王朝の家系図を一冊の本で。「全系図付 古代エジプト歴代王朝史」
図書館で借りて返すを繰り返すのが面倒くさくなってきました。
というわけで結局買ってしまったコレ。
でかくて重くて、ちょっと読むには全く向かない感じですが、がっつりした資料がほしい人には良いのかと。
・即位した王様だけでなく、その家族で分かっている名前は網羅している
・そのぶん「誰だよこれ」っていう人たちが一杯でてきてごっちゃごちゃ
・家系図は現時点で推測される可能性の高いものになっている
・家系図を網羅するのが目的なので、一人ひとりの王に焦点を当てた詳しい説明はない
・ピラミッドや神殿などの建造物に対する言及もほとんどない
このへん承知した上で読むとハズレた感はないかなーと。
けっこう細かいところも言及してくれているので自分的には面白いです。
まず意外と王朝の血統って途切れてないんだなーっていうのが一つ。
古代エジプトの王朝は30もしくは31までナンバリングされていて、そのあとプトレマイオス朝が来てローマ支配に繋がり終了、というのが慣例ですが、たぶん、初期王朝から12王朝くらいまでは何らかの形で血の繋がりがあるんですよ。後継者がいない→娘婿が即位 とか、 直系がいない→3代前に分かれた王孫が即位 とか。外来人による王朝みたいなあからさまに繋がっていない王朝を除けば、あんがい、エジプト人の理想とした「万世一系」に近い状態にあったんではないかとか。
となると、やっぱり、マネトーが王朝を区切った理由がよくわかんない。
直系でない王位継承のところでも途切れていなくて、逆に直系で継いでるのに王朝ナンバーが切り替わってるところもあって、何でやねんという感じ。
もいっこは、今まで慣例として呼んでた名前が実は誕生名じゃなかった王様は結構いたんだなということ。
古代エジプトの王様って、生まれた時から持ってる「誕生名」にくわえて、即位するときに「即位名」とか「二女神名」とか色々大層な名前が増えるんですよ。んで普通の人は誕生名しか持っていないから、王様を呼ぶときも通常は誕生名で呼んで判別するんだけど、誕生名わからない王様は分かってる名前で呼ぶのが慣例になってる。
最近になって誕生名(いわば「本名」)が分かって書き換わった王様は、即位名(いわば「芸名」)で書かれていた当時の資料で覚えていると、「あれっこれ誰やねん」という感じで初見は混乱します。
純粋に、さいきんになって存在が確認されて系図に増えた王様も多いですが、名前の読み方が変わった王様も何人かいらっさいますね…。
本体サイトの系図直すのがめんどくs
概して初心者向けではない本ですが、既にエジプトスキーな感じで毒されている方ならば、きっと行間を読んで楽しめる本だと思います。
第二中間期のアペプ王の家系図とか、ツタンカーメンのおばーちゃんのキヤがミタンニ出身かもしれない説とかは、その一行だけでイイ感じに妄想が広がr
とはいえこのテの資料は年々書き換わっていくものなので、出版されてから何年か経った今ではおそらく足りない部分も多々あるでしょう。
どうせ追いつけないので(´・ω・`) 本体の年表はてけとーに直せるとこから直していきま…。
#英語版のWikipediaですら追いつけてないのに個人では無理
#最新ネタでなくてもそれなりに楽しめるのが古代史ジャンル
というわけで結局買ってしまったコレ。
でかくて重くて、ちょっと読むには全く向かない感じですが、がっつりした資料がほしい人には良いのかと。
・即位した王様だけでなく、その家族で分かっている名前は網羅している
・そのぶん「誰だよこれ」っていう人たちが一杯でてきてごっちゃごちゃ
・家系図は現時点で推測される可能性の高いものになっている
・家系図を網羅するのが目的なので、一人ひとりの王に焦点を当てた詳しい説明はない
・ピラミッドや神殿などの建造物に対する言及もほとんどない
このへん承知した上で読むとハズレた感はないかなーと。
けっこう細かいところも言及してくれているので自分的には面白いです。
まず意外と王朝の血統って途切れてないんだなーっていうのが一つ。
古代エジプトの王朝は30もしくは31までナンバリングされていて、そのあとプトレマイオス朝が来てローマ支配に繋がり終了、というのが慣例ですが、たぶん、初期王朝から12王朝くらいまでは何らかの形で血の繋がりがあるんですよ。後継者がいない→娘婿が即位 とか、 直系がいない→3代前に分かれた王孫が即位 とか。外来人による王朝みたいなあからさまに繋がっていない王朝を除けば、あんがい、エジプト人の理想とした「万世一系」に近い状態にあったんではないかとか。
となると、やっぱり、マネトーが王朝を区切った理由がよくわかんない。
直系でない王位継承のところでも途切れていなくて、逆に直系で継いでるのに王朝ナンバーが切り替わってるところもあって、何でやねんという感じ。
もいっこは、今まで慣例として呼んでた名前が実は誕生名じゃなかった王様は結構いたんだなということ。
古代エジプトの王様って、生まれた時から持ってる「誕生名」にくわえて、即位するときに「即位名」とか「二女神名」とか色々大層な名前が増えるんですよ。んで普通の人は誕生名しか持っていないから、王様を呼ぶときも通常は誕生名で呼んで判別するんだけど、誕生名わからない王様は分かってる名前で呼ぶのが慣例になってる。
最近になって誕生名(いわば「本名」)が分かって書き換わった王様は、即位名(いわば「芸名」)で書かれていた当時の資料で覚えていると、「あれっこれ誰やねん」という感じで初見は混乱します。
純粋に、さいきんになって存在が確認されて系図に増えた王様も多いですが、名前の読み方が変わった王様も何人かいらっさいますね…。
概して初心者向けではない本ですが、既にエジプトスキーな感じで毒されている方ならば、きっと行間を読んで楽しめる本だと思います。
第二中間期のアペプ王の家系図とか、ツタンカーメンのおばーちゃんのキヤがミタンニ出身かもしれない説とかは、その一行だけでイイ感じに妄想が広がr
とはいえこのテの資料は年々書き換わっていくものなので、出版されてから何年か経った今ではおそらく足りない部分も多々あるでしょう。
どうせ追いつけないので(´・ω・`) 本体の年表はてけとーに直せるとこから直していきま…。
#英語版のWikipediaですら追いつけてないのに個人では無理
#最新ネタでなくてもそれなりに楽しめるのが古代史ジャンル