アメリカの聖書博物館に展示されていた死海文書の一部、偽物の可能性が高いと判明
まずソース、これ2年ほど前に発表された当時から真偽に疑問がつけられてたやつですね。
5点は偽造の可能性が高い、ということが発表され、残りも鑑定中。ただし疑われている2002年以降に市場に出回るようになった断片は世界に70点以上もあるようなので、今後も偽造品と認定される断片の数は増えていくと思われる。
Are the Museum of the Bible's Dead Sea Scrolls Fakes?
https://www.livescience.com/60985-dead-sea-scroll-forgeries.html
博物館の「死海文書」に偽造品、16点のうち5点
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/112100129/
ここらへんに関係するのが、2016年のこちらの記事だろうと思う。
25 New 'Dead Sea Scrolls' Revealed
https://www.livescience.com/56428-25-new-dead-sea-scrolls-revealed.html
今回、ニセモノの可能性が高いとされる断片が含まれているのが「Dead Sea Scrolls Fragments in the Museum Collection" (Brill, 2016)」で公開されたもの。そこからノルウェーのコレクターのもつ断片についても記載があり、この当時から疑われていたことが判る。
また、2002年以降にたくさんの死海文書の断片が市場に出回ったことについては、こちらの記事で触れた。
死海文書の眠る12番目の洞窟が見つかったよ、というニュースが判りづらかったので補足する
https://55096962.seesaa.net/article/201702article_12.html
過去の死海文書は、クムラン洞窟から見つかっている。
2002年以降、大量の未知の断片が出回り始めてたたろ、未発見の洞窟があるんじゃないかと調査が始まり、実際に1つの洞窟が新たに見つかったのが2017年。しかし確かに1つは見つかったものの、出回ってる量が多すぎるのと、断片が一致しない(断片であるからには完全な本からバラされたものでなければいけないはずだが…)などの問題から、懸念が消えなかった。そして結局、偽物の可能性が高いものが洗い出されてきた、という流れ。
全てが偽物ではないらしいのだが、2002年以降に市場に出回るようになった出所不明の断片の90%ほどは偽物の可能性があるという。これが本当だとすると、断片の出所として無念されていた、盗掘された未発見の洞窟なんて無かったのかもしれない。
それならそれで良かったのかも…とは思うものの、騙されてしまった博物館には残念な結果となった。聖書博物館ということで、どうしても死海文書が欲しい! と思っていた物欲の部分で詐欺師にだまされやすくなっていたのだろう。
闇ルートで手に入れた品が実はISなどの過激組織の資金源になっていた、なんてこともある昨今、たとえ品が本物だったとしても、来歴不明なものに手を出すのはやはりリスクがある。博物館は、コレクションを増やすときにはもう少し慎重になってほしいなと思う次第。
5点は偽造の可能性が高い、ということが発表され、残りも鑑定中。ただし疑われている2002年以降に市場に出回るようになった断片は世界に70点以上もあるようなので、今後も偽造品と認定される断片の数は増えていくと思われる。
Are the Museum of the Bible's Dead Sea Scrolls Fakes?
https://www.livescience.com/60985-dead-sea-scroll-forgeries.html
博物館の「死海文書」に偽造品、16点のうち5点
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/112100129/
"しかし、この見解は最近になって崩れつつある。2016年初めにベルギー、ルーヴェン大学の研究者エイバート・ティシュラー氏が、ノルウェーの収集家が所有する断片のいくつかに疑義を唱えたのを皮切りに、次々に偽物との疑いを広げていったのだ。
「そのいくつかはおそらく偽物だろうと確信を得られるまでに、長い時間がかかりました」と言うのは、カナダ、トリニティ・ウェスタン大学のキップ・デイビス氏だ。死海文書の専門家で、2002年以降の断片について詳しい研究を行っている。"
ここらへんに関係するのが、2016年のこちらの記事だろうと思う。
25 New 'Dead Sea Scrolls' Revealed
https://www.livescience.com/56428-25-new-dead-sea-scrolls-revealed.html
今回、ニセモノの可能性が高いとされる断片が含まれているのが「Dead Sea Scrolls Fragments in the Museum Collection" (Brill, 2016)」で公開されたもの。そこからノルウェーのコレクターのもつ断片についても記載があり、この当時から疑われていたことが判る。
また、2002年以降にたくさんの死海文書の断片が市場に出回ったことについては、こちらの記事で触れた。
死海文書の眠る12番目の洞窟が見つかったよ、というニュースが判りづらかったので補足する
https://55096962.seesaa.net/article/201702article_12.html
過去の死海文書は、クムラン洞窟から見つかっている。
2002年以降、大量の未知の断片が出回り始めてたたろ、未発見の洞窟があるんじゃないかと調査が始まり、実際に1つの洞窟が新たに見つかったのが2017年。しかし確かに1つは見つかったものの、出回ってる量が多すぎるのと、断片が一致しない(断片であるからには完全な本からバラされたものでなければいけないはずだが…)などの問題から、懸念が消えなかった。そして結局、偽物の可能性が高いものが洗い出されてきた、という流れ。
全てが偽物ではないらしいのだが、2002年以降に市場に出回るようになった出所不明の断片の90%ほどは偽物の可能性があるという。これが本当だとすると、断片の出所として無念されていた、盗掘された未発見の洞窟なんて無かったのかもしれない。
それならそれで良かったのかも…とは思うものの、騙されてしまった博物館には残念な結果となった。聖書博物館ということで、どうしても死海文書が欲しい! と思っていた物欲の部分で詐欺師にだまされやすくなっていたのだろう。
闇ルートで手に入れた品が実はISなどの過激組織の資金源になっていた、なんてこともある昨今、たとえ品が本物だったとしても、来歴不明なものに手を出すのはやはりリスクがある。博物館は、コレクションを増やすときにはもう少し慎重になってほしいなと思う次第。