古代エジプト人のカツラとファッションの話 かつらが愛用された目的とは?

「古代エジプト人は衛生のために髪をそり、カツラをつけていた。」
ひとむかし前の本にはそんな風に書かれていたような気がする。

でも探してみると、ロングヘアなミイラは意外にたくさんあったりする。
ミイラがそうなんだから、生前その人は髪の毛をずっと伸ばしていたのだろう。

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王族女性はロングヘアー率意外と高い。

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男性でもツルツルに剃ってたわけじゃなく、地毛は残してる人が多いし。

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ていうか古代エジプトのカツラは人毛製が基本なわけで、人毛カツラを作るからには長い髪の毛の人がいなくちゃならないし、髪の毛剃ってたのって神官くらいじゃないのかなと。毛の量たっぷりなカツラをみんなして被ってたってことは、「長い髪のほうがステキ」という美的価値観があったことにもなる。


そこで思い出したのが、いま、日本メーカー製のウィッグがアフリカで大ウケしているらしいというニュース。

ウィッグ アフリカ女性に大人気
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/20130716-OYT8T00311.htm

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アフリカと言っても広いわけですが、内陸部の民族だと、髪の毛チリチリでほとんど伸びない人とかいますよね。伸びるけど髪が硬くてドレッドヘアには向くけどサラサラーっと肩に垂れるような髪型に出来なかったり。そういう人たちが手軽に欧米風(といったら違うのかもしれないけど…)のロングヘアに出来るのがウィッグ。髪の色も変え放題だし、髪型も自由自在。

それでふと思ったんだ。

古代エジプトの身分高い人たちがカツラ愛用してたのってさ、髪の毛にシラミがわくからとか、衛生のためとかじゃなくて、 髪の毛チリチリの人もヘアスタイルでオシャレしたい ってのが第一目的だったとかじゃないのかな…?

暑い気候でも清潔さを保つために髪の毛剃ってたんなら、その上からクソ重たいボリューミーなカツラなんて被りませんって。地毛の時より蒸れますやん(笑) おまけに地毛なら水洗いで清潔にも出来ようところ、カツラじゃ丸ごと水洗いもやりづらいですし、むしろカツラのほうが不衛生ちゃいますかね。

エジプトは、今でもアフリカとアジアとヨーロッパの接点として色んな民族がいりまじって混血している国だけれど、それは古代からおそらく変わっていない。古代エジプトの王室にも、髪の毛チリチリ、ゴワゴワからストレートでサラッサラの人まで色々いたんじゃないのかな。黒髪の人も茶髪の人も赤毛の人もいて、それぞれ好みとか時代の流行とかで髪型を変えてたんじゃないのかな。

年取って髪の毛が薄くなってきても、カツラがあれば若々しい髪の毛で見せられるしね。



というわけで、私は今日から「古代エジプト人のカツラはオシャレウィッグだった説」を推す事にする。

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