アスワンで見つかった妊婦の埋葬と、ダチョウ殻のビーズ
アスワンで活動しているイタリア・アメノカの合同発掘隊が、約3,700年前の妊婦の墓を発見したという。胎児の骨も一緒に見つかっており、出産間際の位置に胎児が降りてきていることから、おそらく出産中に亡くなっただろう、という。
3,700-year-old skeletons of woman, fetus discovered in Egypt's Aswan
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/316308/Heritage/Ancient-Egypt/,yearold-skeletons-of-woman,-fetus-discovered-in-E.aspx
場所がコム・オンボともかかれているが、コム・オンボはアスワンのハイ・ダムがあるところからすこし北にあたり、エジプトの中ではかなり南のほうになる。副葬品に「ヌビア風」の壷が入っていたとあるのは、ここがヌビア文化圏だからだ。
そしてもう一つ面白いのが、ダチョウの殻の、つくりかけのビーズがあったというもの。
ダチョウの卵の殻がある自体、アフリカ内陸部ならではなのだが、なぜ完成品ではなく作りかけのものを入れたのか。推測にしかならないが、これは彼女が死の直前まで作っていたからではないかと考えられる。だとすると、彼女は生前、手先の器用な人だったのだろう。
殻を一定の大きさにして、穴をあけてから形を整えていく行程がよく判る。
黄金や財宝がたくさん詰まった豪華な墓よりも、こういう死者の生前を思わせる品がちょっとだけ入った庶民の墓のほうが、その人の生きていた時代を感じられるので好きなんですよね。このビーズの首飾りを生まれてくる子供のために準備してたりしたのかなぁ、とか想像してみると切なくなってくる。
古代に生きていた人たちにも、それぞれの人生があったんですよね。
3,700-year-old skeletons of woman, fetus discovered in Egypt's Aswan
http://english.ahram.org.eg/NewsContent/9/40/316308/Heritage/Ancient-Egypt/,yearold-skeletons-of-woman,-fetus-discovered-in-E.aspx
場所がコム・オンボともかかれているが、コム・オンボはアスワンのハイ・ダムがあるところからすこし北にあたり、エジプトの中ではかなり南のほうになる。副葬品に「ヌビア風」の壷が入っていたとあるのは、ここがヌビア文化圏だからだ。
そしてもう一つ面白いのが、ダチョウの殻の、つくりかけのビーズがあったというもの。
ダチョウの卵の殻がある自体、アフリカ内陸部ならではなのだが、なぜ完成品ではなく作りかけのものを入れたのか。推測にしかならないが、これは彼女が死の直前まで作っていたからではないかと考えられる。だとすると、彼女は生前、手先の器用な人だったのだろう。
殻を一定の大きさにして、穴をあけてから形を整えていく行程がよく判る。
黄金や財宝がたくさん詰まった豪華な墓よりも、こういう死者の生前を思わせる品がちょっとだけ入った庶民の墓のほうが、その人の生きていた時代を感じられるので好きなんですよね。このビーズの首飾りを生まれてくる子供のために準備してたりしたのかなぁ、とか想像してみると切なくなってくる。
古代に生きていた人たちにも、それぞれの人生があったんですよね。