太陽神シャマシュの性転換 ~元は女神だったのに

アッシリアの太陽神はシャマシュ。

「誰?」って思うかもしれないけど、「ハンムラビ法典」で頭にウン●っぽい被り物つけてる神様だよって言えば、たぶんかなりの人が「あーあー教科書で見た覚えある」ってなるんじゃないかなと。きっとみんな、一度は見たことがあるはずだ。ちなみにコレ、とぐろウ●コではなく角つきの被り物です。


さてこのシャマシュたん、神話によって女性だったり男性だったりするのが前から疑問だったんですよ。
女性になってるのはウガリット神話。「シャパシュ」という名前で出てくるけれど神格はだいたい同じ。(ウガリット神話自体、登場人物もとい登場神物のほとんどがメソポタミアの神話とかぶってる)
しかし名前も役割もほぼ同じなのに性別だけ逆になってるとはどーいうことやねん。

その疑問が解けました…。


アッシリアの太陽神シャマシュも元々は女性だった。


それがシュメールの太陽神ウトゥ(男性)と同一化する過程で性転換されちゃったらしいんですわ。エー。

サルゴン王朝以前の時代のアッカド語人名に神名要素として現れる最初期の用例(「わが母はシャマシュ」)や、ウガリトの太陽女神シャパシュとの類比から、本来女神であったものが、シュメールの太陽神ウトゥと結びついた結果、男神に変容したと考えられる。

(古代オリエント事典/東洋書林)



そんな理由で女神様がオッサン神になっちゃったのか(´・ω・`)
なんてことしてくれたんだアッカド人。

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というわけで、某ゲームの↓コレは、じつは正しかったのです・・・!
今流行りの美少女化ではなかったのですよ!

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しかしエジプトだと同性しか集合合体できないのに、メソは異性もアリなのだろうか?
神様の性別が変わる例を他にあまり知らないので、どういうプロセスで変わっていったのかには興味がある。

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