エジプトの死者の書189章・最後の章は「糞尿を食べないための呪文」だった
ふと「最後の章にある『人をして汚物を食ふことなからしむるの章』ってなんだっけ…」って思い出したのでちょっと英訳版を見てみたのだが、マジで「汚物を食わないための呪文」になっていたので、面白いなと思った。
分類上とはいえ、現状での最後の章が「糞尿は嫌い、パンを食べたい」なんである。

※元ネタはR.O.Faulkner版
まずこの章、タイトルが「逆立ちで進まないために、糞尿を食べないために」となっている。
逆立ちって何だよ、と、そこの意味がよくわからなかったのだが、呪文の最後の方に「糞尿が体に入らないように、手やサンダルにかからないように」と言っている部分があるので、ミイラを天地逆に置かれることで自分の排泄物が自分の体にかかる、という状況なのではないかと推測する。
死者の書の他の呪文には、遺体を食い荒らす虫を遠ざけようとするものもある。(36章)
なので、死者が自分のミイラの保全を気にするのは不思議ではないと思う。
古代エジプト人「ゴキブリ・ゴミムシまじ怖い。」 死者の書36章は死体を蝕む虫と戦う呪文だった…
https://55096962.seesaa.net/article/201402article_7.html
あと面白いのは「糞尿は食べたくない。好きなものはパン。死後はパン食べる。」って願望を呪文として書き残しているところ。
死者の書は死後の食べ物に関する記述も多くて、出てくる食べ物はだいたいパンか肉なのだが、汚物=最低の食べ物、パン=最高の食べ物、という価値概念も見えてくる。
しかし毎回言ってるけど、古代エジプト人の考えた死後も安寧に暮らすための事細かな呪文集、注意書きだらけのマニュアルなみに「xxしないように」が多すぎて、これはこれで死ぬのが大変すぎる。
分類上とはいえ、現状での最後の章が「糞尿は嫌い、パンを食べたい」なんである。

※元ネタはR.O.Faulkner版
まずこの章、タイトルが「逆立ちで進まないために、糞尿を食べないために」となっている。
逆立ちって何だよ、と、そこの意味がよくわからなかったのだが、呪文の最後の方に「糞尿が体に入らないように、手やサンダルにかからないように」と言っている部分があるので、ミイラを天地逆に置かれることで自分の排泄物が自分の体にかかる、という状況なのではないかと推測する。
死者の書の他の呪文には、遺体を食い荒らす虫を遠ざけようとするものもある。(36章)
なので、死者が自分のミイラの保全を気にするのは不思議ではないと思う。
古代エジプト人「ゴキブリ・ゴミムシまじ怖い。」 死者の書36章は死体を蝕む虫と戦う呪文だった…
https://55096962.seesaa.net/article/201402article_7.html
あと面白いのは「糞尿は食べたくない。好きなものはパン。死後はパン食べる。」って願望を呪文として書き残しているところ。
死者の書は死後の食べ物に関する記述も多くて、出てくる食べ物はだいたいパンか肉なのだが、汚物=最低の食べ物、パン=最高の食べ物、という価値概念も見えてくる。
しかし毎回言ってるけど、古代エジプト人の考えた死後も安寧に暮らすための事細かな呪文集、注意書きだらけのマニュアルなみに「xxしないように」が多すぎて、これはこれで死ぬのが大変すぎる。