アマゾン旅~ アマゾンへ行こう。(前編)

発端: 見よ! 東方は赤く燃えているゥ!!

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というわけで某Gガンで覚えていつか行こうと思っていた地球最後の秘境、「そろそろ冒険者レベルのキャップ解放出来そうなのでクエスト実績づくりにギアナ高地行こう。」というゲーム脳により今年の遠征地に選ばれました。毎度ノリが適当ですが決めたあとは行き方や国データをまじめにさらうのもいつも通り。

ちなみに、ここはアマゾンの一部です。

いわゆる「アマゾン」は、アマゾン川流域だけではなくその周辺も含み6ヶ国にまたがります。
アマゾン川があるのはブラジルですが、「アマゾン」自体はブラジル以外にペルー、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナなど周辺諸国が含まれます。「熱帯雨林」と言われますが領域内には森林のない地域も多く含まれます。


★みんながイメージする「アマゾンのジャングル」 (ブラジル/マナウス)

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★アマゾン地方にある「平原」 (ブラジル~ベネズエラ間)

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地図で見ると森林のない場所は一目瞭然。
これは野焼きによって森林が焼き払われているからで、実際にパンアメリカン・ハイウェイ沿いに走っていても焼かれている場所がたくさん見かけられました。多雨温暖なので放置していればすぐに再生するのですが再生スピードを上回る勢いで焼かれているということ。

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これは現地民が 邪魔なので焼いてる からのようです。

焼き畑農業とかではなく。
また放牧が原因でもなく。。

家の周りに木があると邪魔ー、とか、蚊が発生するのがイヤー、とか、草刈面倒ー、とか。そんなんで火を放つ。
森林破壊の原因が現地に済む先住民だとどうしようもないですね。居住区は自治区みたいなものなので、アマゾンの森林破壊を止めるとか言ってもまぁこれじゃムリだろという。誰だ人類に火の使い方を教えてしまったのは。

そんなこんなで、人がまとまって住む町の近くは森林がほとんど消えてました。



なお、今回の最終目的地は「ギアナ高地」です。
ですが、ギアナ高地は仏領ギアナではありません。

テーブルマウンテンのある、あのギアナ高地のメイン部分はベネズエラ領内のカナイマ国立公園にあります。


ギアナ高地といえばメインは「ロライマ山」です。
ですが、ロライマ山はブラジル領ロライマ州にはありません。

ついでに、世界最高落差の滝、エンジェル・フォールは、ロライマ山ではなくアウヤン・テプイから流れ落ちています。


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行くぞと決めて調べ始めて最初の1日目で「???!」ってなった部分ですね。判りづれぇよ!!

んで、かつてはベネズエラ首都カラカスから入ってここに辿り着くのが一般的だったのですが、現在は、報道されているとおりベネズエラが国家破綻寸前で、首都カラカスは暴動やデモなどの危険が大きく、さらに国内線など交通網も死亡しているためカラカス経由の最短ルートが使えません。辛うじてブラジルとの国境は機能しているのでブラジル側から入るルートが残ってますが、その場合は遠回りなので +1日 かかってしまうんですよね…。

(※ベネズエラから周辺国への難民が発生しており、それが原因でブラジルとの国境も2018年8月には一時的に閉鎖されました。今年はギリでなんとかなりましたが、来年以降はこのルートも厳しいかも)


というわけで、元々秘境なのに現在ではさらに辿り着くことが困難な地域となってしまいました。が、今を逃すと政変とかで数十年単位でいけなくなる可能性があるので 今しかない の勢いで行ってみることにしました。
とはいえ政情不安とハイパーインフレでバックパッカーが寄り付かなくなっているため、個人での観光はだいぶ厳しいです。ブラジルとの国境はそれほどピリピリしてないとはいえ、外務省情報では治安の悪化が警告されているので、どーしても行きたい人はツアーを利用するのをお勧めしたい。おそらくバックパッカー的な旅では辿り着けないです…。


ロライマ山へのアタック方法は2種類。

 ・ヘリコプターでふもとの山から登頂(日帰り/一泊などコースあり)
 ・トレッキング・ツアーで自力で登る(5泊6日) ※乾季のみ

トレッキングの場合は、ふもとまで自力で歩いていって登る。これは川が渡れる乾季限定オプションですが、ここ数年は乾季でも多量の雨が降るそうでもっと日数がかかることもあるとか。ヘリの場合も天気が悪いと飛ばないです。国内で登山するときと同じく、天気によって登れるかどうかが決まる。
あの断崖絶壁、徒歩で登れるん? という話ですが、ロライマは登れるし途中でテント泊も出来る山らしいです。

問題は、ヘリ・ツアーもトレッキング・ツアーも4人以上集まらないと開催されないこと。4人分お金払えば一人催行もしてもらえるかわかりませんが払える額じゃないです。

パックパッカーで賑わったかつてなら現地で相乗りを探すのもアリだったと思いますが、現在の状況では難しいと思われ…。実際、現地ではパックパッカーに全然会わず土産物屋などもほとんど閉まってたりしました。
都市部ほど治安は悪くないのですが、一番の問題は「物資がとにかくない」「観光産業が死に掛け」ということです。


この場所に行くのには、今のベネズエラをとりまく環境と、自衛のための知識が必要不可欠なのです…。


>>後編へ続く。

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