ちょっと語りたい「イシス様 最凶伝説」
ある学者さんの、「太母の原型としてのイシスがどーたら」の論文に、イシスは良き母、良き妻としての役割しか持たされておらず、女性の持つネガティヴな面が隠されている。みたいな内容が書かれていて、ちょっ、それは違うんでねぇ? と思ったので語らせていただく。
イシスは確かに良き妻、良き母なんだけど…
夫がバラバラにして殺されたら死体を集めて蘇らせた、っていうのは、良妻とかそういうレベルじゃない気がするんだ。
で、死んだ夫を蘇らせて何をしたかって、交わって息子をもうけた。
これって自分のためだよね? 跡継ぎがいない未亡人では、生きていけないから。跡継ぎがいないと、夫の死後、その王位を殺害者である弟がついでしまうので、それを阻止するための策略だよね。
だいぶ利己的というか、愛ゆえのなんたらではなく計算づくの行動にしか見えないのだよ。
しかも息子が生まれたあとのイシス女神の行動を見ていると、息子に王位を継がせるためにとにかくあらゆる手を尽くす。王位継承のライバルである弟をハメるために魔法の呪文で若い娘にばけてみたり、カバに変身して水の中を逃げる弟を銛で刺そうとしてみたり。
途中、首をはねられても魔法で復活したという話があったり。
結局、ほとんど彼女の謀略と魔法によって息子に王位を継がせることに成功している。
玉座を守るもの、夫と息子をたてる良き妻であり母、という属性は、確かにあると思うけど、夫や息子の「補佐」ではなく、夫や息子を駒として利用しつつ自らの望む権力を引き寄せる影の女王なんだよね。力関係的に…。イシスが強すぎて、逆に夫や息子が弱く見えてしまう。
彼女は間違いなくネガティヴな面も持っているんだけど、それは子殺しをするような分かりやすいネガティヴさではなくて、弟を追い込む「身内殺し」や、必要とあらば他の神々も巻き込んで利用してしまうような狡猾さなんじゃないかと思うんだ。ストレートに「怖い」のではなく、じんわりと奥深い怖さ。
たぶんエジプト神話の中でいちばんつよいのは、イシス様だと思うんだ。
太陽神ラーですら、罠にかけられて真の名前を聞き出されてしまうほどのヤバさ…。
セクメト女神はストレートに暴れるだけの恐ろしさだけれど、知略深謀で国の命運そのものを動かせそうなイシスは、国家意識が発達した段階における「太母」イメージの原型と言えるんじゃないのかなあ。
まあほんとにエジプトがローマのもとに下って国なくなったあとも、ローマで信仰されてますしね。
国滅びても生き残れる神様ってそうそういないですよ。怖いよイシス様。
イシスは確かに良き妻、良き母なんだけど…
夫がバラバラにして殺されたら死体を集めて蘇らせた、っていうのは、良妻とかそういうレベルじゃない気がするんだ。
で、死んだ夫を蘇らせて何をしたかって、交わって息子をもうけた。
これって自分のためだよね? 跡継ぎがいない未亡人では、生きていけないから。跡継ぎがいないと、夫の死後、その王位を殺害者である弟がついでしまうので、それを阻止するための策略だよね。
だいぶ利己的というか、愛ゆえのなんたらではなく計算づくの行動にしか見えないのだよ。
しかも息子が生まれたあとのイシス女神の行動を見ていると、息子に王位を継がせるためにとにかくあらゆる手を尽くす。王位継承のライバルである弟をハメるために魔法の呪文で若い娘にばけてみたり、カバに変身して水の中を逃げる弟を銛で刺そうとしてみたり。
途中、首をはねられても魔法で復活したという話があったり。
結局、ほとんど彼女の謀略と魔法によって息子に王位を継がせることに成功している。
玉座を守るもの、夫と息子をたてる良き妻であり母、という属性は、確かにあると思うけど、夫や息子の「補佐」ではなく、夫や息子を駒として利用しつつ自らの望む権力を引き寄せる影の女王なんだよね。力関係的に…。イシスが強すぎて、逆に夫や息子が弱く見えてしまう。
彼女は間違いなくネガティヴな面も持っているんだけど、それは子殺しをするような分かりやすいネガティヴさではなくて、弟を追い込む「身内殺し」や、必要とあらば他の神々も巻き込んで利用してしまうような狡猾さなんじゃないかと思うんだ。ストレートに「怖い」のではなく、じんわりと奥深い怖さ。
たぶんエジプト神話の中でいちばんつよいのは、イシス様だと思うんだ。
太陽神ラーですら、罠にかけられて真の名前を聞き出されてしまうほどのヤバさ…。
セクメト女神はストレートに暴れるだけの恐ろしさだけれど、知略深謀で国の命運そのものを動かせそうなイシスは、国家意識が発達した段階における「太母」イメージの原型と言えるんじゃないのかなあ。
まあほんとにエジプトがローマのもとに下って国なくなったあとも、ローマで信仰されてますしね。
国滅びても生き残れる神様ってそうそういないですよ。怖いよイシス様。