【雑学解説】アサシン・クリード・オリジンズ/マニア向けエジプト解説【元ネタ色々】
まとめとけって知り合いに言われたから、えーめんどくさーい とか言いつつ一応まとめとく。
たぶん公式資料集とかに載ってんじゃない? このテの資料は。と思いつつ。
●意外といるぞ実在人物
メインキャスト以外で、イベントに絡んでくるNPCにも実はけっこう実在人物がいる。メンフィスで出会うタイムホテプさんもその一人。
この人は実際にクレオパトラ7世の時代に生きていた、プタハ大神官の奥さん。14歳で夫パシェレンプタと結婚、3人の娘を産み、30歳目前にしてようやく望んでいた息子を授かるも4年後に死亡。彼女の人生が刻まれた、死を悼む碑文は、現在大英博物館に収蔵されている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Taimhotep
そう、描かれなかったあのイベントの結末は…そういうことなのです…
でもきっとお子は、その後バエク兄貴が大事に見守ってくれるに違いないっ。
●地名のヒエログリフ
新しい地域に突入したときに出てくるヒエログリフは正解、ここはコダワリなんだろうなと思う。
メンフィスの場合はエジプト語名の「メンネフェル」と書いてある。ピラミッドと最後の○みたいなのは決定詞。ピラミッドのヒエログリフはピラミッド周辺にある古い町の名前の最後につく。○の中に×を描いたみたいな最後の文字は読み方としては「ニウト」で日本語だと「市」くらいの意味合いの町を意味する文字。
ただしゲーム内に出て来るすべてのヒエログリフが読めるわけではなく、ダンジョンの背景とかあんまり重要じゃないイベントのやつとかは「ナンチャッテ」な感じになっている。
●NPCの言語
道を歩いてたり畑仕事をしてたりする、通りすがり的なNPCのセリフはそのNPCの民族によって異なっている。
ギリシャ人→ギリシャ語(現代ギリシャ語に近い)
ローマ人→ラテン語
エジプト人→コプト語(古代エジプト語の単語も混じっている)
さすがに古代の言葉を再現するのは難しかったっぽく、かつ古代エジプト語は死語となり子孫にあたるコプト語が辛うじて残ってるくらいなので、ギリシャ語とコプト語の部分はそれっぽくアレンジされている感じ。ラテン語も死語だが判定できないので誰か詳しい人よろしく…。
今までのアサクリシリーズと違ってあんまり通行人に罵倒されないなと思っていたけど、実は「shit!」とか言われていたことが判明した。気づいていないだけで歴代シリーズと同じくらい罵倒してくるNPCもどこかにいるかもしれない…。
●現代パートに出て来る謎の三角形
全く説明がゲーム内にでてこないのだが、このゲームはいちおう、現代人の科学者レイラが古代人バエクのミイラを発掘して、そのDNAを通して記憶を再現しているというストーリーになってるので、現代パートというのが出て来る。
そこの出て来るこの謎の茶色いものは、「葬送用コーン」(または葬祭コーンなど)と呼ばれている。名前や呪文を刻んで墓の外壁に埋め込んだりする粘土製のもの。ちなみにメソポタミアでも同じようなものが使われるが、メソのものは柄の部分までびっしり文字を刻むのが特徴。
えー、説明されないシリーズの裏ストーリーとかは、「アニムス計画」あたりでググってみてください…。
●地名の秘密
マップ名にある「デシェレト砂漠」のデシェレトは、古代エジプト語で「赤/砂漠(不毛の地)」を意味する言葉。、なのでデシェレト+砂漠は、サハラ砂漠と同じく砂漠という意味の言葉を二回並べてることになる。対義語は「黒/豊饒の地」を意味するケム。主人公の息子の名前の由来である。
ちなみに古代のエジプトの名前は、ケメト。「黒い土地」を意味する名前。川沿いの豊饒の地が国土として認識されていたためで、不毛の地であるデシェレトはエジプトの国土ではなく「外世界」の扱いであった。
●庶民のお墓がピラミッド
イベントに全く絡まないので、パピルスの謎を解きにいかないと見つけられないこれ。ハワーラの北にあるのだが、ディル・エル・メディーナの小ピラミッド群の再現になっている。新王国時代の職人の町だってディル・エル・メディーナでは、古代の王たちの真似をして職人たちが自分のお墓にちっちゃいピラミッドをくっつけていた。現在では、再現された小さなピラミッドがお墓の上に立っている。
●ナツメヤシは主食の一部
各地で見られるこのオレンジ色のものは、ナツメヤシ(デーツ)。収穫時期は夏の8月くらい。乾燥させて食べたり、ビールに甘味をつけたりする。日本ではオタフクのお好み焼きソースに使われている。なお、乾燥ナツメヤシはむちちゃくちゃ甘い。
これを食べるのは主にエジプト人なので、ゲーム内でナツメヤシが出てきたらそこはエジプト人の町。ギリシャ人の町ではオリーブに変わっている。
●消え行く迷宮
石を転用されて後世には完全に消失するアメンエムハト3世葬祭殿、ゲーム内では今まさに解体中。
2000年後の現在は土台すら残ってなくてヘロドトスやストラボンの記録でうっすら想像するしかない神殿が…ゲーム内ではまだ在って、「やったああ!まだあったああ」って駆け寄ったら今が解体工事の最中で… 目の前で壊されていくのを成す術もなく眺める…辛い… つ ら い
ここに限らず、解体されて消失していくエジプトの神殿を指くわえてみてないといけない場所は沢山あり、涙出る。しかも作業してるのエジプト人だから。ギリシャ兵に言われてエジプト人自身が神殿壊してるの。こんなのってないよ、あんまりだよ…(闇落ちアサシン)
●水をくみ上げる装置
農村に行くと見つかるこのナゾの重しのついたバケツは、畑に水を入れるための「シャドーフ」という装置。本格登場は第18王朝からでエジプトでは現代でもたまに使われる。(なのでshadufで検索するとカラー写真も出てくる)
なおプトレマイオス朝時代になると「サーキヤ」と呼ばれる人力ならぬ牛力で回す水車が導入される。牛さんがぐるぐる歩いて平行棒を押すと水車が回る仕組みなのだが、ゲーム内の水車は牛さんが棒を押してないのに勝手に水車が回ってるのが謎w この水車はサーキヤではないのだろうか…?
●建材となる日干しレンガの製造
古代エジプトといえばやっぱりこれ、日干しレンガ。これで家とか小屋とかその他いろいろ作る。自宅や王宮は、このナイルの泥から作ったレンガで作るけど、神殿や墓は石材で作る。最初は手づくねで大きさバラバラなのが王朝時代に入るくらいから木枠で大きさや形を統一しはじめるとか、切りワラを混ぜる都合上、日干しレンガづくりは収穫の終わった農閑期がベストとか、焼きを入れると固くなるけど高コストなので天日干しするだけなのがエジプトスタイル。なおメソポタミアでは焼成レンガも多く、レンガ焼きすぎたのが衰退の理由という説もあったりする。
●図録でよく見るあの人がいる!
NPCに「あっこれxxの像の人じゃん」な人がいたり、遺物に「あっこれxx博物館の収蔵品じゃん」なものがあったり、元ネタがわかると楽しいのがこのゲームですが、…図録でよく見るあの人が 今 死 ん で る
ミイラの棺に貼り付ける似顔絵は、その人が死んだ時に描かれるものなので、この絵が職人宅にあるということは彼は今まさにミイラにされている最中…。
ミイラになった人の生きていた時代に来ているんだなぁ、と実感させられる。
●鳩の塔
町中でよく見かけるナゾのあの塔は「ピジョンタワー」といって鳩小屋です。
鳩は伝統的な食料。半野良で飼ってる。
●ヘルモポリスが面白都市にされている
このゲーム、現存しない/情報がほぼない都市・神殿の再現は、かなり甘い。ヘルモポリスはなんだかよくわかんない面白都市にされていた。バブーンの像をなぜそこにくっつけた…。(´・ω・`)
200年くらい前までは神殿がある程度残っててスケッチ画なども残っているのだが、そのへんがまったく活かされていないつくりになっていた。
●ペトスコスたんといっしょ!
いちまいめ: ゲームの中の紀元前48年ペトスコスたん
にまいめ: 現実世界の紀元後2017年ペトスコスたん(ヒルデスハイム)
ファイユームの守護神ソベクの神殿で出あえる、神聖なる白きワニ。
「スコス」がワニという意味で、ペトスコスは「ペト スコス」でワニ神に従属するもの というかんじの職業名。ワニがかわい。食われるけど。ワニ神推したい。
●各地にあるストーンサークル
あれの元ネタと思われるのは、エジプトの西部砂漠に点在する先史時代のストーンサークルではないかと思う。そう、あるんだよストーンサークル。実はあるんだよ。かつてサハラが緑だった頃に古代の人間が作ったもの。先史時代なのでもちろん文字なんかはなくて、石器が出てくるだけで、どういう意味があったのかはよくわかっていない。ただ、天文学に関係していたのでは? とは言われている。さすがに星座の形になってるのはゲームの中の設定だけどね。
●エンディングの「私の名はアミュネット」の意味
エンディングに登場する「アミュネット」の意味だが、これはゲーム内でもたびたび登場する古代エジプトの神、アメン神に対応する女性名、アマウネト女神のことである。アメン神は「不可視なるもの」を意味するが、アメンという言葉を女性形にしたのがアマウネトなので、意味もそのまま「不可視なるもの」となる。見えざるもの、隠れし者、=誰でもない という意味。「シーワのバエク、あなたは何?」というエンディング直前のアヤの問いかけから考えると、"誰でもない者となり影となって悪を討つ"というアサクリシリーズのテーマと繋がっていくことが判る。
まだなんかあったような気もするけど、とりあえずこんなカンジで。
元ネタがわかる部分も多くてマニアも満足できる、よく出来てる古代エジプトゲームっす。暗殺ミッションは難易度easyでやれば適当に終わるんで、アクションゲー苦手でもなんとかなる。是非プレイしてみて欲しい!
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古代史クラスタはプレイするんだ! アサシンクリード最新作「オリジンズ」、最高にエジプトしてた
https://55096962.seesaa.net/article/201711article_5.html
アサシンクリード・オリジンズ/リアルさと"ゲーム向けの設定" (※ネタバレ記述なし)
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アサシンクリード・オリジンズ/現存しない神殿等の再現についてのメモ ※ネタバレあり
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アサシンクリード・オリジンズ/ピラミッド内部の空間は新発見の空間とは関係ないよという話
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エジプト・ファイユームの地名(古名)マップを見つけたぞー
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ひとつの国が消えるとき ~古代エジプト王国、最後の数十年間
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アサシンクリード・オリジンズ DLC第二弾「ファラオの呪い」プレイしてみた
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【元ネタ解説】アサシンクリード・オリジンズDLC「ファラオの呪い」【おいでませ冥界】
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アサシンクリード・オリジンズ、ディスカバリーツアーで行くべきところ5選: 現存しないところへ行こう!
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●意外といるぞ実在人物
メインキャスト以外で、イベントに絡んでくるNPCにも実はけっこう実在人物がいる。メンフィスで出会うタイムホテプさんもその一人。
この人は実際にクレオパトラ7世の時代に生きていた、プタハ大神官の奥さん。14歳で夫パシェレンプタと結婚、3人の娘を産み、30歳目前にしてようやく望んでいた息子を授かるも4年後に死亡。彼女の人生が刻まれた、死を悼む碑文は、現在大英博物館に収蔵されている。
https://en.wikipedia.org/wiki/Taimhotep
そう、描かれなかったあのイベントの結末は…そういうことなのです…
でもきっとお子は、その後バエク兄貴が大事に見守ってくれるに違いないっ。
●地名のヒエログリフ
新しい地域に突入したときに出てくるヒエログリフは正解、ここはコダワリなんだろうなと思う。
メンフィスの場合はエジプト語名の「メンネフェル」と書いてある。ピラミッドと最後の○みたいなのは決定詞。ピラミッドのヒエログリフはピラミッド周辺にある古い町の名前の最後につく。○の中に×を描いたみたいな最後の文字は読み方としては「ニウト」で日本語だと「市」くらいの意味合いの町を意味する文字。
ただしゲーム内に出て来るすべてのヒエログリフが読めるわけではなく、ダンジョンの背景とかあんまり重要じゃないイベントのやつとかは「ナンチャッテ」な感じになっている。
●NPCの言語
道を歩いてたり畑仕事をしてたりする、通りすがり的なNPCのセリフはそのNPCの民族によって異なっている。
ギリシャ人→ギリシャ語(現代ギリシャ語に近い)
ローマ人→ラテン語
エジプト人→コプト語(古代エジプト語の単語も混じっている)
さすがに古代の言葉を再現するのは難しかったっぽく、かつ古代エジプト語は死語となり子孫にあたるコプト語が辛うじて残ってるくらいなので、ギリシャ語とコプト語の部分はそれっぽくアレンジされている感じ。ラテン語も死語だが判定できないので誰か詳しい人よろしく…。
今までのアサクリシリーズと違ってあんまり通行人に罵倒されないなと思っていたけど、実は「shit!」とか言われていたことが判明した。気づいていないだけで歴代シリーズと同じくらい罵倒してくるNPCもどこかにいるかもしれない…。
●現代パートに出て来る謎の三角形
全く説明がゲーム内にでてこないのだが、このゲームはいちおう、現代人の科学者レイラが古代人バエクのミイラを発掘して、そのDNAを通して記憶を再現しているというストーリーになってるので、現代パートというのが出て来る。
そこの出て来るこの謎の茶色いものは、「葬送用コーン」(または葬祭コーンなど)と呼ばれている。名前や呪文を刻んで墓の外壁に埋め込んだりする粘土製のもの。ちなみにメソポタミアでも同じようなものが使われるが、メソのものは柄の部分までびっしり文字を刻むのが特徴。
えー、説明されないシリーズの裏ストーリーとかは、「アニムス計画」あたりでググってみてください…。
●地名の秘密
マップ名にある「デシェレト砂漠」のデシェレトは、古代エジプト語で「赤/砂漠(不毛の地)」を意味する言葉。、なのでデシェレト+砂漠は、サハラ砂漠と同じく砂漠という意味の言葉を二回並べてることになる。対義語は「黒/豊饒の地」を意味するケム。主人公の息子の名前の由来である。
ちなみに古代のエジプトの名前は、ケメト。「黒い土地」を意味する名前。川沿いの豊饒の地が国土として認識されていたためで、不毛の地であるデシェレトはエジプトの国土ではなく「外世界」の扱いであった。
●庶民のお墓がピラミッド
イベントに全く絡まないので、パピルスの謎を解きにいかないと見つけられないこれ。ハワーラの北にあるのだが、ディル・エル・メディーナの小ピラミッド群の再現になっている。新王国時代の職人の町だってディル・エル・メディーナでは、古代の王たちの真似をして職人たちが自分のお墓にちっちゃいピラミッドをくっつけていた。現在では、再現された小さなピラミッドがお墓の上に立っている。
●ナツメヤシは主食の一部
各地で見られるこのオレンジ色のものは、ナツメヤシ(デーツ)。収穫時期は夏の8月くらい。乾燥させて食べたり、ビールに甘味をつけたりする。日本ではオタフクのお好み焼きソースに使われている。なお、乾燥ナツメヤシはむちちゃくちゃ甘い。
これを食べるのは主にエジプト人なので、ゲーム内でナツメヤシが出てきたらそこはエジプト人の町。ギリシャ人の町ではオリーブに変わっている。
●消え行く迷宮
石を転用されて後世には完全に消失するアメンエムハト3世葬祭殿、ゲーム内では今まさに解体中。
2000年後の現在は土台すら残ってなくてヘロドトスやストラボンの記録でうっすら想像するしかない神殿が…ゲーム内ではまだ在って、「やったああ!まだあったああ」って駆け寄ったら今が解体工事の最中で… 目の前で壊されていくのを成す術もなく眺める…辛い… つ ら い
ここに限らず、解体されて消失していくエジプトの神殿を指くわえてみてないといけない場所は沢山あり、涙出る。しかも作業してるのエジプト人だから。ギリシャ兵に言われてエジプト人自身が神殿壊してるの。こんなのってないよ、あんまりだよ…(闇落ちアサシン)
●水をくみ上げる装置
農村に行くと見つかるこのナゾの重しのついたバケツは、畑に水を入れるための「シャドーフ」という装置。本格登場は第18王朝からでエジプトでは現代でもたまに使われる。(なのでshadufで検索するとカラー写真も出てくる)
なおプトレマイオス朝時代になると「サーキヤ」と呼ばれる人力ならぬ牛力で回す水車が導入される。牛さんがぐるぐる歩いて平行棒を押すと水車が回る仕組みなのだが、ゲーム内の水車は牛さんが棒を押してないのに勝手に水車が回ってるのが謎w この水車はサーキヤではないのだろうか…?
●建材となる日干しレンガの製造
古代エジプトといえばやっぱりこれ、日干しレンガ。これで家とか小屋とかその他いろいろ作る。自宅や王宮は、このナイルの泥から作ったレンガで作るけど、神殿や墓は石材で作る。最初は手づくねで大きさバラバラなのが王朝時代に入るくらいから木枠で大きさや形を統一しはじめるとか、切りワラを混ぜる都合上、日干しレンガづくりは収穫の終わった農閑期がベストとか、焼きを入れると固くなるけど高コストなので天日干しするだけなのがエジプトスタイル。なおメソポタミアでは焼成レンガも多く、レンガ焼きすぎたのが衰退の理由という説もあったりする。
●図録でよく見るあの人がいる!
NPCに「あっこれxxの像の人じゃん」な人がいたり、遺物に「あっこれxx博物館の収蔵品じゃん」なものがあったり、元ネタがわかると楽しいのがこのゲームですが、…図録でよく見るあの人が 今 死 ん で る
ミイラの棺に貼り付ける似顔絵は、その人が死んだ時に描かれるものなので、この絵が職人宅にあるということは彼は今まさにミイラにされている最中…。
ミイラになった人の生きていた時代に来ているんだなぁ、と実感させられる。
●鳩の塔
町中でよく見かけるナゾのあの塔は「ピジョンタワー」といって鳩小屋です。
鳩は伝統的な食料。半野良で飼ってる。
●ヘルモポリスが面白都市にされている
このゲーム、現存しない/情報がほぼない都市・神殿の再現は、かなり甘い。ヘルモポリスはなんだかよくわかんない面白都市にされていた。バブーンの像をなぜそこにくっつけた…。(´・ω・`)
200年くらい前までは神殿がある程度残っててスケッチ画なども残っているのだが、そのへんがまったく活かされていないつくりになっていた。
●ペトスコスたんといっしょ!
いちまいめ: ゲームの中の紀元前48年ペトスコスたん
にまいめ: 現実世界の紀元後2017年ペトスコスたん(ヒルデスハイム)
ファイユームの守護神ソベクの神殿で出あえる、神聖なる白きワニ。
「スコス」がワニという意味で、ペトスコスは「ペト スコス」でワニ神に従属するもの というかんじの職業名。ワニがかわい。食われるけど。ワニ神推したい。
●各地にあるストーンサークル
あれの元ネタと思われるのは、エジプトの西部砂漠に点在する先史時代のストーンサークルではないかと思う。そう、あるんだよストーンサークル。実はあるんだよ。かつてサハラが緑だった頃に古代の人間が作ったもの。先史時代なのでもちろん文字なんかはなくて、石器が出てくるだけで、どういう意味があったのかはよくわかっていない。ただ、天文学に関係していたのでは? とは言われている。さすがに星座の形になってるのはゲームの中の設定だけどね。
●エンディングの「私の名はアミュネット」の意味
エンディングに登場する「アミュネット」の意味だが、これはゲーム内でもたびたび登場する古代エジプトの神、アメン神に対応する女性名、アマウネト女神のことである。アメン神は「不可視なるもの」を意味するが、アメンという言葉を女性形にしたのがアマウネトなので、意味もそのまま「不可視なるもの」となる。見えざるもの、隠れし者、=誰でもない という意味。「シーワのバエク、あなたは何?」というエンディング直前のアヤの問いかけから考えると、"誰でもない者となり影となって悪を討つ"というアサクリシリーズのテーマと繋がっていくことが判る。
まだなんかあったような気もするけど、とりあえずこんなカンジで。
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古代史クラスタはプレイするんだ! アサシンクリード最新作「オリジンズ」、最高にエジプトしてた
https://55096962.seesaa.net/article/201711article_5.html
アサシンクリード・オリジンズ/リアルさと"ゲーム向けの設定" (※ネタバレ記述なし)
https://55096962.seesaa.net/article/201711article_9.html
アサシンクリード・オリジンズ/現存しない神殿等の再現についてのメモ ※ネタバレあり
https://55096962.seesaa.net/article/201711article_25.html
アサシンクリード・オリジンズ/ピラミッド内部の空間は新発見の空間とは関係ないよという話
https://55096962.seesaa.net/article/201711article_12.html
エジプト・ファイユームの地名(古名)マップを見つけたぞー
https://55096962.seesaa.net/article/201712article_5.html
ひとつの国が消えるとき ~古代エジプト王国、最後の数十年間
https://55096962.seesaa.net/article/201801article_30.html
アサシンクリード・オリジンズ DLC第二弾「ファラオの呪い」プレイしてみた
https://55096962.seesaa.net/article/201803article_27.html
【元ネタ解説】アサシンクリード・オリジンズDLC「ファラオの呪い」【おいでませ冥界】
https://55096962.seesaa.net/article/201804article_5.html
アサシンクリード・オリジンズ、ディスカバリーツアーで行くべきところ5選: 現存しないところへ行こう!
https://55096962.seesaa.net/article/202108article_19.html