今年は自粛期間もあったし山岳事故の総件数は減少! ただし死亡率は…

今年の中の人の登山状況

1月 チベット遠征 近場の日帰り
2月 近場の日帰り
3月 繁忙期&コロナ様子見
4月 自粛
5月 自粛
6月 近場の日帰り
7月 近場の日帰り
8月 近場の日帰り
9月 近場の日帰り
10月 近場の日帰り

温泉や山小屋が閉鎖されたり、公共交通機関の利用が憚られる状況の中も回数も距離(難易度)も例年よりだいぶ下がってる状況だったので、他の登山者も似たような傾向ならそもそも山に入る人が少ないので事故も少ないはず。と思って、こまめに情報を更新している、長野と山梨のデータを見てみた。

ここは北アルプス、南アルプス、 八ヶ岳など人気の山脈を抱えている県で、夏場の山岳レスキュー出動回数もとびぬけてるところですね。

結果: 確かに事故件数は減っている。しかし死亡率はむしろ上がっている。(特に長野)


こちらが長野のデータ。この一週間でも何人か亡くなってる状況。
https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/shuho.html

11.PNG

12.PNG

こちらが山梨のデータ。
https://www.pref.yamanashi.jp/police/p_tiiki/sangaku/sounankensu.html

13.PNG

長野の昨年の死亡率 ※総遭難者数の中での計算
19÷276= 0.068 →約7%

長野の今年の死亡率
28÷184=0.152 →約15%

長野ではなんと死亡率が二倍に。今年事故った人たちは昨年の二倍も亡くなっている。どうしてこうなった。
自粛で体力が衰えた状態で突っ込んだのか、他の登山者が少なくて目撃情報などが無く救助が遅れたのか。

しかし山梨のほうはもっと分からない…そもそもの死亡率が高すぎるんである。いや、ていうか、去年なんでこんなに亡くなってるの…?
そんで、今年は遭難者が減ってもまだ致死率高いよ…?

山梨の昨年の死亡率 
(15+6)÷(54+38)=0.228 →約23%

山梨の今年の死亡率
(2+3)÷(22+14)=0.138 →約14%

事故の総件数的には約半分まで減っており、今年は登山者も少なかったんだろうなということがうかがえる。
その反面、登る人はやっぱり一定数はいて、一定数の遭難事故は起きていて、事故ったうちの一定人数は生きて降りて来ないんだということも判る。

何度も何度も言われてる話だけど、山はね、常に いのち だいじに モードで登らないと…。
多少チキンでもええねんで。生きてこそ。

これから冬山シーズンだけど、自分の体力とスキルと天候はしっかり見極めて、楽しい登山ライフを。

この記事へのトラックバック