エジプトさん、新たな伝統として「古代エジプト様式」を編みだす。なんだこれは(白目

少し前に流れていた、スフィンクス参道の修復が完了したというニュース。
https://55096962.seesaa.net/article/202111article_17.html

再オープンを記念する式典がカルナック神殿前で行われたのだが、なんというか…まあ…うん

https://www.nbcnews.com/news/world/egypt-reopen-ancient-avenue-sphinxes-luxor-karnak-parade-rcna6723

めっちゃくちゃ
 派手にされてた


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Egypt reopens 3,000-year-old Avenue of Sphinxes in grand, glitzy Luxor ceremony
https://www.nbcnews.com/news/world/egypt-reopen-ancient-avenue-sphinxes-luxor-karnak-parade-rcna6723

※↑この記事の先に動画あり。金かけてやってんな…という感じ

Ancient 'Avenue of the Sphinxes' in Luxor reopens
https://www.dailysabah.com/life/history/ancient-avenue-of-the-sphinxes-in-luxor-reopens

※写真は↑こっちの記事のほうが綺麗

心配していたスフィンクス参道の修復具合だけど、そこまで原型が失われているようには見えない。ただ、並び方が変わってるように思えるのと、スフィンクスを下からライトアップして観光地ライクにしてるのが、だいぶ雰囲気変わっちゃったなあ、という感じ。

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そして注目は、セレモニーでどっかんどっかん打ち上げられる花火。
本物の遺跡のすぐ側で花火ですよ…ちょっと… いや確かに基本的に石なんで燃えはしないですけども…。音とか振動とかどうなの。大雑把だなーエジプトさんさぁー。。

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もちろん古代に花火はない。
踊ってたり歌ってたりする人たちが古代風なのでものすごい違和感。

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まあしかしこれ、「現代人の考える古代エジプト・ファンタジー」だし、形こそ古代エジプトを真似ているけれど、人々の衣装も音楽も、古代とはぜんぜん別モノなんですよね。(古代にラメ入りの服とかないし! そもそも幅広の首飾りは墓に入れるもので日常で付け回すものではないし!)
かつて神像を載せていた御座船を担いだとしても、その中に本物の神像はなく、神像の収まるべき神殿の奥の至聖所も今はもう崩れて存在しない…。
というか太陽神であるアメン・ラーの祭儀を夜に執り行うのもちょっと違うだろうって話になるし。
全般的に、自分たちの祖先の文化を受け継いだとするには、リスペクトとでもいうべきものが足りないように感じられる。見世物としては面白いけど、本物の遺跡使ってやるなよ…。という感じで正直微妙。

しかしエジプトさんは、これを「新たなる伝統」「数千年の時を超えて蘇ったオペト祭」と呼んでいるわけです。
ううーむ。

たぶん今、我々は、「伝統」が作り直される時代を見ているのだと思います…。


復興ケルトが元のケルトと全然違うように、現代の再生アイヌがかつてのアイヌとは別物であるように、一部エッセンスだけ受け継いで作り直される「伝統」は世の中に多々あるわけで、これもそうした文化の一つなのかもしれない。
ただ、エジプトさんそれほど経済状況は良いわけではなく、新首都建設でも多大な借金を抱えている中なので、こうした派手なセレモニーに税金を投入することには一般庶民からの反発もあるとか。為政者が派手なセレモニーで権威を示そうとするファラオ時代の伝統だけは、しっかり受け継がれていると言えそうだ。(皮肉)

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