残雪の山に行こう! 温暖化時代の多雪気候について考えてみる
残雪の季節ですよ!!
え、残雪の季節って何だって? 雪山は寒くて行くテンションが出ないけど雪は踏みたい、って山ラーが、麓の春雰囲気で気分上げて残り雪に挑む季節のことですよ。そんなわけで4月ですが高めの山は今もこんな感じです。いやー楽しいな山は楽しい。
さて雪山をザクザクして楽しんでいる中ですが、毎年上っていると年ごとにコンディションが違うことはわかります。
今年は残雪がいつもより多い。雪がたくさん降ったので当然、溶け残りも多いわけですが、3月末でも追加の積雪がくるなど、高山地帯になってくると春の訪れが普段より遅くなってるのです。たぶんこれ、日本海側とか北海道とか、もともと雪が多めの地域もそうだと思う。
温暖化の時代と言われ、平均気温が上昇していても、東京近辺の桜が早く咲いても、元々寒い場所は暖かくなっていない。
むしろ積雪が増えて普段より寒い。
そして積雪があるということは、植物の芽吹きも遅くなります。山頂付近は普段なら春の芽が吹いてるはずの木々もまだ完全に冬の装いで、下草も埋もれたままでした。
それで思い出していたのが、「最終氷期前に日本列島に渡ってきてした植物が、どうやって生き残っていたのか」という問題。
高山植物の知られざる経歴、最近の植物DNA分析すごいなって話
https://55096962.seesaa.net/article/202203article_19.html
温暖化した時代でも、なぜか寒冷な気候に適した植物が一部、生き残っていたという事実。
もしかしてそれって、今みたいに、日本列島の中に局地的に「温暖化すると逆に寒冷化する地域」が残っていたからなのでは…?
いや単純に雪が長く残るだけなら。植物にとって何もいいことないですし、夏の気温が上がりすぎたら結局は生きていけないと思うんですけども。
夏まで雪が残ってて、一部だけ溶けてるような場所が出来ていたら、その場所はたぶん天然氷室みたいな感じになって夏でも涼しい。残雪があるだけで山の気候って一気に変わりますからね…吹いてくる風が冷たくなるし。山だらけで複雑な日本の地形と、それに絡んで変化する気候は、単純に「寒冷化の時代」とか「温暖化の時代」だけで語れないものがあるのでは、と思った次第。
ちなみに今回登った山はもともと残雪多めの場所で、向かい側の山ちょっと低い山とかは日当たりいいので同じ時期でもほとんど溶けてる。
同じ山でも登山道の向きによって残り方は全然違ってて、隣の山の影になってる部分はまだ人が埋もれるくらい残ってる。「○○山」という範囲だけで語れないものがある。
気候変動の時代の高山植物の生存戦略って、たぶん、ほんのちょっとした位置取りとか、どこの山に生えてるか、とかで変わってくると思うのです。
****
今年は残雪多め、過去データからしてもGWまで残ると思われるため、連休にハイキングとか行きたい人は事前情報をしっかり見ていこうね。
残雪時期の事故はけっこう多い…。
山は楽しいけど、安全第一!
え、残雪の季節って何だって? 雪山は寒くて行くテンションが出ないけど雪は踏みたい、って山ラーが、麓の春雰囲気で気分上げて残り雪に挑む季節のことですよ。そんなわけで4月ですが高めの山は今もこんな感じです。いやー楽しいな山は楽しい。
さて雪山をザクザクして楽しんでいる中ですが、毎年上っていると年ごとにコンディションが違うことはわかります。
今年は残雪がいつもより多い。雪がたくさん降ったので当然、溶け残りも多いわけですが、3月末でも追加の積雪がくるなど、高山地帯になってくると春の訪れが普段より遅くなってるのです。たぶんこれ、日本海側とか北海道とか、もともと雪が多めの地域もそうだと思う。
温暖化の時代と言われ、平均気温が上昇していても、東京近辺の桜が早く咲いても、元々寒い場所は暖かくなっていない。
むしろ積雪が増えて普段より寒い。
そして積雪があるということは、植物の芽吹きも遅くなります。山頂付近は普段なら春の芽が吹いてるはずの木々もまだ完全に冬の装いで、下草も埋もれたままでした。
それで思い出していたのが、「最終氷期前に日本列島に渡ってきてした植物が、どうやって生き残っていたのか」という問題。
高山植物の知られざる経歴、最近の植物DNA分析すごいなって話
https://55096962.seesaa.net/article/202203article_19.html
温暖化した時代でも、なぜか寒冷な気候に適した植物が一部、生き残っていたという事実。
もしかしてそれって、今みたいに、日本列島の中に局地的に「温暖化すると逆に寒冷化する地域」が残っていたからなのでは…?
いや単純に雪が長く残るだけなら。植物にとって何もいいことないですし、夏の気温が上がりすぎたら結局は生きていけないと思うんですけども。
夏まで雪が残ってて、一部だけ溶けてるような場所が出来ていたら、その場所はたぶん天然氷室みたいな感じになって夏でも涼しい。残雪があるだけで山の気候って一気に変わりますからね…吹いてくる風が冷たくなるし。山だらけで複雑な日本の地形と、それに絡んで変化する気候は、単純に「寒冷化の時代」とか「温暖化の時代」だけで語れないものがあるのでは、と思った次第。
ちなみに今回登った山はもともと残雪多めの場所で、向かい側の山ちょっと低い山とかは日当たりいいので同じ時期でもほとんど溶けてる。
同じ山でも登山道の向きによって残り方は全然違ってて、隣の山の影になってる部分はまだ人が埋もれるくらい残ってる。「○○山」という範囲だけで語れないものがある。
気候変動の時代の高山植物の生存戦略って、たぶん、ほんのちょっとした位置取りとか、どこの山に生えてるか、とかで変わってくると思うのです。
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今年は残雪多め、過去データからしてもGWまで残ると思われるため、連休にハイキングとか行きたい人は事前情報をしっかり見ていこうね。
残雪時期の事故はけっこう多い…。
山は楽しいけど、安全第一!