[遠征]夏の南海島巡り~ 八丈富士に行こう。
思い立ったが吉日です。とりあえず山があったら行きたいじゃないですか? 今回は八丈富士に登りますよー。
え、八丈島なのに海じゃないのかって? 今回は海を堪能するためにフェリーで行くことにしました。だから海は堪能しているのです。泳がなくても海は堪能しているのです! 文句ないだろこれで!
というわけで、竹芝発の東海汽船の大型客船でGO。
こちら、最近就航したばかりの「橘丸」、船には珍しく黄色いカラー。就航したばっかりの新船なのでピッカピカでつ。 *竹芝発は夜で写真がうまく撮れなかったので、朝八丈島についたときの写真。
ちなみにこの船、二ヶ月前からWebもしくは電話で予約なのですが、ちょうど二ヶ月前の予約開始日の深夜1時の時点で既に2等客室は全滅してました。(´・ω・`) 翌日、つながらない電話を何度もリトライして問い合わせてみても、やっぱり二等は埋まりきってて、キャンセル待ちも80人(!)いるとのこと。ムリゲーだったので、高いのを我慢して一等で行きましたが、さすがお高いだけあって超快適。
特一等は船室内にシャワー・トイレつき、テレビと机席までありました。写真はベッドの上からの写真。四人部屋なので静かで寝心地よかったっす。ちなみにベッドはかなり広くて、物置棚やプライベートライト、コンセントまでついてました。
なお、席がとれずに席なしで乗ったみなさまは、こんなかんじでデッキに敷物を敷いて一夜を過ごされた模様…。
こんな混雑するもんなんすね、、、船って。
夏休みだし、八丈島だけでなく途中の島にも寄り道しながら行くんで、そのせいなのかな。
というわけで十時間ほどの航海のち、八丈島・底土港に到着。
おおっと思ったのは、フェリーのすぐ後ろに青ヶ島ゆきの「あおがしま丸」が停泊していること! こちらも、さいきん就航した新船だそうです。これ乗ると秘境いけちゃいますよ秘境。でも今回は八丈島に来た最大の目的、伊豆諸島最高峰・八丈富士ちゃんを目指すあたりの物語。
徒歩ろうかとも思いましたが、面倒だったので底土港~八丈富士登山口(7合目か6合目あたり)までタクります。お値段は約2500円、所要時間15分くらい。
こちらが入り口。
なおコースタイムは自分の足で以下。休憩込みでほぼ公式に出てるタイムでした。
・登山口~お鉢めぐり入り口まで 45分
・お鉢めぐり入り口~お鉢めぐり 50分
・お鉢めぐり入り口~空港道路入り口 90分
このコースはペースアップが難しい&急ぐと事故る系なので、公式の観光ガイド/ウォーキングマップのタイムにあわせて予定組んだほうがいいです。天気が悪い日や荷物の多い日などは+1hでいいと思う。
で、この公式のウォーキングマップに書いていない重要事項がいくつかあります・・・・・。
八丈富士ちゃんはヤンデレ山。
晴れ(デレ)な時はeasyモードですが、雲がかかる(病む)と本気で登山客を殺しにかかってくる。ガイドにぽそっと書かれている「天気の悪いときは気をつけましょう」「足場が悪いところもあります」っての、もうちょっとデカく書いたほうがいいんじゃないかと思われる。
つか、ヤマレコで見て「藪こぎがすごい」ってのは知ってたけど、あれは「藪こぎ」なんてもんじゃない。
低木が胸の高さくらいまであるのは藪こぎじゃないだろwwwww なんあれ。もはや道がないのと同じレベル。
★easyモード
★hardモード
★very hard
↑これ、真下に向かって岩の裂け目があって、しかもそれが茂みで隠れてるのを見つけてジャンプしないとダメっていう箇所。危うく踏み込んでそのまま崖下レツゴゥでしたわ…。標識があるのかもしれないけど、夏草が完全に隠れててそんなもん見えない。
子供づれの人とか大丈夫なんかな? ちっちゃい子は飛び越えられなさそうな幅だった。
ちなみにこんなのが@3箇所くらいあった。足元注意。ナメたら死ぬ。穴がなくても、草に隠れてるとこにめっちゃ深い水溜りがあったりする。
この日は基本は晴れてたんですが、山頂付近は、ときどき雲が山にひっかかって雲の中を通過していく感じでした。雲に突入したとたん視界奪われて真っ白になっちゃう、あとシャワーが移動していくみたいに真上からの雨が通り過ぎていく。
上から見てると、雲と一緒に影が山の斜面を移動していくのが分かります。てか町の反対側は、山の斜面からチョクに海。本州で800m台の山だとフーンって感じで低山扱いですが、こう海からチョクにそそり立ってると、ああ、800mって高いんだな、って分かります。(なんかこんな感じの風景は、イースター島のポイケ半島あたりでも見たような気がする…。)
そして山頂到達! ちょうど雲の中でした。ざんねん。
横から見ると山頂付近の登山道こんな感じ。痩せ尾根ってレベルじゃねえ。。。
これは強風の日は余裕で死ねますわ。火口側に落ちても海側に落ちても助かる気がしねえ。
八丈富士は、流れてくる雲がやたらとひっかかる場所なので、天気が変わりやすいのかもしれません。
よほどの晴れじゃない限りは雨具装備必須だと思います。今回も雲に突入した瞬間だけ雨に打たれました。ザックカバーはかけといたほうがよさげ。あと、朝露なのか夜間の雨なのか、藪が湿っていたうえに水溜りも出来ていたので、登山靴の防水は念入りにしといたほうがいいかもしれんです。お鉢まわってる間に服がビッショビショになりました。速乾性の登山装備で行ったんで、靴下以外は下山中に乾きましたが…。
山登り終了後、車道をぽてぽて歩いているときに振り返ってみると、山頂は晴れてeasyモードになっていた。
降り切って空港通りのバス停から見上げると、山頂はhardモードに突入していた。。
教訓: ヤマレコの先人たちの体験談はしっかり読んでいこう。
「15L以上のザックでいくと藪にひっかかる」って書かれてたのを信じずに25Lで行ったらほんとに引っかかってアアババババってなった。そのせいで一回、穴に落っこちかけた危ない。ヴォクもともと背が高くないからザックのケツが下のほうにきちゃうのよ(´・ω・`)
サブザックに切り替えずにメインザックのまま行く人は、「藪(というか低木)が腰までくる」「夏は特に足元見えない」ってのに留意していくといいと思うですよ。
いやーでも楽しかった。いつか機会があれば、こんどは完全に晴れてるときに来たいな。時間なくて登れなかった三原山ちゃんにも行ってみたいし。
<<おまけ>>
空港裏の八丈島植物公園でやってた光るキノコ観察会にいってみた。夏休みで子供たち大入り満員、入り口からカンバンたてて、説明係もやる気満々。
めっちゃ光ってた! …けど、悲しいかなデジカメだとこんなかんじにしか写らない。
ちょこっと光をあてるとこんな感じ。ちなみに昼間も光ってるらしい。24時間光ってるらしい。死ぬまで。
発光のメカニズムは研究中でよくわかっていない。光る理由も謎。だそうな…。ちなみに光るキノコは何種類かあるみたいです。光が弱いやつは写真に写らない。
帰るとき、ここでもらったパンフレットを手にした小学生が「これで夏休みの自由研究終わったなー」って言ってたので、パンフレットをコピペしただけの自由研究の課題がきっと量産されているに違いありません。コピペ論文問題の根がこんなところにも?! だめだ少年! コピペで宿題をしてはいけないんだァーッ。
そんなこんなで八丈島終了。
山とキノコしか見ていない。
というのも、実はこの旅にはある隠された大いなる使命があったからで…(以下略)
* 次回に つづく!
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どうでもいい豆知識/マイ山用語
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・ツンデレ山
急登、ザレ場などキツい道を越えてデレると、美しい尾根筋や風景で登山者を和ませてくれる山。
とっつきにくいが、いったんツンを越えればあとは楽。
・ヤンデレ山
基本デレだが気象条件や季節によって突然豹変する山。
病みモードを知らずに観光気分でやってきた登山客を唐突に殺しにかかってくるので要注意。
・チョロイン山
正規ルートはキツいのに、車道、ロープウェイなど簡単に頂上に行けてしまうサブルートの存在する山。
攻略法さえ分かってしまうとチョロすぎるが、あえて正面突破で徒歩登山を試みるのが冒険者のお約束。
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まとめ読みはこちら
え、八丈島なのに海じゃないのかって? 今回は海を堪能するためにフェリーで行くことにしました。だから海は堪能しているのです。泳がなくても海は堪能しているのです! 文句ないだろこれで!
というわけで、竹芝発の東海汽船の大型客船でGO。
こちら、最近就航したばかりの「橘丸」、船には珍しく黄色いカラー。就航したばっかりの新船なのでピッカピカでつ。 *竹芝発は夜で写真がうまく撮れなかったので、朝八丈島についたときの写真。
ちなみにこの船、二ヶ月前からWebもしくは電話で予約なのですが、ちょうど二ヶ月前の予約開始日の深夜1時の時点で既に2等客室は全滅してました。(´・ω・`) 翌日、つながらない電話を何度もリトライして問い合わせてみても、やっぱり二等は埋まりきってて、キャンセル待ちも80人(!)いるとのこと。ムリゲーだったので、高いのを我慢して一等で行きましたが、さすがお高いだけあって超快適。
特一等は船室内にシャワー・トイレつき、テレビと机席までありました。写真はベッドの上からの写真。四人部屋なので静かで寝心地よかったっす。ちなみにベッドはかなり広くて、物置棚やプライベートライト、コンセントまでついてました。
なお、席がとれずに席なしで乗ったみなさまは、こんなかんじでデッキに敷物を敷いて一夜を過ごされた模様…。
こんな混雑するもんなんすね、、、船って。
夏休みだし、八丈島だけでなく途中の島にも寄り道しながら行くんで、そのせいなのかな。
というわけで十時間ほどの航海のち、八丈島・底土港に到着。
おおっと思ったのは、フェリーのすぐ後ろに青ヶ島ゆきの「あおがしま丸」が停泊していること! こちらも、さいきん就航した新船だそうです。これ乗ると秘境いけちゃいますよ秘境。でも今回は八丈島に来た最大の目的、伊豆諸島最高峰・八丈富士ちゃんを目指すあたりの物語。
徒歩ろうかとも思いましたが、面倒だったので底土港~八丈富士登山口(7合目か6合目あたり)までタクります。お値段は約2500円、所要時間15分くらい。
こちらが入り口。
なおコースタイムは自分の足で以下。休憩込みでほぼ公式に出てるタイムでした。
・登山口~お鉢めぐり入り口まで 45分
・お鉢めぐり入り口~お鉢めぐり 50分
・お鉢めぐり入り口~空港道路入り口 90分
このコースはペースアップが難しい&急ぐと事故る系なので、公式の観光ガイド/ウォーキングマップのタイムにあわせて予定組んだほうがいいです。天気が悪い日や荷物の多い日などは+1hでいいと思う。
で、この公式のウォーキングマップに書いていない重要事項がいくつかあります・・・・・。
八丈富士ちゃんはヤンデレ山。
晴れ(デレ)な時はeasyモードですが、雲がかかる(病む)と本気で登山客を殺しにかかってくる。ガイドにぽそっと書かれている「天気の悪いときは気をつけましょう」「足場が悪いところもあります」っての、もうちょっとデカく書いたほうがいいんじゃないかと思われる。
つか、ヤマレコで見て「藪こぎがすごい」ってのは知ってたけど、あれは「藪こぎ」なんてもんじゃない。
低木が胸の高さくらいまであるのは藪こぎじゃないだろwwwww なんあれ。もはや道がないのと同じレベル。
★easyモード
★hardモード
★very hard
↑これ、真下に向かって岩の裂け目があって、しかもそれが茂みで隠れてるのを見つけてジャンプしないとダメっていう箇所。危うく踏み込んでそのまま崖下レツゴゥでしたわ…。標識があるのかもしれないけど、夏草が完全に隠れててそんなもん見えない。
子供づれの人とか大丈夫なんかな? ちっちゃい子は飛び越えられなさそうな幅だった。
ちなみにこんなのが@3箇所くらいあった。足元注意。ナメたら死ぬ。穴がなくても、草に隠れてるとこにめっちゃ深い水溜りがあったりする。
この日は基本は晴れてたんですが、山頂付近は、ときどき雲が山にひっかかって雲の中を通過していく感じでした。雲に突入したとたん視界奪われて真っ白になっちゃう、あとシャワーが移動していくみたいに真上からの雨が通り過ぎていく。
上から見てると、雲と一緒に影が山の斜面を移動していくのが分かります。てか町の反対側は、山の斜面からチョクに海。本州で800m台の山だとフーンって感じで低山扱いですが、こう海からチョクにそそり立ってると、ああ、800mって高いんだな、って分かります。(なんかこんな感じの風景は、イースター島のポイケ半島あたりでも見たような気がする…。)
そして山頂到達! ちょうど雲の中でした。ざんねん。
横から見ると山頂付近の登山道こんな感じ。痩せ尾根ってレベルじゃねえ。。。
これは強風の日は余裕で死ねますわ。火口側に落ちても海側に落ちても助かる気がしねえ。
八丈富士は、流れてくる雲がやたらとひっかかる場所なので、天気が変わりやすいのかもしれません。
よほどの晴れじゃない限りは雨具装備必須だと思います。今回も雲に突入した瞬間だけ雨に打たれました。ザックカバーはかけといたほうがよさげ。あと、朝露なのか夜間の雨なのか、藪が湿っていたうえに水溜りも出来ていたので、登山靴の防水は念入りにしといたほうがいいかもしれんです。お鉢まわってる間に服がビッショビショになりました。速乾性の登山装備で行ったんで、靴下以外は下山中に乾きましたが…。
山登り終了後、車道をぽてぽて歩いているときに振り返ってみると、山頂は晴れてeasyモードになっていた。
降り切って空港通りのバス停から見上げると、山頂はhardモードに突入していた。。
教訓: ヤマレコの先人たちの体験談はしっかり読んでいこう。
「15L以上のザックでいくと藪にひっかかる」って書かれてたのを信じずに25Lで行ったらほんとに引っかかってアアババババってなった。そのせいで一回、穴に落っこちかけた危ない。ヴォクもともと背が高くないからザックのケツが下のほうにきちゃうのよ(´・ω・`)
サブザックに切り替えずにメインザックのまま行く人は、「藪(というか低木)が腰までくる」「夏は特に足元見えない」ってのに留意していくといいと思うですよ。
いやーでも楽しかった。いつか機会があれば、こんどは完全に晴れてるときに来たいな。時間なくて登れなかった三原山ちゃんにも行ってみたいし。
<<おまけ>>
空港裏の八丈島植物公園でやってた光るキノコ観察会にいってみた。夏休みで子供たち大入り満員、入り口からカンバンたてて、説明係もやる気満々。
めっちゃ光ってた! …けど、悲しいかなデジカメだとこんなかんじにしか写らない。
ちょこっと光をあてるとこんな感じ。ちなみに昼間も光ってるらしい。24時間光ってるらしい。死ぬまで。
発光のメカニズムは研究中でよくわかっていない。光る理由も謎。だそうな…。ちなみに光るキノコは何種類かあるみたいです。光が弱いやつは写真に写らない。
帰るとき、ここでもらったパンフレットを手にした小学生が「これで夏休みの自由研究終わったなー」って言ってたので、パンフレットをコピペしただけの自由研究の課題がきっと量産されているに違いありません。コピペ論文問題の根がこんなところにも?! だめだ少年! コピペで宿題をしてはいけないんだァーッ。
そんなこんなで八丈島終了。
山とキノコしか見ていない。
というのも、実はこの旅にはある隠された大いなる使命があったからで…(以下略)
* 次回に つづく!
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どうでもいい豆知識/マイ山用語
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・ツンデレ山
急登、ザレ場などキツい道を越えてデレると、美しい尾根筋や風景で登山者を和ませてくれる山。
とっつきにくいが、いったんツンを越えればあとは楽。
・ヤンデレ山
基本デレだが気象条件や季節によって突然豹変する山。
病みモードを知らずに観光気分でやってきた登山客を唐突に殺しにかかってくるので要注意。
・チョロイン山
正規ルートはキツいのに、車道、ロープウェイなど簡単に頂上に行けてしまうサブルートの存在する山。
攻略法さえ分かってしまうとチョロすぎるが、あえて正面突破で徒歩登山を試みるのが冒険者のお約束。
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まとめ読みはこちら