セト神の信者はレタスにフレンチドレッシングをかけてはいけない。
非常に くだらない 重要な話なので謹んで書かせていただきますが、セト信者を名乗る方でレタスを食す際にドレッシングをかけるのは、あまりオススメできないという話ですよ。
セト神=レタス好き というのは、ホルスとの王位争いの神話の中で述べられる「セト神はレタスしか食べない」「家庭菜園をもっていた」という情報からくる公式設定である。この情報が記されたテキストはおそらく複数あるだろうが、たとえば第十九王朝の時代に書かれた「ベッティ・パピルス」が挙げられる。
セト神とレタスが結び付けられた理由は、レタスから出る白い汁が精液に似ていたという説、またレタスが催淫剤として使われたからという説がある。ちなみに常時Hard-on状態の生殖の神・ミン神もレタスが捧げられることが多く、レタスと性欲が深く結びついていたことを思わせる。
そう、セトは元々、性欲も象徴する神だったのだ。
ちなみにエジプトのレタスは、日本でいう丸い汁気もないレタスではなく、こんな感じの細長いやつである。
壁画でたまに見かけると思うので、気になる人は探してみよう。
では、本題の「ベッティ・パピルス」から該当箇所を引用してみよう。
ホルスとセトの王権争い中盤戦、セトがホルスをベッドに誘い込み足の間に種をまくが、危ないところで気づいたホルスが種をキャッチして難を逃れた翌朝のエピソードである。
おわかりだろうか。
セトは確かにレタスしか食べない。しかも、ホルスのザーメンドレッシングがかかっていても気にせず食べてしまうくらいレタスが好きらしい。普通白い液体かかってたら気づくだろうという話で、セトが気づかなかったことからレタスから、出る白い汁が精液に似ていたという説が支持されていたりもするわけだが、それにしたって食ったら味おかしいから普通気づくだろう。セトさんは味音痴だったのかもしれない。
だがこの時、白濁した生ドレッシングのかかったレタスを気づかずに食べてしまったことにより、セト神はその後の王権争いの戦いが不利になってしまう。
神々の法廷でホルスに対し男の働きを果たしたと証言するセトに対し、それは逆なので私の精液を呼んでくださいと答えるホルス。セトの精液は捨てられた沼地から返事するが、ホルスの精液はセトが食べてしまったのでセトの腹の中から返事をする。そこで神々はセトが押し倒された側と判断してセトを罵倒するのである。
というわけで、もう一度言いますが、レタスを食す際にドレッシングをかけるのは、特に白い系のドレッシングをかけるのは、信者の方にはあまりオススメできないのですよ。それはある意味セトさんのトラウマかもしれんですよ。
ちなみにホルスとセトの戦いで、セトはホルスの目を潰しますが、ホルスはセトの玉を潰しています。つまり去勢。
これは死者の書の17章ほか随所に見られるエピソードなので、だいぶ古い時代からの伝承なのではないかと思われ。セトがホルスとの争いに負けたのは、どっちが上か下かに加えて、男性機能の喪失もでかかったんじゃないですかね…。ホルスの目はハトホル女神やトト神が治してくれたけど、セトの玉は治った記述がないのも気になる。ていうかセトさん陣営、ガチ前衛ばっかりで回復系の仲間いない気がしますよ…。
**************
2014/12/04 お詫びと訂正
本記事は元々「イタリアンドレッシング」のタイトルで公開していましたが、読者の方より「白濁しているのはフレンチドレッシングではないか。イタリアンドレッシングはあまりザーメンっぽくない」とのご指摘をいただき、スーパーで確認しましたところ確かに白濁したドレッシングはイタリアンではなくフレンチでした。謹んでお詫び申し上げるとともにタイトルを訂正して再送させていただきます。
また「国名のついているドレッシングをザー●ンに例えるのは印象があまりよろしくない、風評被害である。イタリアンでもフレンチでもなくシーザードレッシングにしてはどうか」というご意見も頂戴いたしましたが、「フレンチ」の単語については、フレンチメイド、フレンチキスなど性的な単語に多く使われていることから世界的に一定の認知を得ている一般単語と考え、このまま行かせていただきます。
レタスをサラダで食す際のお勧めは和風ドレッシングまたはごまドレッシング、ゆで卵を添える場合はオーロラソースです。
**************
2016/09/15 追記
この神話を収めた本は長らく絶版だったのですが、文庫で再販されました(`・ω・´)
というわけで読んでみたいひとは 本屋に 走ろうね!!
※収録作品一覧はこちら
セト神=レタス好き というのは、ホルスとの王位争いの神話の中で述べられる「セト神はレタスしか食べない」「家庭菜園をもっていた」という情報からくる公式設定である。この情報が記されたテキストはおそらく複数あるだろうが、たとえば第十九王朝の時代に書かれた「ベッティ・パピルス」が挙げられる。
セト神とレタスが結び付けられた理由は、レタスから出る白い汁が精液に似ていたという説、またレタスが催淫剤として使われたからという説がある。ちなみに常時Hard-on状態の生殖の神・ミン神もレタスが捧げられることが多く、レタスと性欲が深く結びついていたことを思わせる。
そう、セトは元々、性欲も象徴する神だったのだ。
ちなみにエジプトのレタスは、日本でいう丸い汁気もないレタスではなく、こんな感じの細長いやつである。
壁画でたまに見かけると思うので、気になる人は探してみよう。
では、本題の「ベッティ・パピルス」から該当箇所を引用してみよう。
ホルスとセトの王権争い中盤戦、セトがホルスをベッドに誘い込み足の間に種をまくが、危ないところで気づいたホルスが種をキャッチして難を逃れた翌朝のエピソードである。
朝になって、イシスはホルスの精液を持ってセトの庭園に行き、セトの園丁に言った。「おまえはセトが食うためにここでどんな種類の野菜を生えさせているのか。」
園丁は答えた。「セトはここからのものは何も食べないでレタスを食べる。」そこでイシスはホルスの精液を(レタスの上に)置いた。
それからセトが、毎日の習慣であったようにやってきて、いつもするようにレタスを食べた。そしてホルスの精液で妊んだ。
おわかりだろうか。
セトは確かにレタスしか食べない。しかも、ホルスのザーメンドレッシングがかかっていても気にせず食べてしまうくらいレタスが好きらしい。普通白い液体かかってたら気づくだろうという話で、セトが気づかなかったことからレタスから、出る白い汁が精液に似ていたという説が支持されていたりもするわけだが、それにしたって食ったら味おかしいから普通気づくだろう。セトさんは味音痴だったのかもしれない。
だがこの時、白濁した生ドレッシングのかかったレタスを気づかずに食べてしまったことにより、セト神はその後の王権争いの戦いが不利になってしまう。
神々の法廷でホルスに対し男の働きを果たしたと証言するセトに対し、それは逆なので私の精液を呼んでくださいと答えるホルス。セトの精液は捨てられた沼地から返事するが、ホルスの精液はセトが食べてしまったのでセトの腹の中から返事をする。そこで神々はセトが押し倒された側と判断してセトを罵倒するのである。
というわけで、もう一度言いますが、レタスを食す際にドレッシングをかけるのは、特に白い系のドレッシングをかけるのは、信者の方にはあまりオススメできないのですよ。それはある意味セトさんのトラウマかもしれんですよ。
ちなみにホルスとセトの戦いで、セトはホルスの目を潰しますが、ホルスはセトの玉を潰しています。つまり去勢。
これは死者の書の17章ほか随所に見られるエピソードなので、だいぶ古い時代からの伝承なのではないかと思われ。セトがホルスとの争いに負けたのは、どっちが上か下かに加えて、男性機能の喪失もでかかったんじゃないですかね…。ホルスの目はハトホル女神やトト神が治してくれたけど、セトの玉は治った記述がないのも気になる。ていうかセトさん陣営、ガチ前衛ばっかりで回復系の仲間いない気がしますよ…。
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2014/12/04 お詫びと訂正
本記事は元々「イタリアンドレッシング」のタイトルで公開していましたが、読者の方より「白濁しているのはフレンチドレッシングではないか。イタリアンドレッシングはあまりザーメンっぽくない」とのご指摘をいただき、スーパーで確認しましたところ確かに白濁したドレッシングはイタリアンではなくフレンチでした。謹んでお詫び申し上げるとともにタイトルを訂正して再送させていただきます。
また「国名のついているドレッシングをザー●ンに例えるのは印象があまりよろしくない、風評被害である。イタリアンでもフレンチでもなくシーザードレッシングにしてはどうか」というご意見も頂戴いたしましたが、「フレンチ」の単語については、フレンチメイド、フレンチキスなど性的な単語に多く使われていることから世界的に一定の認知を得ている一般単語と考え、このまま行かせていただきます。
レタスをサラダで食す際のお勧めは和風ドレッシングまたはごまドレッシング、ゆで卵を添える場合はオーロラソースです。
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2016/09/15 追記
この神話を収めた本は長らく絶版だったのですが、文庫で再販されました(`・ω・´)
というわけで読んでみたいひとは 本屋に 走ろうね!!
※収録作品一覧はこちら