ついにデスバレーの「動く石」の謎が解明。GPSを仕込んだ石を観察し続けた男たち
デスバレーの動く石、謎を解明
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0105948#pone-0105948-g008
という記事。
似たようなニュースは過去にもあり、様々な「有力な説」が出されていたものの、実際に石が動くところは観察されておらず仮説に留まっていました。が、今回はちゃんと動くところが観察できて、ついに論争に決着のつく日が来たのですよ!
そう、GPSを仕込んだ石を何年も何年も観察しつづけた結果。
お、おう。
原文はこちら、PLOS誌のオンラインで読めます。
Sliding Rocks on Racetrack Playa, Death Valley National Park: First Observation of Rocks in Motion
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0105948
読むのメンドクセエよって人は日本語のサマリーがあったので以下で。
動画で石の動いてるところも見えます。
動画:謎の自然現象「デスバレーの動く石」の仕組みを解明。GPS内蔵石で潜入調査
http://japanese.engadget.com/2014/08/29/gps/?ncid=jpYNewsEN
今回の実験は、カスタムメイドのGPSをつけた石を使って行われています。
デスバレーは国立公園なので、そこにある石を傷つけることは出来ず、外から持ち込んだ石灰岩の石をくりぬいてGPSとバッテリーを内蔵。気候観測所なども近くに作っておいたとか。GPSは動いたらスイッチの入るタイプのもので、研究者たちはバッテリー交換やデータ回収のために年に何度か公園を訪れるだけでよかったらしい。まあそれでも何年も観察し続けるのは超めんどくさいですね…
そして苦労の末に観測された動くシーン。分速2-5mという超低速のため、目の前で見て居ても気づく人は少なそうです。
※赤い矢印が動いている石。後ろ青い矢印の石は動いていない。
石を動かしているものの正体は割れた薄い氷の積み重なったものでした。
もともと乾燥しているデスバレーでは、冬季に十分な雨ないし雪が降ることはごく稀なので、毎年、石が動いているわけじゃないらしいんですよね。たまたま石の周囲に池が出来て凍結し、表面に張った氷が割れて風に吹かれて石にぶつかったときにだけ、石を押して動かす現象が発生するとか。
※GPSつきの石が動いた軌跡
今回の実験で石を動かしたものは、2013年末から2014年はじめにかけて降った雨+雪だったようです。
毎年起こる現象ではないため、研究者たちは「観測できたのは運がよかった」と言っています。
氷がぶつかったときに石が動くため、すべての石が同時に均一に動くわけではありません。動画でも、手前の石だけが動いていて、後ろの石は停止したまま。条件は複雑に絡み合います。
・水位(氷の出来る高さ)
・石の大きさ
・風速
・氷がぶつかる位置にいたかどうか
大きな氷の塊に同時に押された隣同士の石は同一軌道で動くことがあるようですが、逆に、水面に出ていない背の低い石には氷がぶつからないので動きません。氷が解けて割れたときの水位も、動きに関係しているようです。
これで、石の軌道が一致したり一致しなかったりする理由も説明されています。
大きな石ほど移動しにくいのかと思ったらそんなこともなく、石のある場所も重要みたいですね。
16.6kgあるA3が157mも移動しているのに対し、11.7kgのA9は15mほどしか動いていない。
ここに載っていない残り7つは動いていることが観測できなかった、とも。
石が動くシーンがばっちり観測できてるし、読んだ限り大きな穴も無さそうなので、細かい条件についてはまだ研究の余地がありそうですが、今まで様々な仮説の立てられてきた「デスバレーの動く石」論争は、ひとまずこれで決着なんじゃないでしょうか。謎が解けてみると「日本でも起きてる現象じゃん…」「なあんだ」って感じですが、何もない泥の上に不規則な軌跡を描く自然のアートともいえるわけで、考えようによっちゃ神秘的な現象ですよね。
あと、何も起きないかもしれないのに何年も何年も観察しつづける、この地味な努力こそが科学だよなぁとシミジミ思います。
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0105948#pone-0105948-g008
という記事。
似たようなニュースは過去にもあり、様々な「有力な説」が出されていたものの、実際に石が動くところは観察されておらず仮説に留まっていました。が、今回はちゃんと動くところが観察できて、ついに論争に決着のつく日が来たのですよ!
そう、GPSを仕込んだ石を何年も何年も観察しつづけた結果。
お、おう。
原文はこちら、PLOS誌のオンラインで読めます。
Sliding Rocks on Racetrack Playa, Death Valley National Park: First Observation of Rocks in Motion
http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0105948
読むのメンドクセエよって人は日本語のサマリーがあったので以下で。
動画で石の動いてるところも見えます。
動画:謎の自然現象「デスバレーの動く石」の仕組みを解明。GPS内蔵石で潜入調査
http://japanese.engadget.com/2014/08/29/gps/?ncid=jpYNewsEN
今回の実験は、カスタムメイドのGPSをつけた石を使って行われています。
デスバレーは国立公園なので、そこにある石を傷つけることは出来ず、外から持ち込んだ石灰岩の石をくりぬいてGPSとバッテリーを内蔵。気候観測所なども近くに作っておいたとか。GPSは動いたらスイッチの入るタイプのもので、研究者たちはバッテリー交換やデータ回収のために年に何度か公園を訪れるだけでよかったらしい。まあそれでも何年も観察し続けるのは超めんどくさいですね…
そして苦労の末に観測された動くシーン。分速2-5mという超低速のため、目の前で見て居ても気づく人は少なそうです。
※赤い矢印が動いている石。後ろ青い矢印の石は動いていない。
石を動かしているものの正体は割れた薄い氷の積み重なったものでした。
もともと乾燥しているデスバレーでは、冬季に十分な雨ないし雪が降ることはごく稀なので、毎年、石が動いているわけじゃないらしいんですよね。たまたま石の周囲に池が出来て凍結し、表面に張った氷が割れて風に吹かれて石にぶつかったときにだけ、石を押して動かす現象が発生するとか。
※GPSつきの石が動いた軌跡
今回の実験で石を動かしたものは、2013年末から2014年はじめにかけて降った雨+雪だったようです。
毎年起こる現象ではないため、研究者たちは「観測できたのは運がよかった」と言っています。
氷がぶつかったときに石が動くため、すべての石が同時に均一に動くわけではありません。動画でも、手前の石だけが動いていて、後ろの石は停止したまま。条件は複雑に絡み合います。
・水位(氷の出来る高さ)
・石の大きさ
・風速
・氷がぶつかる位置にいたかどうか
大きな氷の塊に同時に押された隣同士の石は同一軌道で動くことがあるようですが、逆に、水面に出ていない背の低い石には氷がぶつからないので動きません。氷が解けて割れたときの水位も、動きに関係しているようです。
これで、石の軌道が一致したり一致しなかったりする理由も説明されています。
大きな石ほど移動しにくいのかと思ったらそんなこともなく、石のある場所も重要みたいですね。
16.6kgあるA3が157mも移動しているのに対し、11.7kgのA9は15mほどしか動いていない。
ここに載っていない残り7つは動いていることが観測できなかった、とも。
石が動くシーンがばっちり観測できてるし、読んだ限り大きな穴も無さそうなので、細かい条件についてはまだ研究の余地がありそうですが、今まで様々な仮説の立てられてきた「デスバレーの動く石」論争は、ひとまずこれで決着なんじゃないでしょうか。謎が解けてみると「日本でも起きてる現象じゃん…」「なあんだ」って感じですが、何もない泥の上に不規則な軌跡を描く自然のアートともいえるわけで、考えようによっちゃ神秘的な現象ですよね。
あと、何も起きないかもしれないのに何年も何年も観察しつづける、この地味な努力こそが科学だよなぁとシミジミ思います。



