その気候は「令和ちゃん」のせいではない。~地球の気候は昔から不安定だという話

4月の半ば頃、前日まで20土った気温がいきなり10度まで叩き落されるような変動があり、周りではわりと体調を崩している人がいた。「令和ちゃんは気候調整が苦手」というのがSNSの定番ネタになっているところもある。

しかし、…しかし、である。
そんなの毎年なんである。

いや、つか、みんな記憶消えてない?? もう20年も前からずっと地球の気候はそうだぞ? これ最近追加された機能じゃなく、昔からの仕様なんだけど。


というわけで、気象庁の過去データから証拠を出してみる。
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/monthly_s3.php?prec_no=44&block_no=47662

■4月の平均気温

青枠をつけたところが4月。(赤線は観測地点が変わるなどした箇所)
1990年から1度くらい上がってはいるものの、平均値自体は近年から飛び抜けているわけでもない。ていうか2018年何があった。

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■2022年

これが今年の気温である。
いったん20度後半まで気温が上がったあと、4/15に4月の前半レベルまで気温が戻っている。これが、皆が「体にこたえる」とか「令和ちゃんさぁ…」と文句を言っていた箇所。

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■2020年

2年前。4月の気温が全般的に低く、むしろ4月初頭のほうが気温が高いという状態。ただし4/20にいったん上がり始めた気温が一度、10度以下に戻るイベントが発生していることは分かる。

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■2015年

この年もやはり月半ばに真冬に逆戻りイベントが発生している。しかも、その数日後に一気に20度越えまでいっているので、かなり温度差がキツい。気温差の大きい変動が起きているのは4/13から4/15あたりなので、やはり月半ば頃で傾向は一致している。

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■2010年

この年は月半ばだけでなく、GW前の暖かくなってくるはずの時にも再度、気温が落ちるイベントが追加されている。
なかなか鬼畜な変動具合である。

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■2005年

この年は4月がやたら暑い。ほぼ20度越えの日が続いている。
にも関わらず4/12にはキッチリ、10度以下までいちど叩き落とす冬将軍お別れイベントを忘れない。

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というわけで、ざっと15年ほど遡って見てみたが、いかがだっただろうか。
5年ごとに見てみただけなのだが、程度こそ違えど、毎年のように20度以上と10度以下の間を行き来しており、月半ばに必ず一度は急激に寒くなるイベントを挟んでいることが分かると思う。

にも関わらず、人間は毎年のように「今年はおかしい」という反応をする。
人間にはどうも、自分が生きている今の瞬間を特別なものと思いたがる習性があるようなのである。そして、記憶というものはたった一年前のものですら、簡単に消えてしまうものなのだ。

ちなみに中の人がなんで4月の気候をやたら詳しく覚えているかというと、毎年このくらいの時期から雪解けの山に入るので、登山用に天気の記録をしっかりつけているからです…。寒の戻りが厳しい年は4月でも吹雪がくるし、急激に熱くなりすぎると雪崩来るしで命にかかわるからね。そりゃ真剣に意識するよね。「令和ちゃん」ネタで盛り上がれる人は、命かかってないから毎年忘れて娯楽として単純に楽しめるんじゃないかな。


温度差が10度が15度かはさておいて、来年も、きっと4月半ばには寒くなる。