チリ~アルゼンチン パタゴニア周遊・遠征反省会
反省会、という名の総ざらえ。
今回、自分の回ったルートは注意点なども踏まえて普段より細かく書いといた。「地球の歩き方」が役にたたない。という話だったからだ。事実、地図以外はあまり役に立たなかった。というか地図もべつにネットで落としたやつだけでよかった。日本語で詳しく情報を上げてくれている人は他にもいるが、まぁなんかの足しになればいいかな、と思っている。
パタゴニアに行くなら、旅行本は話半分でいい。
バスツアーやパッケージツアーで回るのではなく、自分で行きたい場所をチョイスして、見たい風景を自分の足で見に行かないと面白くないぞ。バスツアーで連れまわされるだけではダメだ! ガイドブックに書かれている内容を追体験するだけの旅は、旅ではない。通勤と同じ類のものだ。
別に行き当たりばったりで行けというわけではない。日程の決まった旅では、行き先や行動予定は事前に決めるのが普通だ。しかし、その内容が、たった一冊のガイドブックに従って、他の人と全く同じでいいの? って話だ。今回の旅、ガイドブック無視で歩いたらほんと全然日本人にあわんかったんだ。逆に、「地球の歩き方」に載ってる店にいったら日本人ばっかりでちょっとビビった(笑) キミたちガイドブックに沿って動きすぎだぞ…。
もっとも、偉そうなこと言っても、私も人の歩いた道しか通っていない。
日本人は少なかったが、世界的に見れば定番中の定番ルートに過ぎない。でも、行き方調べて、どこにあるか確認して、時間計算して計画たてて…っていうプロセスは大事だと思うんだ。
パタゴニアほど、人に決められたコースが楽しくない場所はない。
それはここが、見る瞬間によって姿を変え、場所によって見えるものが異なる土地だからだ。
何を美しいと思うか、楽しいと思うかは人それぞれのはずだ。
私は山登りが楽しいし、森を散策するのが好きだ。
だが、日本の旅行サイトのパタゴニア・パッケージ・ツアーなんかを見ていると、ペンギン巡りがメインだったり、マーブル・カテドラルなんていう全く食指の動かないところを入れていたり、ウシュアイアまでいって列車なんぞに乗らされたりする。それが好きな人ならいいだろうが、もし一つでもあまり好きになれない場所があったとしたら、その旅は、とても勿体無いものになってしまう。
同時に、写真集を見て満足している人には、現物の美しさはそんなもんじゃねぇぞと警告しておきたい。
写真集の写真ってのは、「写真家が」美しいと思ったモノであって、自分が美しいと思うものとは違うと思うんだ。氷河の写真はすごいなーとは思うけれど、デスクの前に貼っておきたくはない。
そして、絵葉書のような一枚絵の山と湖の写真、それは確かに美しいが、木立の中を歩いているときに足元に落ちた鳥の影のような、なにげない一瞬の美は、写真の中には収まりきらない。それは実際に行って体験するものだ。現地にしかないものだ。
もしもこれから、この美しい土地を旅しようと思っている人がいるのなら、「地球の歩き方」は話半分にしておくことをオススメする。今はインターネットがある。色々情報を探してみてほしい。私もまずはそこから始めたのだから。
**************************
全体振り返ってみると、最後のほうのアルゼンチンでの交通トラブルが面白かったな…。
面白かったなっていうか、「チリとアルゼンチンは全然違う」と旅行サイトに書かれていたのがここまでガチだとは思わなかった。アルゼンチンいい加減な国すぎんよ(笑) エジプトのいい加減さはある種の狡猾さに繋がっているが、アルゼンチンはそうではない。すがすがしいまでのただのテキトウだ。人生楽しそうではあるが…。
というわけで、パタゴニアは出来ればチリ側をメインに回ることをオススメしたい。
ペンギンツアーはウシュアイアではなく、チリのプンタ・アレーナスでも参加することができる。ペンギン・コロニーを回れるのである。
もっとそっち行ってればよかったなあ、と、戻ってきてから後悔した。
「世界の果て」という意味では、プンタ・アレーナスだって一緒なのだ。そして椎名誠の「風とタンポポ」に出てくる町でもある。ちなみに南極ツアーはウシュアイアまで行かなくてもプンタ・アレーナスからも出ている。
ウシュアイア郊外のフエゴ島国立公園を歩いて思ったのは、そこから見える湾の向かい側のチリ側国立公園のほうが面積広いなってことだった。調べてみるとそこも国立公園になってるみたいなので、歩こうと思えば歩けるコースがあるのかもしれない。
あとプエルト・モンとか、パイネより北のほうも行ってみてれば…。
…うん、あれだ。
もう一度いけるならできればチリ側だけにしたいんだ(笑)
アルゼンチンはあまりにも交通網が信用ならない。帰りNYからのJAL便で「清掃に時間がかかっており5分ほど遅れる見込みです」って放送が流れたときに「Oh.... JAPAN....!」ってなったもんねマジで。これが日本だ! やったもう日本式だこれなら確実に帰れるぞおお! ってね。もうね、いつ来るのか分からないタクシー、いつになったら飛ぶのか分からない(しかも理由の説明ナシ)飛行機は、もうこりごりっス。そういうトラブルも旅の醍醐味ではあるのだけれど。…時間が足りなくなってごはんが食べられないのは… …だめ。
今回で一番面白かったのは、パイネの塔へのトレッキングだったと思う。
どうしても行きたかったコースでもあるし、年取って体力が落ちたらいけない場所だし。
エル・チャルテンへ行く人も多いけど、やっぱこっちがオススメですよ。観光気分のチャラい人が少なくて、わりとみんなガチだから。ていうかコースの難易度的にもガチだから。あとカラファテの町を経由しなくても行けるから。カラファテの夕飯難民の屈辱は忘れまいぞ。コンビニという逃げ道のある日本はほんと便利すぎてチートクラスやで。
次がウシュアイアの郊外トレッキングかな。ビーバーには会えなかったけど、湖に映える山がきれいだった。
山はいいものです!
本当に、写真には納まりきらないものがたくさんある土地でした。すべての瞬間に、それぞれの美しさがあった。世界は広い。そして美しい。旅をしよう。「いつか」じゃなくて、いまからすぐに。
…ま、お金なくなったし円安なんで、今年は国内で細々とやる予定ですがね…。
や、山にいければいいんだよ! 山に!
●今回の旅で役に立ったもの
・手袋(風がやたらと冷たい)
・サングラス(ないと目が死ぬ)
・カロリーメイト他、予備食(飛行機が遅れる、バスが来ない、などでメシの時間が取れないことが多々…)
・登山装備全般(特に衣類は、アウトドアウェア必須の土地やね!)
●いらなかったもの
・水筒(どこにいってもペットボトル売ってた)
***
まとめ読みは こちら
今回、自分の回ったルートは注意点なども踏まえて普段より細かく書いといた。「地球の歩き方」が役にたたない。という話だったからだ。事実、地図以外はあまり役に立たなかった。というか地図もべつにネットで落としたやつだけでよかった。日本語で詳しく情報を上げてくれている人は他にもいるが、まぁなんかの足しになればいいかな、と思っている。
パタゴニアに行くなら、旅行本は話半分でいい。
バスツアーやパッケージツアーで回るのではなく、自分で行きたい場所をチョイスして、見たい風景を自分の足で見に行かないと面白くないぞ。バスツアーで連れまわされるだけではダメだ! ガイドブックに書かれている内容を追体験するだけの旅は、旅ではない。通勤と同じ類のものだ。
別に行き当たりばったりで行けというわけではない。日程の決まった旅では、行き先や行動予定は事前に決めるのが普通だ。しかし、その内容が、たった一冊のガイドブックに従って、他の人と全く同じでいいの? って話だ。今回の旅、ガイドブック無視で歩いたらほんと全然日本人にあわんかったんだ。逆に、「地球の歩き方」に載ってる店にいったら日本人ばっかりでちょっとビビった(笑) キミたちガイドブックに沿って動きすぎだぞ…。
もっとも、偉そうなこと言っても、私も人の歩いた道しか通っていない。
日本人は少なかったが、世界的に見れば定番中の定番ルートに過ぎない。でも、行き方調べて、どこにあるか確認して、時間計算して計画たてて…っていうプロセスは大事だと思うんだ。
パタゴニアほど、人に決められたコースが楽しくない場所はない。
それはここが、見る瞬間によって姿を変え、場所によって見えるものが異なる土地だからだ。
何を美しいと思うか、楽しいと思うかは人それぞれのはずだ。
私は山登りが楽しいし、森を散策するのが好きだ。
だが、日本の旅行サイトのパタゴニア・パッケージ・ツアーなんかを見ていると、ペンギン巡りがメインだったり、マーブル・カテドラルなんていう全く食指の動かないところを入れていたり、ウシュアイアまでいって列車なんぞに乗らされたりする。それが好きな人ならいいだろうが、もし一つでもあまり好きになれない場所があったとしたら、その旅は、とても勿体無いものになってしまう。
同時に、写真集を見て満足している人には、現物の美しさはそんなもんじゃねぇぞと警告しておきたい。
写真集の写真ってのは、「写真家が」美しいと思ったモノであって、自分が美しいと思うものとは違うと思うんだ。氷河の写真はすごいなーとは思うけれど、デスクの前に貼っておきたくはない。
そして、絵葉書のような一枚絵の山と湖の写真、それは確かに美しいが、木立の中を歩いているときに足元に落ちた鳥の影のような、なにげない一瞬の美は、写真の中には収まりきらない。それは実際に行って体験するものだ。現地にしかないものだ。
もしもこれから、この美しい土地を旅しようと思っている人がいるのなら、「地球の歩き方」は話半分にしておくことをオススメする。今はインターネットがある。色々情報を探してみてほしい。私もまずはそこから始めたのだから。
**************************
全体振り返ってみると、最後のほうのアルゼンチンでの交通トラブルが面白かったな…。
面白かったなっていうか、「チリとアルゼンチンは全然違う」と旅行サイトに書かれていたのがここまでガチだとは思わなかった。アルゼンチンいい加減な国すぎんよ(笑) エジプトのいい加減さはある種の狡猾さに繋がっているが、アルゼンチンはそうではない。すがすがしいまでのただのテキトウだ。人生楽しそうではあるが…。
というわけで、パタゴニアは出来ればチリ側をメインに回ることをオススメしたい。
ペンギンツアーはウシュアイアではなく、チリのプンタ・アレーナスでも参加することができる。ペンギン・コロニーを回れるのである。
もっとそっち行ってればよかったなあ、と、戻ってきてから後悔した。
「世界の果て」という意味では、プンタ・アレーナスだって一緒なのだ。そして椎名誠の「風とタンポポ」に出てくる町でもある。ちなみに南極ツアーはウシュアイアまで行かなくてもプンタ・アレーナスからも出ている。
ウシュアイア郊外のフエゴ島国立公園を歩いて思ったのは、そこから見える湾の向かい側のチリ側国立公園のほうが面積広いなってことだった。調べてみるとそこも国立公園になってるみたいなので、歩こうと思えば歩けるコースがあるのかもしれない。
あとプエルト・モンとか、パイネより北のほうも行ってみてれば…。
…うん、あれだ。
もう一度いけるならできればチリ側だけにしたいんだ(笑)
アルゼンチンはあまりにも交通網が信用ならない。帰りNYからのJAL便で「清掃に時間がかかっており5分ほど遅れる見込みです」って放送が流れたときに「Oh.... JAPAN....!」ってなったもんねマジで。これが日本だ! やったもう日本式だこれなら確実に帰れるぞおお! ってね。もうね、いつ来るのか分からないタクシー、いつになったら飛ぶのか分からない(しかも理由の説明ナシ)飛行機は、もうこりごりっス。そういうトラブルも旅の醍醐味ではあるのだけれど。…時間が足りなくなってごはんが食べられないのは… …だめ。
今回で一番面白かったのは、パイネの塔へのトレッキングだったと思う。
どうしても行きたかったコースでもあるし、年取って体力が落ちたらいけない場所だし。
エル・チャルテンへ行く人も多いけど、やっぱこっちがオススメですよ。観光気分のチャラい人が少なくて、わりとみんなガチだから。ていうかコースの難易度的にもガチだから。あとカラファテの町を経由しなくても行けるから。カラファテの夕飯難民の屈辱は忘れまいぞ。コンビニという逃げ道のある日本はほんと便利すぎてチートクラスやで。
次がウシュアイアの郊外トレッキングかな。ビーバーには会えなかったけど、湖に映える山がきれいだった。
山はいいものです!
本当に、写真には納まりきらないものがたくさんある土地でした。すべての瞬間に、それぞれの美しさがあった。世界は広い。そして美しい。旅をしよう。「いつか」じゃなくて、いまからすぐに。
…ま、お金なくなったし円安なんで、今年は国内で細々とやる予定ですがね…。
や、山にいければいいんだよ! 山に!
●今回の旅で役に立ったもの
・手袋(風がやたらと冷たい)
・サングラス(ないと目が死ぬ)
・カロリーメイト他、予備食(飛行機が遅れる、バスが来ない、などでメシの時間が取れないことが多々…)
・登山装備全般(特に衣類は、アウトドアウェア必須の土地やね!)
●いらなかったもの
・水筒(どこにいってもペットボトル売ってた)
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まとめ読みは こちら