メソポタミアの楔形文字って、言葉通じない人がいたから作られたんじゃね?

ちょっとした思い付きレベルなのだが、駅の中の案内板を見ててフト思った。

いまのところ世界最古の文字、ということになっているメソポタミアの楔形文字って、もしかして、当時メソポタミアに言葉の通じない複数の集団が混在してて、取引なんかの都合でお互いに共通するアイコンが欲しかったことから生まれたんじゃないのか? と。

外国人観光客が増えた昨今、駅の構内には色んな言葉で案内が書いてある。だが最強は「絵文字」である。トイレのマークとか、出口のマークとか。言葉読まなくても直感で分かる。楔形文字も当初は、文字というより「絵でみて分かるもの」だった。両者は、話し言葉が通じない相手に向けて、ある一つの意味を伝えることが可能、という点で共通する。

つまり、楔形文字で「牛」と書くとき、それを伝えたかったのは、言葉で「ウシ」と発音しては伝わらない相手にではなかったのか、ということだ。



楔形文字の最初の形は「トークン」と「ブッラ」。つまりモノを形で表現する形式。たとえば牛5頭、なら、牛をあらわす粘土のおはじきみたいなのを5つ用意する。直感で分かるアイコンだ。ここから「絵文字」が誕生し、絵文字が簡略化されて文字となっていく。
しかしそもそも最初に、おはじきみたいなもので象徴的に実体を表さなければならなかったのは一体なぜなのかは、うまく説明されていない。そこに「言葉の通じない相手がいたから」という想像を当てはめてみたというわけ。
おはじきみたいな物体を用意すれば、言葉が通じない相手とだって商売ができる。



楔形文字は、のちに近隣のほかの言語、シュメール語だけでなくアッカド語やヒッタイト語などを表現するのにも使われるようになっていく。でももしこの想像が正しければ、最古の「文字」なるものは、そもそもからして、シュメール語を表現するためではなく、多言語をひとつの表現形式で表すために誕生したのかもしれない。

少なくともシュメール語と、シュメールに先立つウバイド期のウバイド語は同じではないようだし、この仮説もアリかなぁ。と思うのだが、いんせん言語学はR1非優遇からのスタートなので思いつきから先に進むのが難しそうだ。

…ていうか誰か既にこのくらいの説は挙げてそうな気がする(´・ω・`)

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