古代エジプトの墓事情「女性が墓主の場合は夫は出てこない」
コロナの影響で、オンライン講座とか増えてきて便利になりましたね。
つーか会場が遠くても地方からでも参加できて、会場借りなくてよくて、会場の広さによって人数制限も出ないってのは、良いことしかないのでは…。なんかもうずっとこれでやってほしい。
で先日はちょっと古王国時代の墓に描かれる女性の話をちょっと聞いてみたんだけども…
https://www.facebook.com/events/d41d8cd9/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E5%A3%81%E7%94%BB%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E5%A5%B3%E3%81%9F%E3%81%A1-%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88%E3%81%AE%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AE%E8%82%96%E5%83%8F%E3%81%8C%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%82%E3%81%AE/597854404243622/
墓主は男性の場合が多く、妻は夫と一緒の墓に入ることが多いので、墓の壁画では夫を主体とし、妻は相対的に小さく描かれることが多い。
しかしこれは構図上の問題であって、単純に妻の地位が低かったことを意味するわけではない。
…などのあたりは最近の資料だとちょくちょく出て来る話なのでまぁそうだよねぇ、って感じで聞いていたのだが、「墓主が女性の場合は実は夫が出てこない」という話は「???!」ってなってた。
いや、そもそも墓主が女性っていうのがけっこう珍しいんですけども。
女性でもそれなりに権力を持っていた王妃とか、女王と言っていいポジションの人とかは確かに何人かいる。
で、そのうちの一人、カフラー王の王妃だろうと考えられているメルエスアンク(メルサンク)三世の墓の中。
3D映像が公開されているのでちょっと確認してみたのだが…
ほんとだ、夫いない。
※本人の左側にいるのが母。右は息子。それ以外の小さい図像はすべて子供たち

※この離れたところにいるのは父で、クフ王の長男とされるカワブらしい。

メルエスアンクは王家の直系で、クフ王の孫にあたる由緒正しき王妃様である。
なので父の血統を誇るために前面に出したのだろう、ということなのだが……夫の立場…。そして今さらのように、彼女が誰の王妃だったのか分からない理由も判ってしまったぞ。墓に夫を描いてないからだw そう…。妻が強いと妻の「永遠の家」には夫は入れて貰えないの…。なんとなく「古代にもカカア天下というものはあったのか」などと真顔で考えてしまった。
あと、男性の墓に母と妻の両方が出てくる場合、母は長髪、妻は短髪にして年齢差を現している、という話は成程と思った。
古王国時代の図像だと若い女性は短髪のことが多くて、そのため昔は「古代エジプト人は衛生のために髪を剃るのが普通だった」といった説が流行ってたこともある。ただ、あれは実際に剃ってたというよりは、図像の表現上のものだったと思う。つか、そもそもシラミが湧くまで頭洗わないなんて、普通はないからね…。
墓の壁画は当時の風俗を知る資料になると同時に、必ずしも現実そのままを描いているわけではない。ある程度、儀式化されたもの、理想化されたものであるという前提は忘れちゃいけないと思うんだ。
(それでも、夫が出てこない理由は……どう考えても…うん。)
つーか会場が遠くても地方からでも参加できて、会場借りなくてよくて、会場の広さによって人数制限も出ないってのは、良いことしかないのでは…。なんかもうずっとこれでやってほしい。
で先日はちょっと古王国時代の墓に描かれる女性の話をちょっと聞いてみたんだけども…
https://www.facebook.com/events/d41d8cd9/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E8%AC%9B%E5%BA%A7%E5%A3%81%E7%94%BB%E3%81%AE%E4%B8%AD%E3%81%AE%E5%A5%B3%E3%81%9F%E3%81%A1-%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E3%82%A8%E3%82%B8%E3%83%97%E3%83%88%E3%81%AE%E5%AE%B6%E6%97%8F%E3%81%AE%E8%82%96%E5%83%8F%E3%81%8C%E6%84%8F%E5%91%B3%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%82%E3%81%AE/597854404243622/
墓主は男性の場合が多く、妻は夫と一緒の墓に入ることが多いので、墓の壁画では夫を主体とし、妻は相対的に小さく描かれることが多い。
しかしこれは構図上の問題であって、単純に妻の地位が低かったことを意味するわけではない。
…などのあたりは最近の資料だとちょくちょく出て来る話なのでまぁそうだよねぇ、って感じで聞いていたのだが、「墓主が女性の場合は実は夫が出てこない」という話は「???!」ってなってた。
いや、そもそも墓主が女性っていうのがけっこう珍しいんですけども。
女性でもそれなりに権力を持っていた王妃とか、女王と言っていいポジションの人とかは確かに何人かいる。
で、そのうちの一人、カフラー王の王妃だろうと考えられているメルエスアンク(メルサンク)三世の墓の中。
3D映像が公開されているのでちょっと確認してみたのだが…
ほんとだ、夫いない。
※本人の左側にいるのが母。右は息子。それ以外の小さい図像はすべて子供たち

※この離れたところにいるのは父で、クフ王の長男とされるカワブらしい。

メルエスアンクは王家の直系で、クフ王の孫にあたる由緒正しき王妃様である。
なので父の血統を誇るために前面に出したのだろう、ということなのだが……夫の立場…。そして今さらのように、彼女が誰の王妃だったのか分からない理由も判ってしまったぞ。墓に夫を描いてないからだw そう…。妻が強いと妻の「永遠の家」には夫は入れて貰えないの…。なんとなく「古代にもカカア天下というものはあったのか」などと真顔で考えてしまった。
あと、男性の墓に母と妻の両方が出てくる場合、母は長髪、妻は短髪にして年齢差を現している、という話は成程と思った。
古王国時代の図像だと若い女性は短髪のことが多くて、そのため昔は「古代エジプト人は衛生のために髪を剃るのが普通だった」といった説が流行ってたこともある。ただ、あれは実際に剃ってたというよりは、図像の表現上のものだったと思う。つか、そもそもシラミが湧くまで頭洗わないなんて、普通はないからね…。
墓の壁画は当時の風俗を知る資料になると同時に、必ずしも現実そのままを描いているわけではない。ある程度、儀式化されたもの、理想化されたものであるという前提は忘れちゃいけないと思うんだ。
(それでも、夫が出てこない理由は……どう考えても…うん。)