古代エジプト人の悪口を想定してみよう。

いつの時代にも、どこの国にも、地域特有のローカルな悪口というものがございます。
「お前の母ちゃんでーべそ」では古代人には通じないかもしれません。

というわけで、もしもあなたが古代エジプトにタイムスリップしたときに、現地民との言い争いに負けないために、古代エジプト人に「効く」悪口というものを想定してみました。

ヒントになりそうなものはまず「生活に疲れた者と魂の対話」(ベルリン・パピルス)。
この文学作品はひたすら後ろ向きに愚痴る男のマイポエムみたいなものなのですが、「私は嫌われている。xxのように」という言葉が繰り返されており、古代エジプトにおいて何が嫌われていたのかの指標となります。

例として、こんなかんじです。

 「私の名は嫌われている、天が熱い日々の禿鷲の匂いよりも」。

…意味がわかりませんね。
ていうか日本そのへんにハゲワシなんていませんからね。エジプトハゲワシですかねこれ…こんど動物園にいってニオイを確かめて見なくては。

と、こんな感じで「嫌われていたもの」を列挙してみます。

・真夏のハゲワシの匂い
・真夏の魚とりの匂い
・あひるの匂い
・ひなでいっぱいの葦の隠れ家(イモ洗いの如き状態がダメ?)
・猟師の匂い
・猟師たちが漁をしたあとの沼地の小川
・ワニの匂い
・ワニでいっぱいの岸
・嘘のうわさが男に伝わった女(あーこれは分かるな…)
・謀反が口にされる町

なんかニオイに関するものが多い気がしますが、要するに「生臭いかんじのニオイ」がダメだったんじゃないかと推測します。汗臭いのはいいのか。いや、エジプト乾いてるから実はあんま汗臭くないってことなのか。

これを悪口に変換すると

 「やだ○○君、さかなくさーい」

 「お前の体臭ワニっぽいんだけど…」

 「おまえん家アヒルのヒナ詰まってるみたいじゃね(笑)」

 「お前んとこの嫁、俺と寝たから。」

こうしたセリフを口にするだけで、古代人とガチバトルに発展し身の危険にさらされることうけあい。平穏に過ごしたいタイムトラベラーは逆に、古代エジプト人に対しニオイに関する言及はしないようにすればいいんじゃないかな!

この記事へのトラックバック