戻ってきた…遺物たちが…戻ってきたぞー!(乙事主様調に) エジプト・マラウィ国立博物館

8月に悲しみとともに書いた、以下の記事

【悲報】エジプトさん、ナイル中部ミニヤで略奪発生の模様 完全に内乱突入
https://55096962.seesaa.net/article/201308article_19.html


エジプトで起きた暴動の余波を食らって、エジプト中部ミニヤにあったマラウィ国立博物館が略奪を受け、大半の遺物が持ち出されるという大惨事に。博物館まるごと盗難、でかくて運べないものはそのへんにうつちゃらかし、ミイラは焼いちゃったという、むちゃくちゃな(考古学ファンにとっては悪夢のような)事件。



その後、続報が次々に出てますが、結論から言うと、とりあえず

現在までに盗まれたうちの半分くらいは取り戻した

とのこと。

ただ、数字がソースによってバラバラ。


こっちのソース(9/18)だと、
http://www.dailynewsegypt.com/2013/09/18/looted-artefacts-recovered-in-sting-operation/

Of the 1,050 artefacts stolen, nearly 900 have been recovered, according to Ibrahim.
1050点のうち900点戻ってきた

=盗まれたのは1050、900戻ってきたので残り150


こっちのソース(9/17)だと、
http://www.webpronews.com/egyption-museum-looted-amid-political-unrest-2013-09

Of the museum’s 1080 artifacts, around 600 of them are now missing.
博物館の1080点のうち約600点は未だ行方不明

=総数1080、盗まれた数が1050とすると約400戻ってきて残り約600


何なんすか、この差(笑) とりあえず、間とって半分くらいは戻ってきてて、一部は犯人も捕まっているみたいです。ただ捕まったのが近所のおいちゃんとか…。カネがないんで、混乱に乗じて盗めそうなもん盗みにノリで突入してみたぜ! みたいな感じ…。遺物の販売ルートを持ってるようなプロではなかったので捕まった、という感じ。

画像
戻ってきたファラオ様



また、住民自らが盗んだ遺物を返したケースもあるようです。

エジプト政府が、「誠実な努力に対して十分な金銭を持って報いる、罪には問わない」と発表したからなんですね。盗んではみたものの、販売ルート持ってるわけもないし、盗んだってバレたら捕まるし、だったら道で拾ったとか言って返してお金もらったほうがお得ですよね(笑) わかりやすいね!

…まあ、もとを正せば貧乏が悪いというか。住民が貧困にあえいでいたり、生活に不安を抱いていたりするのが、窃盗に走る原因なわけですので。金で釣るのはしょうがないんでしょうが。


ちなみにプロが盗んだのか、ガチで外国のオークションに流れてしまった遺物もあったり。

Sale of ancient Egyptian artefacts halted in Jerusalem
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/82497/Heritage/Ancient-Egypt/Sale-of-ancient-Egyptian-artefacts-halted-in-Jerus.aspx

よりによってイスラエルかいって思った。

今回の暴動はモサド(イスラエルの諜報機関)の陰謀っ! とか言ってた人たちが喜んじゃうな。もっとも、アメリカやらフランスやらの秘密倶楽部オークションに流れた分は、たぶんもみ消されてニュースにすらならないんじゃないかと深読みしてます。んで何十年かしてからポソっと出てくる。よくある話。


今回の暴動で、失われた人の命、破壊されてしまった遺物については戻すことが出来ませんが、こうした取り戻せるものだけでも、せめて一つでも多くもどの場所に戻せればなあ、と願っています。

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