ノルウェーで、地下に埋もれたヴァイキング・シップが見つかる。

地下レーダーの力を借りて、地下に埋もれた船の姿が甦ったというニュース。
考古学は、もはや「掘る」学問ではないのです。いかに掘らずに、触れて壊さずに調べるか。そういう時代になりました。

Viking Ship and Cemetery Found Buried in Norway
https://www.livescience.com/63829-viking-ship-cemetery.html


Viking ship burial discovered in Norway just 50cm underground
https://www.theguardian.com/science/2018/oct/15/viking-ship-burial-discovered-in-norway-just-50cm-underground

画像


このプロジェクトを行っているNIKU(The Norwegian Institute for Cultural Heritage Research)のサイトがここ。
https://niku.no/en/prosjekter/jellestadskipet/

船の再現動画あり
https://niku.no/en/2018/10/film-the-jellstad-ship/

見つかったのは8つの埋葬(耕作によって破壊されているものもあり、全体の数はもう少し多い)と5つのロングハウス、船葬。地下50cmのところに20mの船が埋もれているらしいので、よく今まで壊されなかったなという感じ。
近くにあるマウンド(土盛り)はJelle王が作ったものと伝えられているそうなので、この埋葬も本人ないし関係者のものかもしれない。
掘ってしまうと壊れてしまうので、もう少し方法を変えてデータをとるという。ひと昔の考古学のように、直ぐ掘って確かめるわけではないのだ。

ヴァイキングの埋葬というと、えらい人はみんな船葬されていたようなイメージがあるが、実際に見つかっている実物の数はそれほど多くない。木は腐ってしまうし、そもそも、高価な船をまるまる埋葬に使えるほどの有力者はごく限られるからだ。そのうちの1つが見つかったのだと思うと、ちょっとワクワクする。

ノルウェーやスウェーデンにはたくさんの有力者のものと思われる古墳(土盛り)があるものの、調査されているものは意外に少ない。それらが、こうした最新技術で再検証されるようになってくると、きっと面白い発見があると思う。
楽しみだね!

*****
日本語記事

https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/101600445/

この記事へのトラックバック