サウジアラビア、カタールに無理難題十三か条を突きつける/これ歴史本で見たやつや…
アラブ世界の盟主サウジアラビアが、突然カタールさんに「お前と絶交な!」と言い渡したのが6月はじめ。
そこから拗れに拗れて、折れないカタール相手にサウジアラビアさんはついに「この十三か条を受け入れなければ関係は改善してやらない。返事は五日待つ」などと言い出した。
内容
・テロリストを支援したんだから賠償金払え
・アルジャジーラ(カタールに本拠地のあるテレビ局)は閉鎖しろ
・トルコ軍駐留基地は無くせ
・イランとの関係は切れ
これローマがカルタゴに要求したやつやないですか
従う → それでもカタールが頑張って栄える → イラついて強制的に開戦せざるを得なくする
従わない →粛清のため開戦する
サウジさんの目的が「ところで、カタールは滅ぼされなければならない」だった場合、どう転んでもカタールには徹底抗戦の道しかないわけで。この先はたして落としどころがあるのかというと、今のところそのルートは全然見えてない。何しろサウジは独裁国家。そして最近、皇太子の挿げ替えも行われていて、トップに好戦派を揃えてきているというのがあったり…
明らかに承諾不能な無理難題を突きつけるってのは、歴史の流れからすると開戦の口実にしか見えんのだが(´・ω・`) ちなみに力関係的には圧倒的にサウジが上。 「戦争とは勝てると思った時にやるものだ」と戦争論の人とかは言ってます、一触即発でもガマンするのはお互い大国で力関係が拮抗してるときだけ。ロシアとアメリカとか。
「関係修復には時間がかかる」とか暢気なことを言ってるメディアもあるけど、だいぶやばくなってきたと思う。
【ソース】
いくつか貼っておくので、あとは自前で調べてくらはい
関係正常化に13条件 カタール側は反発
http://www.news24.jp/articles/2017/06/24/10365172.html
カタールに断交解除の条件通告か
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170623/k10011028561000.html
【ここまでの流れ】
・なんで断交したの?
正直、よくわかりません。
が、おそらく、サウジアラビアと仲の悪いイランと仲良くしてたこと、アル・ジャジーラという中東系の中ではサウジに従わない若干欧米寄りなメディアを持っていたことなどが理由として考えられる。ていうか一番の理由は「なんかあの子ーあたしの言うこと聞かないからムカつくぅー!」だったりするかも。
・専門家は予測出来なかった?
表舞台にいるアナリストが役に立たないのはいつものことです。
予測できてた本当に有能なアナリストは公に発言しないもの。重要情報は皆が知ってたら意味ないので。
・断交した国は、サウジアラビア以外だと何処と何処?
UAE、エジプト、バーレーン、イエメン、リビアなどがサウジに同調。サウジはほかのアラブ諸国にも呼びかけているので、時間とともに断交国は増えてますが、国によって温度差があり、「サウジさんに逆らうとうちもハブられるから…」と形だけ同調してるとこもあります。
・カタール側についてる国は?
クウェートは中立。サウジがカタールむけの食料輸出を止めてしまったので、イランとトルコが支援に回ってます。
イランとの関係を切らせようとして断交に踏み切ったサウジでしたが、逆にカタールとイランが親密になる決定的要因を作ることになってしまったという…
・日本に住む我々への直接的な影響は?
一番の影響は原油の輸入。あのへん戦争とか紛争とか起きるとエネルギー輸入にめちゃくちゃ影響出ます。
ちなみに日本の原油輸入元は以下のようになってます… 一位サウジ37.8%、四位カタール8.1%。サウジからもカタールからも買ってるので、どっちか一方だけの味方は出来ないわけですねー
元データはこちら(PDF)
http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/fy8_2.pdf
あと日本でも人気のカタール航空は現在、断交された国の上空を飛ぶことが出来ないので、かなり航路変更を強いられてます。
というわけで…
わりと… 他人事じゃないんだよこれ…。
サウジは誰かの説得に応じるような国じゃなさそうだし、中東の新たな火種っていう認識が正しいと思う。皆で仲良くIS倒そうぜ! とかは無理なんだな。
そこから拗れに拗れて、折れないカタール相手にサウジアラビアさんはついに「この十三か条を受け入れなければ関係は改善してやらない。返事は五日待つ」などと言い出した。
内容
・テロリストを支援したんだから賠償金払え
・アルジャジーラ(カタールに本拠地のあるテレビ局)は閉鎖しろ
・トルコ軍駐留基地は無くせ
・イランとの関係は切れ
これローマがカルタゴに要求したやつやないですか
従う → それでもカタールが頑張って栄える → イラついて強制的に開戦せざるを得なくする
従わない →粛清のため開戦する
サウジさんの目的が「ところで、カタールは滅ぼされなければならない」だった場合、どう転んでもカタールには徹底抗戦の道しかないわけで。この先はたして落としどころがあるのかというと、今のところそのルートは全然見えてない。何しろサウジは独裁国家。そして最近、皇太子の挿げ替えも行われていて、トップに好戦派を揃えてきているというのがあったり…
明らかに承諾不能な無理難題を突きつけるってのは、歴史の流れからすると開戦の口実にしか見えんのだが(´・ω・`) ちなみに力関係的には圧倒的にサウジが上。 「戦争とは勝てると思った時にやるものだ」と戦争論の人とかは言ってます、一触即発でもガマンするのはお互い大国で力関係が拮抗してるときだけ。ロシアとアメリカとか。
「関係修復には時間がかかる」とか暢気なことを言ってるメディアもあるけど、だいぶやばくなってきたと思う。
【ソース】
いくつか貼っておくので、あとは自前で調べてくらはい
関係正常化に13条件 カタール側は反発
http://www.news24.jp/articles/2017/06/24/10365172.html
カタールに断交解除の条件通告か
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170623/k10011028561000.html
【ここまでの流れ】
・なんで断交したの?
正直、よくわかりません。
が、おそらく、サウジアラビアと仲の悪いイランと仲良くしてたこと、アル・ジャジーラという中東系の中ではサウジに従わない若干欧米寄りなメディアを持っていたことなどが理由として考えられる。ていうか一番の理由は「なんかあの子ーあたしの言うこと聞かないからムカつくぅー!」だったりするかも。
・専門家は予測出来なかった?
表舞台にいるアナリストが役に立たないのはいつものことです。
予測できてた本当に有能なアナリストは公に発言しないもの。重要情報は皆が知ってたら意味ないので。
・断交した国は、サウジアラビア以外だと何処と何処?
UAE、エジプト、バーレーン、イエメン、リビアなどがサウジに同調。サウジはほかのアラブ諸国にも呼びかけているので、時間とともに断交国は増えてますが、国によって温度差があり、「サウジさんに逆らうとうちもハブられるから…」と形だけ同調してるとこもあります。
・カタール側についてる国は?
クウェートは中立。サウジがカタールむけの食料輸出を止めてしまったので、イランとトルコが支援に回ってます。
イランとの関係を切らせようとして断交に踏み切ったサウジでしたが、逆にカタールとイランが親密になる決定的要因を作ることになってしまったという…
・日本に住む我々への直接的な影響は?
一番の影響は原油の輸入。あのへん戦争とか紛争とか起きるとエネルギー輸入にめちゃくちゃ影響出ます。
ちなみに日本の原油輸入元は以下のようになってます… 一位サウジ37.8%、四位カタール8.1%。サウジからもカタールからも買ってるので、どっちか一方だけの味方は出来ないわけですねー
元データはこちら(PDF)
http://www.customs.go.jp/toukei/suii/html/data/fy8_2.pdf
あと日本でも人気のカタール航空は現在、断交された国の上空を飛ぶことが出来ないので、かなり航路変更を強いられてます。
というわけで…
わりと… 他人事じゃないんだよこれ…。
サウジは誰かの説得に応じるような国じゃなさそうだし、中東の新たな火種っていう認識が正しいと思う。皆で仲良くIS倒そうぜ! とかは無理なんだな。