古代インターネット文明:伝承の終焉

職場に新しくやってきた新人ちゃんと話していて気が付いたのだが、今の20代は、昔でいう「2ch用語」のようなネットスラングを知らないらしい。

具体的に言うと、「ぬるぽ」しても「ガッ」してくれないし、「今北産業」って言っても説明してくれない。「>>1よ」「キボンヌ」あたりは何を意味する言葉なのか全く想像もつかないと言っていた。
「シュタインズゲート」のアニメを見ていた子だけは、かろうじてアニメに出てきた用語は知っていた。しかし、そこまでである。

かつての大規模掲示板に親しんだ人々が頻繁に使っていた「ネットスラング」は急速に廃れつつあり、おそらく50年もすれば絶滅する。
そう、主に30代なかば以降の世代が慣れ親しんだインターネット黎明期の言語は、我々世代がこの世から消え去る時、同時に死語となることが既に運命づけられているのだ。

言語学者は、今のうちに「00年代~のネットスラング」というお題目で、資料を集めてまとめておいたほうがいい。後世のために。


そして、ネットスラング以上に急速に消滅しつつあるのが、AA(アスキーアート)である。

(´・ω・`) とか \(^o^)/ とか orz とか、一行で済むAAはわりと伝承されている。
携帯の自動変換に出てくるからだろう、2ch発症とは知らず自然と使っている人も多くいる。

しかし、以下のような、複数行に渡るAAを知っている人は、20代ではかなり少ないという結果になった。

mou.jpg

LINEスタンプとして知っている、という人はいたが、その場合もイラストとして知っていただけであり、これらが記号の集合体とは意識していなかった。今どきだと、画像をぺたりと貼り付ければすむ話であり、ズレるかもしれないAAを敢えて使う場面は少ない。
そもそも、このAA自体、職人技のようにして作られていたもので、「AA職人」という言葉さえあったが、需要が減り。新たなメジャーAAが生み出されることも少ない今、伝統芸としてのAA職人も絶滅寸前ではないかと思う。
ある意味で、一つの文化の衰退である。それも、数十年のうちに誕生から衰退までのサイクルをこなしているので、かなり早い。


個人ホームページやダイヤルアップが消え、クラウドにスマホ、大容量ストレージやブロードバンドが当然となり、大きく様変わりした今のインターネットの世界。
古代インターネット文明の衰退と変容は、こんなところにも…という感慨に浸る現実であった。