バチカン博物館のミイラはニセモノだった… しかも中身は(´・ω・`)

なんとなくエジプトニュース眺めてたら見つけたこちら。

Vatican mummies are FAKES: Bones inside two of the collection's 'ancient' Egyptian caskets date back to the Middle Ages
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-2928091/Vatican-mummies-FAKE-Bones-inside-two-collection-s-ancient-Egyptian-caskets-date-Middle-Ages.html

古代エジプトのミイラだと思って博物館に収蔵してたものを改めて調べてみたら中世に巻き直した痕跡があった、しかもレントゲン撮って見たら中身が… というお話。
収蔵元はバチカン博物館。バチカンにそんなもんあるんだ?? と思ってググってみたら、確かにあった。

http://www.museivaticani.va/3_EN/pages/MV_Home.html

Historyのところを見ると、16世紀からある由緒正しい博物館らしい。歴代パパ様のコレクションが詰まってるんですかね。で、その由緒正しい博物館に飾られていたミイラがじつは偽モノだったというちょっとショッキングなニュース。

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うらめしそうな顔してやがるぜ


今回ニセモノとわかったのは60cmほどの小さなミイラ2つ。子供のミイラかな? と思われてたみたいなんですが、外装はともかく中身はといいますと…

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人体パーツを適当に突っ込んだものでした(´・ω・`)
なんかデカい骨と首っぽい骨、しかもこれ一人のものではなく男女てけとーに突っ込んであるらしい…。中身が人体なだけまだ良心的だけどさ。この骨どっから持ってきた。

包みに使われている樹脂などから19世紀半ばに作られた贋作と言われてますが。ヨーロッパでは、ナポレオンがエジプト遠征してた18世紀以降、エジプトブームが起きていて、エジプトから本物のミイラを輸入するだけじゃ足りずに偽モノを作って売ったりしてたみたいなんですよね。そのために墓荒らしをする者もいたとか…。この偽のミイラ包みも、その流れで作られたものではないかとのこと。

偽モノを作ったのがヨーロッパ人だったのか、現地のエジプト人だったのかは判りませんが、まあこれ見た目わかんないですから騙されますわね。


きっと世界各地の博物館には、こんな感じで、偽モノなのに気がつかないまま飾られてるミイラがまだあると思うんですよ…。学芸員の皆さん、おたくのミイラは大丈夫っすか? いちど中身検査してみたほうがいいっすよ?


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ちなみに、「調べてみたらじつはエジプトのミイラだった」という逆パターンが、ジャンヌ・ダルクの遺体ですね。

Joan of Arc Relics Are Actually Egypt Mummy Remains, Research Reveals
http://news.nationalgeographic.com/news/2007/04/070404-joan-arc.html

(※「ジャンヌ・ダルク」はフランス語綴りの読み方。英語だと「Joan of Arc」ジョーンオブアーク みたいな感じになります。え、なんかダサイ? ヨハンナ・ダルクよりマシだろ!! 英語は全般的にダサい言語なんだよ!!)

ジャンヌの遺体は死語に聖化されないようにバラして川に撒かれたことになってるのに、なぜか遺体の一部と称するものが残ってて、じゃあそれは何だって話で調べてみたら紀元前3世紀-6世紀くらいのエジプトのミイラの一部でした、という切ないお話。

こういうのがあるから、各地の聖遺物ってのは迂闊に科学調査させてくれないんでしょうね…。

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