りたかったのだが、入り口までいってみたら入山規制が始まってるとかで入れてもらえなかった(´・ω・`) 「入山規制ないですよね?」って、ワイナピチュの入山権をお願いした旅行代理店に事前確認までしてたのに(´・ω・`) くそう…。

ワイナピチュと同じく、マチュピチュも一日400人までの入山制限あり
事前登録制で有料
(2013年8月現在)


でも、まだこれは情報としてあまり出まわってないらしく、けっこうな人数が私と同じように入り口で叩き返されていた…。

入れてもらえないのはしょうがないので、しょんぼりしつつマチュピチュ山登山を諦め、インティプンクへ向かう俺。マチュピチュに登るつもりでだいぶ体力と足を残しておいたのに余っちゃったじゃないかどうしてくれる。

ただ、インティプンクへの道が思ったより山道だった。
ガイドブックに「ハイキングコース」って書かれてて、ああまぁハイキングコースっちゃハイキングコースやね…と思ったものの、足元は石でガタガタだし、これたぶん雨降ったらけっこう滑ると思う。

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道はぐいぐい高度を上げ、振り向けばマチュピチュの遺跡ははるか遠く。
インティプンクの高さは、地味にマチュピチュ山の山頂と同じくらいあるので、けっこう登る。

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雲の合間から射す日差しが眩しい。
鳥の声。
ときおり、向かいからやってくるインカ道トレッキングを終えた人たちとすれ違う。各国語で「おはよう」が飛び交う。

遺跡本体が死ぬほど人いて('A`)ヴァーって感じなので、この道はすごくホッとする。

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中間地点にある遺跡は、石積みが荒い。
ので、皇帝や王族が滞在する場所じゃなく、見張り小屋みたいな使い方をしていたんだと思われる。

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小一時間ほど歩いて、マチュピチュ遺跡がはるか後方に遠ざかった頃、木々は姿を消し、視界には空しかなくなる。

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はるか眼下を流れるウルバンバ川。
コンドルの視点で世界を見渡す。

太陽の眩しさに、太陽に心臓を捧げた昔の人の気持ちがちょっと分かる気がしてきた…。

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山間の谷間にいると、日が差してくるまでは薄暗くて風が冷たいんだけど、日が届いた瞬間に辺りが輝くように明るくなって、とたんに熱を感じるようになるんよね。これは太陽偉大だわー。讃えたくなるわ。
まあさすがに、だから生贄を…っていう思考にたどり着くには、だいぶハードルがありそうだけど…。

すごいどうでもいいんだけど、インカの太陽神様は、「太陽の処女」とか巫女を欲する処女厨&生贄は少年少女なロリコンなので、同じオタク系でも、うちの太陽神様(=アマテラス様)とは合わなさそうな気がしました!

老若男女ドンと来いなラー様とも違う系統だと思いました!

(´・ω・`)15年前なら私も生贄になれたのですg


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とかいうどーでもいいアレは置いといて。

歩き始めて一時間ほど。
行く手に目的地、太陽の門が見えてまいりました。

朝イチからたどり着いて朝日を待っていた人々がそこに。

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光が門に届く。
これがほんとの「インカの目覚め」。やばい眩しい。こんな気持は、山小屋で目が覚めたら小屋の前の湖に空が反射してた、あの北アルプスの夏以来だ。

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喜びの舞いを踊りたいところだが、昨日踊ったら豪雨になったので今回は踊らずに勘弁してやらぁ!(何
マチュピチュを指さし、そしてちょっとだけツイストダンスをしてみる。
…してみる。

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写真を撮ってくれたポルトガルのおねえさんに「それなんて踊り?」ってすんごい興味津々に聞かれたので、「Bon-Odoriだ。」って答えておいた。たぶんだいたい合ってる。(おい)

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ちなみに、ここインティプンクのあたりにもアンデネスがある。
これも日当たりが悪い谷間に作られてるので、畑っていうよりがけ崩れ防止の段々なんだろうな。



太陽が徐々に昇り、暑くなってきたので、道を下って今度はインカ橋のほうへ行ってみることにする。


*****

インカ橋は、「見張り小屋」のあたりからずっと奥のほうへ歩いていくと、入り口にたどり着く。
ワイナピチュやマチュピチュ同様、入り口で入場時間と名前、国籍を書かされるのは、往復1時間弱の道のりとはいえ崖沿いを歩くため、たまに帰ってこない人がいるからではないかと思われる。

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入り口は、こんな感じで緩やか。
鼻歌交じりに歩けるハイキングコースである。が、しかし

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しばらく歩いていると なんかすごい道になる
断崖絶壁。ワイナピチュよりも、インティプンクよりもだいぶ楽だけど手すりもなんもなくて人の行き違いが怖い。

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これ、雨降って視界が悪くなったら、けっこうヤバいと思うんだよね…。
高所恐怖症の人は行かないほうがいいね。

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道の先、行き止まりにあるのがインカ時代の橋。
チャスキがここを駆け抜けていたらしい。敵が来ると橋を落としたんだとか。
「こんなの渡れるわけないよー」って誰か言ってたけど、…登山やってると、わりとよくこんな丸太の橋通りますんで…。国内でもこういう山あるよね。あるある。

「このくらいの橋ならまぁ、渡れるかなー…」とか思ってしまった。

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*****

ここまで、ワイナピチュ山方面、マチュピチュ山・インティプンク方面、インカ橋方面、と、遺跡の中心部から離れる方向に、日帰り弾丸ツアーの観光客があまり行かない「遺跡の辺境部分」ばかりを見てきた。

人でごったがえす、よく言及される中心部分については、あまり言うことがない。
というか、一通りガイドブックに沿って眺めたらそれで終わりなので。

遺跡に2日通い続けると、時間はそれなりに余る。高低差の激しい遺跡を歩きまわって疲れたバックパッカーなんかは、そのへんの岩陰でのんびり昼寝していたりする。

こうしてまったり出来るのも、個人旅行のよいところ。

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ただし注意していただきたい。
ここには放し飼いのリャマさんが沢山いる。

つまり… 分かるな。

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マチュピチュには、わりと沢山 う●こトラップが仕掛けられている。

芝生に座る時は、くれぐれもご注意あそばせ。




――尚、この日も村に着いたら突然の夕立を食らいましたが、軽くツイストダンスをしただけだったので落雷オプションは付かずに済みました。

  教訓: マチュピチュで踊ってはいけない

干ばつ時代のナスカあたりに生まれてたら、俺、生き神様としてやってけたかもしれない…。



つづく。

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