クラウド・ファンディングで集めたお金は全額が支援金になるわけではない。というお話
最近ちょっと流行りになっているクラウド・ファンディング。学術調査系のクラウド・ファンデイングもけっこうあります。
昔でいう投げ銭の現代の形であり、こうした試み自体はインターネット初期からあるやつでとくに真新しくもないのですが、投げ銭の時代と違って今は目的を明確にしたうえで多額の資金を集めるケースが多いですね。でも、意外と知られていないのが クラウドファンディングで集めたお金は全額は使えない ということ。
たとえば、ある研究をしたい人が300万の募金をつのっていたとします。
ぶじ300万集まったとしても、その全額が研究に使われるわけじゃーないのです。
●クラウドファンディング会社へのマージン
まずこれが大きいです。クラウドファンディングには何がしかのサービスを借りてやってる人がほとんどだと思いますが、そのサービスを提供してる会社が手数料をもっていくのです。
たとえば、ググって最初に出てきた「Redyfor」というところで見てみます。
https://readyfor.jp/proposals/intro?utm_campaign=intro&utm_source=topcatchbanner
「手数料12%」と記載があり、これでも安いほうだとうたっています。300万の12%なら36万。
クラウドファンディングはお金のやりとりが発生し、しかもクレジットカード番号など重要な個人情報を大量に集めるものなので、その管理が必要ですし、個人情報保護法など法律に関する部分をクリアにする必要があります。また、サービスを利用すればクラウドファンディグのやり方などのアドバイスもしてくれるのでしょう。というわけで、この費用は情報管理費やアドバイス費、プラットフォーム利用費などコミコミの値段になります。高いと思うか安いと思うかは個人次第。
ちなみに他のクラウドファンディングの会社でも、だいたい10-20%は取られてます。
●税金
寄付にも税金がかかるのです。
これは「税金逃れとして寄付を使う」ことを防ぐためだそうで、詳細は以下。
https://cf-hikaku.net/beginner_step4/
寄付型の場合、
個人→個人の場合は贈与税。
法人→個人の場合は所得税。
法人→法人の場合は法人税。
個人→法人の場合は微妙にめんどくさいです。
事業投資型の場合などはまた別になってくるようです。これも引かれます。
ただ、国税庁で贈与税のページを調べて計算してみたところ、200万以下の贈与は税金かからないみたいで、300万こえても10万のようなので、そこまで高くはないです。今回の場合は実際に手に入るお金は200万以下なので、税金はかからないとして計算してみます。
https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/4408.htm
●リターン品の値段
さらに最近のクラウド・ファンディングでは、リターンとして何がしかの特別なグッズを支援者に送る、ということをしているのが多いです。それがハガキ一枚にしろ本一冊にしろ、品物の代金と郵送費用などがかかるわけで。
ひとくち5000円で600人が支援して300万集まったとして、一人あたりのリターンに1000円かかるとすると、60万がリターン費用となります。
…というわけで、この3つが集まった額から差っぴかれて、残りが実際に使えるお金、となります。
計算の結果、今回仮定してみたケースだと、実際に使えるのは300万のうち 204万円 となりました。
これで、クラウドファンディングで集められてるお金のうち、支援しようとした事業に実際に使われている額の想像がつくかと思います。寄付する側も、これから集めてみようと思う人も、このへんは知っておいたほうがいいと思うよ。
正直、学術調査なんかでクラウドファンディングを使うのは、ガチにお金が欲しいよりは、研究を知ってもらいたい、支援者を増やすのを優先したい、って時の方が効果はあるような気がする。
****
あと、例のアレとか例のアレみたいなクラウドファンディングもあるので、なんか有名な名前が並んでる、ってだけで寄付するのはやめたほうがいいと思う…。
昔でいう投げ銭の現代の形であり、こうした試み自体はインターネット初期からあるやつでとくに真新しくもないのですが、投げ銭の時代と違って今は目的を明確にしたうえで多額の資金を集めるケースが多いですね。でも、意外と知られていないのが クラウドファンディングで集めたお金は全額は使えない ということ。
たとえば、ある研究をしたい人が300万の募金をつのっていたとします。
ぶじ300万集まったとしても、その全額が研究に使われるわけじゃーないのです。
●クラウドファンディング会社へのマージン
まずこれが大きいです。クラウドファンディングには何がしかのサービスを借りてやってる人がほとんどだと思いますが、そのサービスを提供してる会社が手数料をもっていくのです。
たとえば、ググって最初に出てきた「Redyfor」というところで見てみます。
https://readyfor.jp/proposals/intro?utm_campaign=intro&utm_source=topcatchbanner
「手数料12%」と記載があり、これでも安いほうだとうたっています。300万の12%なら36万。
クラウドファンディングはお金のやりとりが発生し、しかもクレジットカード番号など重要な個人情報を大量に集めるものなので、その管理が必要ですし、個人情報保護法など法律に関する部分をクリアにする必要があります。また、サービスを利用すればクラウドファンディグのやり方などのアドバイスもしてくれるのでしょう。というわけで、この費用は情報管理費やアドバイス費、プラットフォーム利用費などコミコミの値段になります。高いと思うか安いと思うかは個人次第。
ちなみに他のクラウドファンディングの会社でも、だいたい10-20%は取られてます。
●税金
寄付にも税金がかかるのです。
これは「税金逃れとして寄付を使う」ことを防ぐためだそうで、詳細は以下。
https://cf-hikaku.net/beginner_step4/
寄付型の場合、
個人→個人の場合は贈与税。
法人→個人の場合は所得税。
法人→法人の場合は法人税。
個人→法人の場合は微妙にめんどくさいです。
事業投資型の場合などはまた別になってくるようです。これも引かれます。
ただ、国税庁で贈与税のページを調べて計算してみたところ、200万以下の贈与は税金かからないみたいで、300万こえても10万のようなので、そこまで高くはないです。今回の場合は実際に手に入るお金は200万以下なので、税金はかからないとして計算してみます。
https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/4408.htm
●リターン品の値段
さらに最近のクラウド・ファンディングでは、リターンとして何がしかの特別なグッズを支援者に送る、ということをしているのが多いです。それがハガキ一枚にしろ本一冊にしろ、品物の代金と郵送費用などがかかるわけで。
ひとくち5000円で600人が支援して300万集まったとして、一人あたりのリターンに1000円かかるとすると、60万がリターン費用となります。
…というわけで、この3つが集まった額から差っぴかれて、残りが実際に使えるお金、となります。
計算の結果、今回仮定してみたケースだと、実際に使えるのは300万のうち 204万円 となりました。
これで、クラウドファンディングで集められてるお金のうち、支援しようとした事業に実際に使われている額の想像がつくかと思います。寄付する側も、これから集めてみようと思う人も、このへんは知っておいたほうがいいと思うよ。
正直、学術調査なんかでクラウドファンディングを使うのは、ガチにお金が欲しいよりは、研究を知ってもらいたい、支援者を増やすのを優先したい、って時の方が効果はあるような気がする。
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あと、例のアレとか例のアレみたいなクラウドファンディングもあるので、なんか有名な名前が並んでる、ってだけで寄付するのはやめたほうがいいと思う…。