「南極の氷が減った、ペンギンやばい…」まさかのジェンツーペンギン大勝利
11月号のナショジオで、南極の氷が溶けているという話が載っていた。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/101800390/index.html?P=2
氷が溶け、ペンギンやホッキョクグななどさまざまな生き物に影響が出ているという話はよく目にする。そんないつもの悲観的な話だったらフーンで終わっていたと思う。でも今回は「勝者と敗者」の話が出ていたので、ほほうと思ってしまった。
南極の氷が消えることによって、生息域を拡大し、数を増やしている「環境適応の勝者」がいる
それはなんとジェンツー・ペンギンさんである。
[半島西部とサウス・シェとランド諸島での繁殖数]
アデリー・ペンギン
1982年 10万5000組 → 2017年 3万組
約30%に減少
ジェンツー・ペンギン1982年 2万5000組 → 2017年 17万3000組
約690%に増加
なんだこれ、総数で見ると南極のペンギン実はめっちゃ増えてるんじゃ…??
ちなみにこれがアデリーさん(南極のみで繁殖)
こっちがジェンツーさん(南極以外でも繁殖)
勝敗を決めたのは、体の大きさや繁殖失敗時にリトライが可能かどうか、さらに食べものを選り好みするかどうか、という点だと考えられている。人間もそうだけど、やっぱ、何でも食うっていうスタイルは生存に有利なんだな…。
あと本誌には書かれてなかったけどジェンツー・ペンギンは泳ぐのめっちゃ早いらしいので、アザラシなどの天敵から逃げるのにも有利なんだろうと思う。
他にも、ザトウクジラが毎年7-10%も増えていて、餌となるオキアミが足りるかどうかが心配という話も出てきた。
オキアミはペンギンの食べ物でもあるので、これもアデリー・ペンギンが減っている理由のひとつに数えられる。つまり、単にペンギンを保護すれば生息数が復活する、という単純な話でもないのだ。
環境が変わるとき、生き物の世界はダイナミックに変動する。端的に言えば、その環境が有利に働く勝者と、不利に働く敗者とに別れてしまう。地球の環境は長い周期で見れば変動し続けているので、生き延びさえすれば、敗者復活戦は在り得るが、全滅してしまえばそこで試合終了である。
南極の氷が溶けて、苦境に立たされている種族がいる一方、今が盛りとばかり数を増やしブイブイ言わせる種族もいる。そこには、環境破壊や地球温暖化などというスローガンでは語られることのない、また善悪などという人間のちっぽけな感覚で計ることのできない、個々の生命の持つ強さがあるのだと思う。
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/gallery/101800390/index.html?P=2
氷が溶け、ペンギンやホッキョクグななどさまざまな生き物に影響が出ているという話はよく目にする。そんないつもの悲観的な話だったらフーンで終わっていたと思う。でも今回は「勝者と敗者」の話が出ていたので、ほほうと思ってしまった。
南極の氷が消えることによって、生息域を拡大し、数を増やしている「環境適応の勝者」がいる
それはなんとジェンツー・ペンギンさんである。
[半島西部とサウス・シェとランド諸島での繁殖数]
アデリー・ペンギン
1982年 10万5000組 → 2017年 3万組
約30%に減少
ジェンツー・ペンギン1982年 2万5000組 → 2017年 17万3000組
約690%に増加
なんだこれ、総数で見ると南極のペンギン実はめっちゃ増えてるんじゃ…??
ちなみにこれがアデリーさん(南極のみで繁殖)
こっちがジェンツーさん(南極以外でも繁殖)
勝敗を決めたのは、体の大きさや繁殖失敗時にリトライが可能かどうか、さらに食べものを選り好みするかどうか、という点だと考えられている。人間もそうだけど、やっぱ、何でも食うっていうスタイルは生存に有利なんだな…。
あと本誌には書かれてなかったけどジェンツー・ペンギンは泳ぐのめっちゃ早いらしいので、アザラシなどの天敵から逃げるのにも有利なんだろうと思う。
他にも、ザトウクジラが毎年7-10%も増えていて、餌となるオキアミが足りるかどうかが心配という話も出てきた。
オキアミはペンギンの食べ物でもあるので、これもアデリー・ペンギンが減っている理由のひとつに数えられる。つまり、単にペンギンを保護すれば生息数が復活する、という単純な話でもないのだ。
環境が変わるとき、生き物の世界はダイナミックに変動する。端的に言えば、その環境が有利に働く勝者と、不利に働く敗者とに別れてしまう。地球の環境は長い周期で見れば変動し続けているので、生き延びさえすれば、敗者復活戦は在り得るが、全滅してしまえばそこで試合終了である。
南極の氷が溶けて、苦境に立たされている種族がいる一方、今が盛りとばかり数を増やしブイブイ言わせる種族もいる。そこには、環境破壊や地球温暖化などというスローガンでは語られることのない、また善悪などという人間のちっぽけな感覚で計ることのできない、個々の生命の持つ強さがあるのだと思う。


