ボリビアさんが領土を失った経緯がひどすぎた…。

昔から、ボリビアってなんか中途半端な場所にあるなーと思ってた。むかしのスペイン統治時代の区分を引き継いでるっぽい周囲の国からすると、えらい半端だなと。

今回、なんとなくボリビアという国の成り立ちについて調べてみたところが、とんでもないことが分かった。連戦連敗、独立してから国土の60%を周囲の国に奪われていた。

中途半端なところにあるんじゃなくて、半分以上とられた残りだから中途半端に見えるだけだった。
まさか、周囲が敵国だらけという修羅場だとは思っても見なかったよ!


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vsブラジルでは、ブラジルから天然ゴムの農園に労働者がくる→労働者が課税に反対してデモ起こす→母国ブラジル介入→そのまま戦争で敗けてゴム産地丸ごと獲られるという情けなさっぷり。

vsパラグアイでは、国内の失業率の高さや経済不振から目をそらさせるためにパラグアイに戦争仕掛けたら惨敗して石油の産地ごと獲られたという、更にアレな内容。

vsチリではペルーに援軍頼んだらチリがそれを読んでたので惨敗してペルーもろともフルボッコ。

チリとの戦争では短期間であっさり敗けて海岸部を獲られ、船での輸出ができなくなり、しょうがないので、「領地はやる、金も払うのでそこにウチから輸出できる鉄道を引いてくれ」という状態になって今に至るとか。

シモン・ポリバルの名前を冠していて、なんとなく強そうなイメージがあったけど、そうでもなかったようだ。多民族国家ゆえにまとまりが悪かったのかな…。そりゃ、こんだけ失政重ねればクーデターも起きますわ、って納得。輸出しようにも海岸部はとられちゃってるし、ポトシ銀山の鉱脈は枯れちゃったし、ゴムの産地も石油の産地も獲られたし、で、収入源が減って大変だったみたいだ。

これだけ周囲が敵だらけのボリビアさんは、外交事情も複雑なんだろうと察して余りある。日本の比ではあるまいて。
隣のペルーさんとは、むかし連合組んでただけあって仲よさそうなのが救いなのかなー。



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図の出典はこちらから。



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複数人で色んな視点から書いてるのも面白いです。

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